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TCT Japanに40分だけ行ってきた

kossanです。

1/29(水)〜1/31(金)にかけて東京ビッグサイトTCT Japanという展示会があり、初日の最後40分だけ見てまわりました。今回は見てきた感想をグダグダと書いておきます。
40分という時間に突っ込みたくなるかもしれませんが、先にTCT Japanについてちょっとした説明を置いておきます。

TCT Japanとは、3Dプリンターやそれを用いた付加製造(additive manufacturing, AM)技術・サービスの展示会です。事前に出展情報を調べてみたところ、ほぼ全てが法人向けの展示でした。個人向けは数社だけだったと思います。

そして40分しか見れなかった原因は、授業の影響と私がビッグサイトに慣れていなかったことの2つです。
TCT Japanは水曜日から金曜日の17時までしかやっていません。事前に計算して水曜日なら1時間だけ見てまわれることがわかったので、出展情報を確認して1時間をどう使うか計画を立てました。
ところが当日。最後の授業が終わってからのホームルームが30分も長引いてしまいました。めっちゃ焦りました。しょうがないので、ビッグサイトに向かう電車の中で計画を練り直しました。
いざビッグサイトについて、受付を済ませたら、

「南ホールどこだ?」

迷っちゃいました。( いや南ホール遠いねん。)

一番のお目当
久宝金属製作所 さん

まぁ金属プリントもとても興味があったのですが、「ここは外せない!」と思っていたので真っ先に見にいきました。
展示は、FDM式3DプリンターQholiaに関連するものでした。まずサンプルを遠目で見て、「あれ、ここって光造形もやってるんだっけ??」と思ってしまいました。それくらい、印刷の精度が高いのです。
次に開発者の古川さんとお話をしながら、プリンターの特徴をご教示いただきました。ハード面での工夫が盛り沢山。よく見る3Dプリンターのもどかしい点が洗いざらい解決されている感じで、説明を受けるたびに心のツボを押されているような気分になりました。

話題もホットな
FLASHFORGE さん

Adventurer3X初公開ということで、まあ行くしかなかろう。
そもそもAdventurer3シリーズを初めて見たのですが、思ってたより小さい。ハードウェアを全体的に最適化したんじゃないかという感じでした。
そして気になる金属プリントは、う〜ん。
サンプル品は綺麗にできていました。ただあの1台でできるのは全工程の一部だけで、脱脂と焼結は代行サービスをするみたい。(←知ってた)わざわざ印刷だけを手元でやる意味はあるのかな...? ちょっと謎です。
材料は、今の所ステンレスのSUS316のみらしいです。

めっちゃ金属に強そう(小並)
金属技研 さん

前日に出展情報からググったら、以前Twitterで "トポロジー最適化" の例として見たことあるサンプルが...ということで行ってきました。
金属プリンティングの大まかな流れを聞きました。金属プリントって、印刷終了後取り出してすぐの印刷物には残留応力がかかってるんですね。それを除いたりするらしいです。(言われてみれば、かかりそう。)
あとラティス構造をめっちゃ推してました。確かにすごいけど、FDMみたいな加工方法を取らない限り、面で囲われた部品が作れないのでは...?

独自の製法が気になる
 Digital Metal / ヘガネスジャパン さん

お次は金属などの粉末を扱っているヘガネス(Höganäs)グループのDigital Metalさん。こちらも金属プリンターの展示でしたが、レーザー焼結を使わない特殊な製法ということで見に行きました。
イメージ的にはFDM金属プリンターとSLS(の一族)の中間みたいな感じ。粉を積んでいくのはSLSと同じですが、レーザー焼結ではなくバインダー(糊みたいなやつ)を使って立体を作り、あとはFDMと同じようにバインダーの除去と焼結をするそうです。
時間が遅かったためサンプル(後処理なし)を触ることはできませんでしたが、他の金属プリントサンプル(後処理なし)に比べて表面がスムーズに見えました。

この日一番の驚き
大陽日酸 さん

実は私、磁性体の3Dプリントにとても興味がありまして、ここと上記の全出展場所で磁性体の印刷について話をしてきました。その中で、ここのとあるサンプルがとても興味深いものでした。
一見3Dプリントされた金属棒に見えるのですが、一部のみ磁石に吸い寄せられるのです。この技術を使えば筐体で磁力線を制御できそう...!?(適当)
今の所は印刷できるプリンターの性質上、複雑な形状の印刷は難しいみたいですが、どう進化していくかとても楽しみに思います。

Fuse1を期待して行ってみたら...
FormLabs さん

FormLabsさんといえばテッパンのForm2、新製品のForm3とForm3Lの印象がとても強いです。が、私はSLSプリンタのFuse1がとても気になっていました。
外国人のスタッフさんがいたので聞いてみたら、Fuse1はまだ無いみたい。日本に来るのは今年の秋頃かな〜、とのことでした。
サンプルは、よくあるナイロンSLSサンプルと大差ないように見えました。

おわりに

今回TCT Japanを見に行って色々考えたことがあるので、追って記事にするつもりです。

では〜