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知ってる?ママン No.31"ひみつはなしで"

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「ちょっと、いきなり切ってなんなの?話の続きだけど」

僕は何も言わずに電話を切った。そして急いで外に出た。まだ引っ越してひと月も経っていないのに・・・夜も遅いこの時間に飛び出していくなんて・・・近所のスーパーかな?コンビニ?近くの場所を探すも見つからない・・・。

携帯電話で実家に電話をしてみた・・・。どうやら連絡は入っていないらしい・・・。お母さんの話だと本屋さんか駅前あたりか明るいところじゃないかしら?と。

急いで本屋に行き探す・・・いない・・・店員さんに赤ちゃん連れの若めのママが来なかったか尋ねてみた。すると20分くらい前までここにいたらしい・・・。お母さんの言う通りでびっくり・・・。どっちの方に歩いて行ったか聞いてみると店を左手の方に進んでいったそうだ。

駅の方面は繁華街でこの時間だと少しいかがわしい世界観の街になっているはず。この間も危うく「おもちゃ屋さん」と勘違いしてアダルト系のお店に入りかけたみきさん・・・心配すぎて心拍数上昇・・・。

走って駅前のあたりを探す・・・。見つからない・・・。リュックには長男君のお世話セットは入っているけど・・・粉ミルクのお湯はなかったような・・・。そろそろ3時間。ミルクを飲む時間・・・。急いで家に走った。いつもなら自転車で15分の道。今日は走って走って・・・30分弱で戻ってきた・・・。

家の中に戻るも・・・いない・・・どうしたら・・・もう一度外に出た。

その瞬間・・・そこには泣き顔のみきさんと大泣きの長男君がそこにいた。

「長男君、お腹すいたみたいで・・・もう限界で・・・こんな寒い日に連れ出しちゃって・・・お店に入るにも実家に帰るにもお財布の中に380円しか入ってなかった(´;ω;`)」

「早く中に入ろう・・・。」

おうちの中に入り、急いでお風呂を沸かす。ミルクを飲んだ長男君は落ち着いたようだ。そして・・・

「ごめんね。今からちゃんと電話して最後にしてくる。ちょっと待ってて。」そう言って、先輩に電話をかけ2度と電話をしないと伝えた。電話の向こうで先輩は怒っているような雰囲気だったけどもう、その手には乗らない・・・。

「ちゃんと伝えてきて、もう電話をしないしかけても来ないように伝えたから。これからはかかってきても出ないから。」

そういうと涙と鼻水でぐしゃぐしゃなみきさんはさらに泣き顔に・・・。

「こっちに来てから一人ぼっちで・・・いろいろと話したいことがいっぱいあって・・・それなのにずっと帰ってくるとトイレで・・・。調子が悪いのかずっと心配で・・・そうしたら、それがその先輩との電話だったと思ったら悲しくなっちゃって・・・。」

またしくじりだ・・・。泣きすぎて顔が真っ赤のみきさんに

「寒いからお風呂に入ろう。長男君は僕が入れるから。」

そうしてお風呂に入り、少し落ち着いたみきさん。

「これからは秘密は無し。ちゃんとお話ししよう。ゆびきりげんまんだよ。」と。まるで子どもみたいだ。と思いつつ・・・僕はゆびきりをした。

次につづく・・・

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