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新たな一歩を踏み出す勇気:子育ての家がもたらした変化


プラン誕生

時間ぴったりに小川さんが我が家にやってきました。
今日はプラン誕生の日です。
目の前に広げられた手書きのプラン図。
丁寧にやさしい色で描かれたそれは、まさに私たち家族の未来。
じわりと感動が広がりました。
すごい人だなぁと思いました。
すごい感性の持ち主だなぁと。
きっと、プロフィールに書いた文章の行間にある私たちの思いを感じ取ってくださったのでしょうね。
プランを見ながら、ブログを思い出しました。
寒い雨の中、現地調査に来て下さった。
きっと冷たい雨で、ぬれた足元が冷えただろうと思います。
熱い珈琲をポットに入れて駆けつけたい、もうちょっと近かったら会いに行けたのになぁという思いで1日を過ごしていました。

夫の通勤時間

ブログによると現地調査の後、これから毎日続く夫の長い長い通勤時間を体感してくださり、仕事で多忙な夫もリラックスできて、家族みんなが気持ちよく過ごせる家を考えてくれました。
そして生まれた目の前のプラン。
「よかばい・・・。」です。
ほんとに。
2月上旬の土地決定の日が過きてからも、実は正直なところ、私の心の隅っこには夫の通勤時間がひっかかっていました。
「本当に大丈夫かな?
日増しに疲労していく夫を見ることになるのでは?
夫が通勤を苦に思うようになるのでは?」
という不安がどうしても消えなかったのですが、そのモヤモヤをこのプラン誕生が打ち消してくれました。

夫婦の決断

子育ての家は、「子育て優先」とはいうものの、ちゃんと家族のために頑張るお父さん(夫)のことも考えてくれているのです。
ホッとしました。任せてよかったと。
決断を下すまでは試練にさらされているような苦行の途中のような、なんともいえない厳しさがあるのですが・・・(笑)
小川さんが提案してくれた土地は、私たちにとってまったく馴染みのない場所でした。
提案が届いてすぐ地図を開いて駅を確認して、
第一印象は「ありえない・・・。」でした。
へんな汗が出て、「子育ての家ではもう建てられない」というショックが入り交じった状態で夫に電話をしたことを覚えています。
ところが、小川さんの話を聞く前にどうしても土地を見ておきたいと、仕事返上で夫が候補地を全て見て回り、一筋の希望の光が見えたのです。
翌日、候補地の説明に訪れた小川さんが「ここです」と言った場所と、夫が「ここなら」と思った場所が一致しました。
何かが動き出す、そんな予感がしました。

現地確認

週末家族で現地を見に行きました。
見知らぬ場所にもかかわらず、親から離れて駆け出していく娘と息子。
公園を見つけて遊び、周辺を探検して、息を切らしながら戻ってきたその姿が答えをくれました。
「ここ、いいね」と背中を押された気分でした。
この地に決めるかどうかにあたって、夫とはいろんな話しをしました。
でもなかなか気持ちの整理がつかず、ほんの数日の出来事とは思えないくらい密度濃く、多くのことを考えました。
そんな時、夫が私に言ったのです。

「あんなにいい場所、もうきっと他にはないよね。決めない理由がないと思うんだ。それに、今の暮らしを変えたら、俺たちもっと仲良くなれると思うんだよね。」

この一言は大きかったです。
夫は自分なりに気持ちを整理して、もう自分の毎日の通勤時間うんぬんとは別の次元でこれからの生活を考え始めていると感じました。
夫ながらこの人エライ!と思いました。
同時に、夫も今の生活に疲れている、何とかして変えたいと願っていることを実感しました。
「今のままじゃだめだ」と思いながら足踏みするのはもうやめなきゃいけない。
子どもたちに続いて、夫にも背中を押されながらの土地決定となったのです。
(小川さんにも教えられました。「堂々めぐらない」こと。これ大事!)

暮らしは変えられる

「暮らしを変える」これはすごく気が必要ですし、すごいエネルギーが必要です。
でも「子育て優先」の家作りは、「暮らしを変える」という発想がなければ実現できません。
家族の暮らしを原点に立ち返って見直す、立て直す、土地の決定はそんな作業のように感じました。
そして、それまでの苦しみを打ち消すパワーを持つプラン誕生。
この日は顔がニヤニヤしっぱなしでした。
私たち家族の夢の実現のために、時間と労力をフルに使ってレールを引いていってくれる人たちがいる、しかも安心して信じて任せられる・・・。
子育ての家に出会えたこと、皆さんが力を貸してくださっている事に感謝の気持ちでいっぱいでした。

価値観の変化

思えば10年前、夫婦二人で今のマンションに引っ越してきました。
今の住まいは一言で言うと、「便利」
買い物する場所もたくさんあって、病院も学校も近くにあって、何より駅にも近くて主人の通勤に本当に便利。どこへ行くにもアクセスがいい。
マンション購入を決めるのに、この「便利」は当時の私たち二人にとっては必須項目でした。

便利なのに

しかし、子どもが生まれてから私たちの価値観はじわじわと変化したのだと思います。
こんなに便利でいいところに住んでいるはずなのに、なぜか暮らしが豊かにならない感、大事にしたいものが手に入らないような無力感、いらだち、考えて頑張っているのに報われないような徒労感、にうずもれていくような毎日でした。
どんどん活発になっていく我が家の娘と息子は、理想とする子育てとは程遠い、家の中では走るな、暴れるな、騒ぐな、という制約だらけの中で遊んでいました。
マンションを一歩出ると車の通りも多く、広い公園もありません。
加えて不審者情報やら誘拐やらのニュースが相次ぐご時勢で、どこへ行くにも親がつきっきりでないと安心できません。
息を抜く暇もなく、私自身いつも疲れていたように思います。
そのため、平日外で思いっきり遊ばせることはほとんどなく、「外遊び=休日車で大きな公園へ」という日常でした。
外で、しかも親の監視下にない自由な環境で走り回れることが、子どものあるべき姿だと思っていながら、実現できないことに苛立ちを感じていました。

子どものために

同時に、同じような環境に暮らす多くの家族が、その事をおかしい、子どものために何とかしようと思わないで(あるいは思わないようにして)(あるいはもうあきらめてしまって)(あるいはまったく何も疑問に感じないで)暮らしていることにも「違和感を感じる」ようになりました。
子どもを授かって一番変わったのは、「親としてどうするか」という視点が常にあるということだと思います。
日々目に見えて成長していくのがわかるわが子。
体の成長を促す毎日の食事、免疫をしっかりつける病気のかかり方、自分の力で人生を切り開いていける力のつけ方、果ては彼らの未来に緑豊かな地球を残すという環境への責任まで考えなければならないと強く感じるようになりました。

便利とは

こうしたことを一つ一つ、たとえそれがどんなに小さなことであっても、実現させたり、将来に繋げていったりするのに大切なことは、「自分の目で見て、自分の耳で聞いたこと、自分の五感で感じたこと」を信じる力を培うこと、そして安易にぶれないことです。
世の中にはものすごい大量の情報と選択肢があふれていて、迷い振り回されている間にどんどん自分を見失ってしまいます。
そうなると自分に自信がもてなくなって、妥協したり我慢したり、回りにあわせたりするばかりの生活になってしまうのです。
親としてこれではいけない、とふんばって自分をだますことを止めて、自分が大事にしたいことを最優先して、一つ一つ丁寧に暮らし始めたら、とうとう大きな壁にぶつかったんですね。
自分が本当に大切にしたい暮らしってなんだろう、子どもにとって一番大事なことってなんだろう、って。
自間自答の日々は続きました。
今まで守ってきた「便利」は、本当に家族の暮らしを豊かにしてくれているのだろうか、これからあと何年か子どもたちと過ごすわずかな時間を充実したものにしてくれるのだろうか、と。

子育ての家との出会い

子育ての家のHPに出会ったのもその頃だったと思います。
「子育ての家」その言葉に強烈にひかれました。
場所は長崎。遠い!
マンションを買ってすでにローンがあるし、そもそも長崎の工務店だし、まぁーありえないけど、こんなこと言っている人初めて知ったから、どんなことやっているのか知りたいな~という興味半分、もしかしたら何かヒントがあるかもという期待半分から資料を取り寄せました。
そのときは、今の暮らしを変えるということは現実味がありませんでした。人生を軌道修正なんて言われても、無理だよな~今の私たちには・・・が本音でした。
そして、夫はというと、「まぁ、長崎だからできるんでしょ。」と、ほとんど関心なく、取り寄せた資料は本棚の隅っこに追いやられました。(すみません)
それから2年、答えがでないままの自分に嫌気がさし、ふとまた子育ての家のHPを見たら、小川さんは変わりない「価値観」のままやっぱり「子育ての家」を作っていました。
しかも、本が出版されている!なんと小川さんはゆるぎない価値観のもと、日々精進してバージョンアップしているではないですか。
2年経って、また子育ての家に行き着いてしまった・・・この人に会ってみたい。

夫の行動力

子育ての家が見てみたい、と気持ちがどんどん高まっていきました。
小川さんの本を夫婦で読破・・・それからは早かったです。
これまで関心を示さなかった夫の行動力も目を見張るものがありました。
常々「もっとちゃんと考えてよ」「具体的にどうするかを考えてよ」と夫には厳しい意見をぶつけてきた私ですが、今回は夫がすっかりリーダーシップをとって進めてくれました。
仕事忙しい中、本当によくやってくれたと思います。
感謝だよ、ありがとう夫!

小川さん

小川さんは家作りにおいて一番しんどい部分を一手に引き受けてくれるすごい人です。
4月上旬に工務店との契約が無事にすんだとき、「奮闘記書いてくださいね」とおっしゃいましたが、奮闘したのは誰でもない小川さんであり、子育ての家のスタッフの方たちであり、お金を貸してくれる銀行さんであり、これから家を建ててくれる工務店の方や職人さんたちであり、私たち家族はそんな多くの人たちの力で実現する家で、これからの人生の時間をすごせるという最高の幸せに向かって歩いています。

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