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知ってる?ママン No.47"伝える勇気"

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それから一進一退のみきさんの体。年を明け、県営住宅の抽選結果が発表された。僕たちの番号は・・・あっ、あった。引っ越しできる・・・。ホッとした。病院の先生に環境を変えてあげるのが一番の薬と言われていたからだ。

そして、引っ越しの日が決まった。3月の第4週に。みきさんは少しずつ片づけをしていた。引っ越しは僕から伝えることになっていた。

妹の方も行ったり来たりな心の様子・・・。我慢の限界が来た僕と取っ組み合いの喧嘩したばかり。長女ちゃんを抱っこしながらだったので慌ててみきさんが止めに入り長女ちゃんを連れて二階の部屋へ避難していった。

それでもあと少しでこの生活から・・・解放されると思っていた。

長男君の友達のお母さんから体を整えるのにおススメの講座があるからとお誘いをうけて僕たち家族は参加することに。とても楽しい講座で体がととのう感じだった。

帰り道、自然食のお店で買い物に。長男君は眠たいので車で待っていることに。急いで買い物を済ませ戻ってくると長男君がぐったりしている。

ゆすっても反応がない・・・。僕はパニックになった・・・。

横にいたみきさんが手際よく長男君をケアーしていく。救急車を呼び、お店の人に頼み中で横にさせてもらう。そして救急車が到着。

僕は一緒に救急車に乗り込んだ。みきさんたちは後からついてくることに。救急車の中でいろいろな装置がつけられていく。横につきながら彼の誕生日や体重、既往症などにこたえていく。

酸素の数値が悪いとかいうけど何が何だかわからない・・・何が起きたんだろう?僕はこの子に今日、何を話したっけ?さっき彼はなにを話していた?・・・あっ、おうちに帰りたくないって・・・。怖いって・・・言っていた。大丈夫パパがいるからって話して・・・。

大人のみきさんですらあの症状・・・。子どもに負担が出ていないはずがなかった。それなのに僕はこの子に習い事や、あれが苦手だからこれをやらせてみてって・・・本当はニンジンなのにキャベツになれっていうようなことをしていたんだ・・・。今のまんまじゃダメだと言い続けていた。

僕自身が親にされた嫌だったことを気が付かないうちにこの子にさせていた・・・。

「ごめんね。パパはそのまんまの君がいいんだ・・・。戻っておいで」僕は長男君をさすりながらつぶやき続けた。

病院へ到着し、すぐに処置が行われた。容態は落ち着いたが呼吸停止の時間が長かったようで・・・この後どうなるかは意識が戻ってからの判断に。まずは入院という手続きになった。

そこにみきさんが到着。説明すると「なんでこんなことに?」と泣き出した・・・。

しばらくの時間がたった・・・長男君は無事に目を覚ましたが・・・歩くことと、話すことの機能が不完全になった。 

「あと少しで引っ越しだったのに何でこんなことに・・・。」

「もう限界だったんだよ・・・引越しまでここにいるんだから・・・大丈夫。」

「お義母さんに伝えた?私から伝えようか?」

「いや、自分で伝える」

意を決して僕は母に伝える覚悟を決めたのだ・・・。

次につづく・・・

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