僕と保護犬

今年の9月頃からペット保護団体のボランティアに参加したり、ペットメディアで情報収集したりするようになったのですが、そもそもなぜペット業界に興味を持つようになったのかまとめます。

きっかけは1頭の保護犬との出会いでした。
僕の実家では犬を2頭飼っています。
ラブラドールレトリバーとミックス犬で、ミックス犬の方は多頭飼い崩壊現場から救助された保護犬でした。
名前をヴィクターと言います。
母親がもともとそういった情報に敏感で、埼玉の栗橋というところで起きた多頭飼い崩壊の事件を知り、里親募集のページを見ている中でヴィクターの写真に目が止まったようで、一時的にでも良いので保護することに決まりました。
吠えたり噛んだりするような子ではなく比較的人懐こい子だったのですが、愛情に飢えていたのか、座っていると寄ってきて「撫でろ」と言わんばかりに前足でペチペチ叩いてきます。
また、散歩中になぜか突然スイッチが入りパニック状態になると、すごい勢いでリードを引っ張ってあたりを駆け回ります。
母親は何度かそれで転んでメガネを割っていました。
精神的に不安定だったヴィクターですが、母親の献身的な向き合いに寄って徐々に改善されパニック状態になることもほとんどなくなりました。
当時はこの出来事に対して何か特別なことを思っていた訳ではありませんでした。
大学入学と同時に家を出て一人暮らしをし、そのまま関西で就職もしました。犬は相変わらず好きでしたが、保護犬のことなどは気には止めていませんでした。
就職して、2年目の春に01boosterという会社が主催するピッチイベントがあり、たまたまそれに参加する際、事業アイデアとして持っていったのが「犬猫の殺処分ZERO」でした。
当時のプレゼン資料:http://bit.ly/2oMplEb
当時のPR記事:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000197.000016550.html
事業アイデアを考える際に色々と情報収集していくうちに「殺処分ゼロ」の問題やペット業界の抱える闇の部分を垣間見ました。
そこでフラッシュバックしたのがヴィクターのことでした。
たまたま母親の目に止まり、たまたま幸せに育てられて良かったヴィクターですが、他にも幸せになる権利を持ったまま殺されてしまった犬たちのことを思うといたたまれなくなりました。
人生の目標も曖昧で自分が何をやりたいのか見えてなかった自分が初めて興味を持ち、解決したいと思った問題でした。
ですが、当時の僕はそこに対して気を回す余裕がありませんでした。
未経験からスタートした新米エンジニアだった僕は本業の開発業務と評価面談のために立てた目標を追うことに必死でそういった問題から目を逸らしてしまっていました。
そこから約1年弱経った時に、会社の方針でSES事業を行うことになりました。そして僕に白羽の矢がたち、今は別会社に出向して働いています。
別会社に出向したおかげで自分のスキルを伸ばしつつ、自分の視野を広げることが出来ました。
1社に依存していたスキルを汎用性のあるものに昇華することが出来、もっと外に出て挑戦したい気持ちが芽生えてきました。
同時にようやく自分のキャリア、人生のために時間を使う準備が整ったように感じ、ずっとほったらかしにしていた課題に向き合う覚悟を決めました。
僕が転職を考えるようになったのもそれが理由です。
もっと自分の時間をその業界のために使いたい。
もっと世の中の役に立つ人でありたい。
その思いから、まずは現場の情報を取りに行くべきだと考え、ボランティア活動に参加するようになりました。
やはり1次情報を取りに行くことは大事で、見えていなかったものが現場にはあり、自分の考えを整理することが出来ました。
具体的にはボランティア体験記の方でまとめましたが、社会課題だからこそビジネスの力でマネタイズする必要があると感じています。
持続可能な保護活動、課題解決を行うためにもお金を回す仕組みが必要です。
そのために僕はペット業界に挑戦したいと考えるようになりました。



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