知ってる？ママン No.36"ストラップ・とらっぷ"

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それからも忙しい日々が続いた。接待での飲み会。仕事以外のことが増えていく・・・。これも仕事と思いながら戸惑う僕。そして重役の人との飲み会に連れていかれた。その人のお気に入りの飲み屋さん、きれいな女の子がいっぱいのお店だ・・・。みきさん・・・鼻がいいから気を付けないとと思いつつひたすらウーロン茶を飲む。重役の横にいた女の子が「あら、監督さんなにか、かわいいのつけてますね」と僕の横にやってきた。

「おい、俺のお気に入りだからな、失礼なことするなよ」と重役。

「そうだ、監督さん。メール交換しましょ(⌒∇⌒)」とその子に言われ・・・断れず・・・メールアドレスを伝える。

「このアヒルちゃん、かわいいですねぇ。欲しくなっちゃったなぁ・・・。」

「あ、これ、妻とお揃いで買ったもので・・・その・・・」

「え～、ならなおさら欲しいなぁ♡」

「おい、それくらいあげれるだろう。」と重役・・・絶対酔っている・・・。

「はい、あげれます。」そう言って、僕はアヒルのストラップを彼女に手渡した。嬉しそうに自分の携帯につける女の子は周りの人に

「これ、ももの～。もらっちゃいました～」と騒いでいる・・・。

もう、半分やけになりビールをいっぱい喉の奥に流し込んだ・・・。

家に戻るころには深夜を回っていた。眠っているかな？と静かに家に入ると・・・「あっ、おかえりなさい。」とみきさん。起きてくれていた。

今、思うと・・・当時のみきさんはどんなに遅く帰ってきても必ず起きて待っていてくれていた。本当に・・・頭が上がらない(;^ω^)

「酔ったから、お風呂に入るね。」といってお風呂場に。

なんだか、今日のことに何とも言えない思いがふつふつとしていたのだった。

そして重役が来るたびに飲み会に連れていかれるようになった・・・。飲み屋の女の子はちょこちょこメールをしてくるように・・・。いたたまれない気持ち・・・。

ある日、仕事場に来た保険の外交員の人が僕の出かけ先と同じところに行くというので送っていくことになった。年齢は40歳過ぎだろうか？ちょこちょこ現場に来ては保険の説明をしていく。今日はプレゼントまで持ってきた。KENZOのネクタイだった。

きつめの香水にぐったりとした僕は・・・久しぶりに直帰できるうれしさでいっぱいだった。うちに着くと同時に・・・メールが・・・。あっ、飲み屋のあの子から・・・困った・・・。急いで返事を返す。重役が飲み会に来ないか？と話している・・・らしい。今、家に着いたのに・・・どうしよう・・・10分くらい悩んでいた・・・。

すると、車のドアがガチャっと開いた。

「おかえり～」とえがおのみきさんと長男君。

「えっ、なんか・・・めっちゃ香水臭くない？？」

僕は急いで携帯をコンソールボックスに隠す・・・。

「今日、保険屋さんのおばちゃんを乗せたからその時についちゃって・・・」

「そっかぁ、大変だね。お疲れ様」と。

おうちに入りみんなでお風呂。久しぶりにゆっくりとおうちでご飯。幸せな気分に包まれました。

その日は、疲れが出たのか早めに夢の世界へ。そして翌日・・・またまた飲み会のお声が・・・。

次につづく・・・

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