はぐくみ・うまれ・そだつ・そして #8 『次いってみよぉ☆』

前回はこちら↓

「ゴミも片付いたことですし・・・次いってみよぉ☆」みきさんのつぶやきにドキドキ。

その指先には・・・土壁・・・。

「この壁、解体するのすごく大変で・・・手出ししない方がいいと思うよ？」

「え～～、水で湿ってからなんとも言えずカビ臭いからなぁ・・・。わかった、ちょっとおうちさんに聞いてくる。」

どうやらタイムウェーバーでチェックをするようだ。

その結果、「壁を抜く」場所がなんと母屋にもあることが発覚・・・。さらに「２階に窓」というキーワードまで・・・。

余計なことをしてしまった・・・。もうこうなれば全部直そう。という気になってきた。

古民家改修が得意な大工さんを召喚し、アドバイスをもらいながら手を動かす。大工さんは器用に土壁の中にある支えの竹を切り、ひもの部分をほどいていく。

僕は大工さんが抜いていく土壁のかけらを土嚢袋に詰めて運び出す。まる1日かかり８畳と６畳に分けていた３枚の壁が抜けた。

ズドーンとした空間が新たに生まれた。

土埃で全身土色になりながら大工さんと二人、何とも言えない高揚感。そこにみきさんや子どもたちもやってきて大歓声。

大工さんは「さぁ、ここからが始まり。どんなふうにしようか？」

そこから作戦会議。土間をどんな風にいかすか。床材や壁、建具の活かし方。みきさんがどんどんイメージをして手渡してくれるおかげで具現化していくスピードが速い。

「建築ってすごいね。ここの中にある（頭を指さしながら）世界をリアルな世界に生み出してくれるんだもん。さとしくんも大工さんもすごい！」

そんな風に考えたことなかったから、その言葉に大工さんも自分もなんだかうれしい気持ちに。

指示通りに窓を作り・・・さらには薪ストーブまで設置完了。冬が来るまでになんとか離れは完成。

そして母屋の「壁を抜く」場所が判明。エネルギーの滞留マックスだった所。

そしてこの「壁」に関する様々なキーワードが・・・。

「悲しみ」「怒り」「塞ぐ」「母」と出てきた・・・。

みきさんの顔が曇った・・・。その日の晩、小さな子どもたちが寝静まったころに話を聞いてみることにした。

すると、思いもよらない言葉が返ってきた。

「あの壁さえなければ・・・って思っていたの。あの壁の向こうにみんながお風呂の準備で着替えを取りに行っていて・・・私はキッチンにいき、猫が開いた扉からりょうちゃんが抜け出して・・・目が届かない場所が生まれて・・・。あの壁さえ・・・ってね、一時思っていたんだよね・・・。だから私の思いがそこに滞留しているのかな？って思ったの。」

するとなっちゃんが「この家はね、もともとあそこに壁を作ったことによりエネルギーが滞り悲しい事故が続いていたの。りょうちゃんがその悲しいエネルギーたちを向こうの世界にわたるときに連れて行ってくれたっておうちさんが伝えてくれていたよ。ママが新しくこさえちゃ、おうちさん困っちゃうよ(;'∀')この間の大雨でちょうどあそこの壁の上に雨漏りが来てしみているらしいからなおさら壁を抜いてほしいみたいだよ。」

「そうだったのね。」

そういう流れなんだね・・・。おうちさんに頼まれたなら仕方がない・・・。またまた壁を抜きますかね(;'∀')

ということでおうちさんの改装はまだまだ続きます・・・。

次につづく・・・。

続きはこちら↓

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