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絵を描くことはそこに存在する万物のいのちたちを掬いとって、紙という二次元的、平面的な場所に宿させる行為だとおもっている。 わたしは絵を描くとき、対象となるものをなるべくよく観察している。誤って見落として、輪郭を取りこぼさないように、丁寧に。 その万物たちは、わたしの手によって線が引かれていく度、新たないのちを紙の上に宿す。 脆く儚いいのちたち。 そのいのちたちと会話をしながらわたしは窓をつくる。 こちらの世界と絵の中の世界。そのふたつを繋げる窓。 美術館に行った時