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知ってる?ママン No.3"ついに・・・"

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12月に入り、いよいよ佳境に入ってきたこの現場。日曜日も出勤になりだした。その日の担当だった僕は現場巡回をしているといつもの親方にあった。

「今日さぁ、日曜日だからこのあと遊園地に連れて行こうと思って家族がついてきているんだ。妻と息子は横の商店街に遊びに行っているんだけど、ここの休憩所で高校生の長女がテスト勉強しているから、監督さんもと塾の先生だったんでしょ?よかったら見てあげて(^▽^)/」と話してきた。

「わかりました。」と返事をして巡回をし、終わったところで休憩所へ行った。

そして勉強している子を発見。僕に気が付いたその子は「こんにちは(^▽^)/」と人懐っこい笑顔で挨拶をしてきた。親方にそっくりである。

何とも言えない・・・かわいらしさがある子である。

「あっ、さっきそこで親方に、お父さんにあって宿題を見てもらえたらといわれて・・・。」としどろもどろになっていると

「あっ、お父さんが話していた監督さんですね(^▽^)塾の先生をしていた人。この間、推薦入試にまさかの不合格で今回の期末テストは落とせないんです(;^ω^)今、英語の宿題していてHorsehead Nebulaの意味がいまいちわからず、そこから先が・・・」

よくしゃべる子である。「この宿題持ち帰ってもいい?」と写させてもらう。家に帰って調べることにした。

それからしばらくおしゃべりをしていると親方が仕事を終えたようで休憩所に奥さんと息子さんと一緒にやってきた。

「さぁ、遊園地に行こう。気晴らし大事☆あっ、聞いた?監督さん、この間ね、この子推薦入試に落ちてね、」

「あっ、聞きました」急いで返事をしたそんなに言われたらへこんでしまうのではと思ったからで・・・

心配してその子を見ると笑顔で「ねぇ、びっくりしたよね」と返している。

そして親方はこう告げた「あっ、そうだ今度の24日にクリスマスパーティするからよかったら監督さん遊びにおいでよ。その日、お休みだったでしょ?」 

「あっ、その日はお休みです。行かさせてください。」と返事をした。

そして、帰り際に「あっ、監督さんあの宿題できたら連絡くださいね。電話番号これです☆」とメモを渡された。笑顔で手を振る親方家族を見送り仕事に戻る。

仕事が終わり、家に戻ると久しぶりに英語の辞書を開けた。そして宿題を解く。あっ、なんだ。こういうことだったんだ。すぐに解けた。これ、星の名前だ。Horsehead Nebula 馬頭星雲 オリオン座にある暗黒星雲。子どものころ、プラネタリウムでよく見ていた星雲だ。

そして、その子のおうちに電話をした。すると親方が出た。「ありがとう、宿題を預けたみたいで。いま、呼ぶからまってね」名前を呼ぶ声がした後、階段を降りる音がパタパタとして「監督さん、解けたんですか?」と電話の向こうで話すその子の声が弾んだ。

「そう、これね星の名前なんだ。Horsehead Nebula 馬頭星雲 という星雲。オリオン座のところにある。」そしてそのあとの文章を解説。

「ありがとうございます。オリオン座の星だったんだぁ。知らなかった。本当に助かりました。今度のクリスマス楽しみにしていますね。」

そう言って電話が切れた。久しぶりに会社の人以外の子と話せてなんだかその日は温かい気持ちで眠りについた。

次につづく・・・

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