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TCT Japanに行って考えたこと

kossanです。

先日、「TCT Japanに40分だけ行ってきた」という記事を公開し、最後に

今回TCT Japanを見に行って色々考えたことがあるので、追って記事にするつもりです。

と書き置きをしました。あれからしばらく時間が経ってしまいましたが、今ここに考えをまとめます。

最初にお願いしたいこと

以下の内容は私の主観マシマシになっておりますので、多少roasting🔥なところがあります。事実と異なる点については是非ご指摘お願いしたいですが、意見が違うことについて熱くなり過ぎるのは、議論が熱暴走する前にご遠慮ください。

目次(都合上マニュアルになっています)
・展示のみかた
・学生も十分な時間を持って参加したい!!
・個人・学校法人向けプリンター
・いかに切削を超えるか

展示のみかた

3Dプリンティングに慣れておくことで機会を有効に使う

(この章は3Dプリンター初心者の方に向けたものです。)
3Dプリンター関連の展示は、お客さんが見たことのないサンプルを置いて興味を湧かせるものがほとんどです。「3Dプリンターなんでもできる感」を持ったまま見に行ってしまうと、「へー」「すごーい」と物珍しさに浸るだけで終わってしまいます。(写真:「もしかする未来 工学×デザイン」にて)

もしかする未来_a2

実際に3Dプリンティングを利用して今のプリンターができる事/できない事を知っておけば、展示のプリンターと自分のやりたい事がマッチするかをじっくり考えることができたり、プリンターについて質問をすることで世界を広げたり理解を深めることができたりします。

学生も十分な時間を持って参加したい!!

開催される全日程が平日で、全て17:00には終わるって...。社会人や大学生はスケジュールずらしたりしてなんとか工面できるかもしれませんが、高校生の私などは授業をサボることはできないので頑張っても1時間...。つらい。
マイノリティであることは承知していますが...上に書いたことをしようにも時間がなくて十分にできません。つい先日あった次世代3Dプリンタ展も同じような日程・時程だったような。

個人・学校法人向けプリンター

Twitterでも「展示の担当者が"Prusa"を知らない」みたいな話を見かけましたが、TCT Japanは個人・学校法人(特に小中学校・高校)向けの展示が本当に少ないです。(そういう場所だと言われればそれまでですが)
今回私が見つけたのはQholia, FLASHFORGE系, (Formlabs系くらいですかね...。Formlabsさんも最新機種Form3が50万円を超えてきていますので、個人や公立小中学校・高校で購入するにはハードルが高い気がします。

いかに切削を超えるか

いくつかの出展者さんとお話をしていて、よく出てきた話題です。特に今回は金属3Dプリンティングに関する展示がとても多く、金属加工の王道である切削加工いかに上回るか悩みどころのようです。
加工品質に関しては言うに及ばず。一般的な粉末を焼結したり溶解して整形するタイプは表面が数十番のヤスリのようにざらつき、内部にも残留応力がたまったり加工後の歪みを考慮する必要があったり...。後加工が必要な事例がほとんどです。
よくFDMプリンターの長所として充填率が可変であることが挙げられますが、粉末を重ねていくタイプのプリンターは粉を抜く穴を作らない限りインフィルは100%のままです。

画像3

また材料費についても、切削ばかりが高価だと思っていたらそうでもないようです。そもそも粉にするのに手間がかかりますし、粉末を積むタイプは切削加工と同じように、加工範囲全体に材料がある必要があります。

切削_3D_2

切削を上回る点としてラティス構造による軽量化, 異種金属の組み合わせ, 局所的な"つぎはぎ", 高度に複雑な形状の出力 などがありましたが、はたしてどう生かされるか...。

P.S.

粉末を敷いて重ねるタイプの3Dプリンター、つらそう。(