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知ってる?ママン No.45"向き合う"

前回はこちら↓

和室の真ん中で正座をしているみきさん。空気感が・・・ピンッとしていていつもの柔らかさはなく・・・。

まあ、その原因は僕なわけで・・・どう伝えていいのか・・・わからず。僕も向かいに正座をした・・・。

音のしない状態がどのくらい続いたんだろう・・・

「はじめから完璧な夫婦なんていないと思うの・・・。」とみきさんが呟いた。

僕は顔をあげた・・・。婚姻届けを出したら『夫婦』になれるもんだと思っていた自分。その紙切れの力に過信し・・・寄り添うことをしてこなかった。

そしてみきさんは続けた・・・。「はじめから完璧な夫婦なんていない、夫婦になるの」

僕は静かにうなずいた。

そして心から反省の弁を述べた。

「今は何もなかったことにしておく。いつか、時が来たら・・・わたしとさとしくんがその重しを持てるときが来たら紐解けると思う。」とみきさん。

「一緒に・・・帰ってください。新しいおうちを探してそこでお腹の子と一緒に5人で暮らそう。」と伝えた。

みきさんは大きく深呼吸・・・それから「帰ろうか。」といつものやわらかなみきさんに戻った・・・。

ゴールデンウイークも終わり僕たちは家族みんなで家に戻った。母たちはいきなり出かけたことにカンカンだったが僕が間に入りちゃんと伝えるようにした。まあ、浮気騒動で離婚しかけたとは言えなかったが・・・。

そしてお父さんとの約束を守るべく例の彼女との関係を清算することに。

翌日、夕食を一緒に食べる約束をした。待ち合わせ場所にいくと沈みがちな様子。夕食を食べながら話すことに

「この間、メールにも送ったけど・・・奥さんにキーケースと花火大会のことがばれてしまって・・・。なのでもう会えないという感じで。」

「ひどい、私は奥さんも子どももいてもいいって言っているじゃないですか。なんでもう会えないってなるんですか?私、別れません。」

「いや、この間、離婚騒動になってなんとか落ち着いた感じでだから・・・」

「だったら、全部奥さんに会いに行って何があったか全部ばらします。」

「いや、それはダメでしょ・・・。」もう、どうしたら・・・・。

「でも会ってくれないなら、全部言います。」

「・・・しばらくは会えないけど・・・何とか会えるようにするから・・・。」結局押し切られ完全に別れられず、なんとか彼女をなだめ家に送った。

自宅に戻りみきさんに話した。「あの、ちゃんと手紙の子に伝えてきたから。」オドオドする僕。

そして僕の目をじっと見て・・・みきさんは

「さとしくん、車のカギ・・・そのカギください。明日からあなたの送り迎え、私がするので。幼稚園に行く前にあなたを送ってその後、長男君を送り、夜全部支度したら迎えに行きます。」

僕は「はい」というしかなかった・・・。お見通しだったのだろう。

そして本当に彼女に会えないようになった。電話で「妻に車が没収されたからもう会えない」と伝えた。彼女は電話の向こうで泣いていた。

そしてそれから無言電話の嵐に・・・。番号を変えてまで来るように・・・。(どうやら自宅の方がもっとひどく・・・あんたさえいなければと小さい声でつぶやき続けられる・・・電話にみきさんは耐えていたらしい・・・。本当に変なことに巻き込んでごめんなさい)

翌月の花火大会は家族みんなで行った。僕はどこかに彼女が忍んでないか・・・ちょっとヒヤヒヤしていた・・・。

(現在のみきさんが当時のことを振り返り・・・あの時、めっちゃついてきている子いたよね。あれが噂のあの子なんだなぁ。と思っていた。腹が立ったから思いっきり腕を組んで歩いたんだよ(^▽^)と・・・みきさん、いい性格でした・・・。強いよ、あれだけ無言電話でしょげていた僕に比べると)

1か月半も過ぎたころ・・・ピタッと無言電話がやんだ。

次につづく・・・

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