RollingStone INDIA インタビューまとめ
2020.11.09にRollongStone Indiaから出たインタビュー記事(3年越しにじっくり読んでみる)
https://rollingstoneindia.com/bts-the-rolling-stone-interview/
※自分のためのまとめ(自力で読んでるので誤訳・意訳あり)
BTS: The Rolling Stone Interview
~世界的なスーパースターが、自分たちの音楽の哲学や今回のアルバム"BE"にインスピレーションを与えた経験、そして進化し続ける成功の定義について率直に語ってくれました~ Riddihi Chakraborty Nov 09,2020
インタビュアーさんの思い
この記事を書き始める前日、BTSのディスコグラフィを一通り聴いてみることにしました。ヒップホップ・ジャズ・ブルース、そしてきらびやかなポップスなど、彼らの印象的な武器を初めて手にしたわけではないが、そもそもなぜこのようなインタビューをしようとしているのかを強く思い知らされることになりました。
BTSはおそらく皆さんが信じているような一夜限りの旋風ではありません。チャート上位に食い込んだのは偶然でも、熱狂的なファンでも、有料再生のせいでもありません。多くの場合、主要メディアの記事やYoutubeにアップされたリアクション動画を見て、どうしてこうなったのか、BTSはいったいどこから出てきたのか、といったことが聞かれます。感心したり、否定したり、夢中になったり、懐疑的になったり、そのすべてが「どうやって」「なぜ」という問いに帰結するのです。
彼らの音楽は特定のグループの人たちのためではなく、人生のステージを歩んできたすべての人のためのものです。BTSの歌詞は、学生時代の経験、友人との絆、親からの期待、社会での役割など、この地球上に住むわたしたちの多くが共通して持っている瞬間を切り取っており、そのすべてがラットレース(※)に陥るという避けられない運命につながっています。BTSのメッセージの核心は、人生のステージを取り上げることで人間とは何か、物事の大枠の中で自分がどこに位置しているかを理解することだと考えています。韓国から来た7人の男性たちによって、ファンになったり、自分自身を見つけることができたりする、この非常にシンプルな事実。すべての世代が気づいたり、恋に落ちたりするのです。
(※)ラットレース…いくら仕事をし続けてもお金が貯まらない、資産形成ができない、労働搾取されている状態
この数か月BTSと一緒にこのプロジェクトを進めていく中で、プロフェッショナルとしての彼らについて多くのことを学びました。写真撮影、ビデオ撮影、制作など新譜のリリースにまつわるあらゆることに追われ、スケジュールはタイトに伸びていきました。その数週間の間に彼らは『Map of the Soul ON:E』のリハーサルも行い、最終的には2020年のLP "Map of the Soul:7"のために計画していたがコロナ禍でキャンセルになったツアーを行うことができる記録的なコンサートを成功させることになります。そんなメンバーの日々をよそに、Rolling Stone Indiaの締め切りはすべて守られリリース日も決まっていて、BTSと彼らのチームがいかに正確さとタイミングを重視しているかがよくわかりました。多くの受け手側が知ることのできない、そしておそらくこれからも知ることのできないレベルのディテールへのこだわりがあります。しかし、この技術へのこだわりとチームワークが、地球上の他のどのミュージシャンとも違うのです。
ラッパーのRM、SUGA、J-HOPEとボーカルのJin、Jimin、V、JungkookからなるBTSが最後にRolling Stone Indiaの表紙を飾ったのは、欧米のチャートでトップに立つ圧倒的な走りが始まる直前、2017年9月のことでした。このときリーダーのRMは彼らの人気が高まっているのは、「欧米の聴衆がトレンドに敏感になっているからだと感じています。ビルボードやPOPミュージックシーンで何が起こっているのかわかっていると思います」と話していました。しかしそれ以来、BTSは数々の記録を更新し、特に有色人種や外国人のボーイズバンドが海の波のように現れては消えていく業界で、重鎮としての地位を確立しています。アジア人男性、K-POP、女性ファンダムを持つアーティストに対する先入観を打ち破り、これまで西洋の基準で拒絶されてきたすべての人々に道を開く道を築きました。BTSが一過性のブームではなく、ポップアイコンに対する世界の見方を変える存在であることは、3年間着実にトップに上り詰めたことからも明らかです。BTSはどこにも行かないという安心感があります。それは、有色人種、特にアジア系で見過ごされてきた人々、わたしたちにプラットホームを構築するために戦う姿を見て感じる強さなのです。
BTSとは10月に数週間のスパンで何度かつながっています。インドと韓国を行き来しながら慌ただしいスケジュールの中、数日間にわたり久々の対談が実現しました。ある曲を作るときの思考過程、輝かしい映画の世界のテーマにインスピレーションを与えた恐怖、野心、進化し続ける成功の意味など、これまで語られなかった彼らの芸術性とアイデンティティの一面を予想以上に多くの質問を通して語ってくれました。他のインタビューではあまり取り上げられないような話題や、過去の作品の再確認、メンバーの人生観の変遷などに重点を置いて話をしました。わたしたちの世代で最も重要なアーティストのひとりの創作過程を垣間見ることができ、何か記念すべきものを任されたような気分になります。
"Dynamite" Billboard HOT100 1位について
👤:インタビュアー
👤:ビルボードHOT100、初登場1位おめでとうございます。この偉業を達成するための曲が"Dynamite"になる予感はありましたか?
V:"Dynamite"がこれほどまでに成功するとは思ってもみませんでした。ぼくたちは、ただこの困難な時期にはじけるようなエネルギーを共有して、希望のメッセージを届けたかったんです。この目標を達成できたのはファンであるARMYのおかげです。
👤:日本語でも頻繁に楽曲を発表されていましたが、今回の"Dynamite"では英語でのレコードに踏み切られましたね。そのようなクリエイティブなプロセスはどう違うのか、また外国語での録音やパフォーマンスの難しさは何ですか?
V:初めての全編英語トラックということで、英語の発音には特に気を使いましたが、全体としては楽しい作業でした。いつも外国語の歌をうたうときは、より明確にメッセージを伝えようと努力しています。
アーティストとしてのターニングポイント
👤:チャートでの成功以外にソロやチームにかかわらず、アーティストとしての進化における重要なターニングポイントは何だと思われますか?
SUGA:世界中をツアーで回るようになったとき、ぼくたちはアーティストとして一歩進化したことを実感しました。
アルバムタイトルの決め方
👤:BTSのアルバムのタイトルはどのような流れで決まるのでしょうか?タイトル曲はアルバムを最もよく表現する曲なのでしょうか、それとも他の要素も考慮しているのでしょうか?
RM:リードシングルは通常アルバムの包括的なテーマを、最もよく体現していると感じる曲です。
楽曲の作り方~デモから正式リリースまで~
👤:RMさん、『Love Yourself:Tear』のライブ配信で "Fake Love"のデモを披露してくれた時、最終的なリリースと比べるとより生のロックな雰囲気があったのを覚えています。デモを作ったり受け取ったりしたときから最終的にアルバムに入れることになったときまで、楽曲がどのように変化するのでしょうか?
RM:7人のメンバーがかかわっているため、最終的なリリースまでには必ず多くの調整が行われます。ぼくたちのボーカルや音色はとても個性的で、キーについて合意を得ることさえ難しいときがあります。でも試行錯誤を繰り返しながら、最終的に自分たちに合ったものを見つけていきます。
世間からのコメントについて
👤:あなた方が音楽を発信するとき、フィードバックはどの程度重要ですか?それとも自分の好きなものを出して自分らしさを貫き、世間からのコメントは気にしないタイプですか?
Jin:レーベルやプロデューサー、そしてファンの方の意見も重要です。ぼくたちのことを一番に考えてくれていることがわかるので、彼らのフィードバックはとても重要です。でもぼくたちが音楽をやっている本当の目的は聴衆に届けたいメッセージにあるので、それを重視するようにしています。そのメッセージをさらに発展させ音楽に反映させるためには、外的要因が一役かっています。
制作作業の進め方
👤:レコーディングではフィーリングや音の完成度を追求するのでしょうか?
Jungkook:ぼくは正確な感覚をつかむことを強く望んでいます。境界線に縛られるのが嫌なんです。
👤:クリエイティビティやインスピレーションが低下したときはどのように対応していますか?制作スケジュールにプレッシャーを感じることはありますか?
Jungkook:プレッシャーに左右されることなく、自分の感じたままに行動することを心がけています。クリエイティブだと感じれば最高だし、そうでなければそれもいいんです。
花様年華pt.1のはなし
👤:あなたたちの芸術性の多くは親しみやすさにありますね。『花様年華』がきっかけで2015年に生涯ファンになりました。このアルバムシリーズを作るときこれほど大規模なレベルで共鳴することになると当時はわかっていたのでしょうか?もしそうでないのなら、どうしてこのアルバムが有名になったことが意外だったのでしょうか?
Jimin:『花様年華 Pt.1』は韓国の音楽番組で初めて賞を受賞し、ファンを増やすきっかけとなったアルバムです。初めての1位と大熱狂は誰も予想していませんでしたが、この先への重要な足掛かりとなりました。どうしてこのアルバムがその役割を果たしたのかは全然わかってないです。でもジンヒョンンは「ホビが売れないと言った曲は逆に売れるから」と、この成功を予測してたんです。
成功の定義
👤:あなた方の音楽は時間の経過とともに、成功を表現する方法に魅力的な変化があります。例えば「でかい家でかい車でかい指輪がほしい」という歌詞は、デビュー曲の"No More Dream"、『Map of the Soul:Persona』の"Home"、『Map of the Soul:7』の"Interrude:Shadows"の3曲で、それぞれ異なる文脈で使われています。"No More Dream"は歌詞を変えて"I want"を省いたライブバージョンもあるそうですね。デビュー当時と今とでは、成功の定義がどのように変わったのでしょうか?
J-HOPE:若いころはデビューすることが成功の意味だと考えていた時期もありました。自分が信じていた「成功」に初めて直面したとき、自分がいかに欠けているかがわかり、それがぼくの学びの旅の始まりでした。成功の話をするのはまだ勉強中だと思うので、ちょっと恥ずかしいですね。成功の定義や基準は人それぞれです。ぼくは自分が設定した成功のレベルに到達するために最善を尽くすという事に安心感を覚えます。それが現在のぼくの成功の捉え方です。
J-hope "Airplane"
👤:J-hopeさんは以前、2018年のミックステープ『Hope World』に収録されている"Airplane"は、自分が今、子供のころに夢見ていた人生を生きていると実感した瞬間の産物だとおっしゃっていましたね。今でも信じられないと思う瞬間がありますか?
J-HOPE:純粋に楽しんで始めた歌やダンスが、これほどまでに世界に広がっていることは今でも信じられないことです。まさかこんなことになるとは、誰も想像すらしていなかったので、なおさら印象に残っています。ビルボードHOT100で1位を獲得したことが今でも信じられません。
人生の捉え方
👤:『Dark&Wild』シリーズや『花様年華』シリーズなど、初期のアルバムを作った時は思春期でしたね。大人になった今、このアルバムを振り返ってみて若者が聴くべき音楽への視点はどのように変化したのでしょうか?
RM:若いころは、悲しみは悲しみで処理しなければならないと考えていました。年齢を重ねた今、それは必ずしもそうではないことに気付きました。ぼくたちの人生には、幸せと悲しみ、光と闇がバランスよく混ざり合い、栄養分として作用することが必要です。
"Map of the Soul:7"のはなし
👤:『Map of the Soul;7』は人間の精神を構成する様々なレベルを扱っていますが、あなた方が名声の階段を上っていく中で、BTSの進化とも深くかかわっているのですね。BTSのパーソナルな一面を世界の視聴者に見せることはとても難しかったですか?
J-HOPE:このアルバムは7人のグループとして共に歩んだ7年間の道のりを振り返っています。今のぼくたちを作ったエピソードや本音を赤裸々に語っています。まるでこの数年間の日記を、壮大に詳細に書き綴ったかのような感じでした。自分たちのありのままの姿を見せるわけだから―――そんな姿を見せることが出来ることに誇りと祝福を感じました。
"Black Swan"のはなし
👤:"Black Swan"では自分の芸術を失うことへの恐怖が描かれていました。この曲のインスピレーションとなったのは、実際にあった出来事なのでしょうか、それとも未来に潜む恐怖なのでしょうか?
Jimin:以前は仕事に対する純粋な思いが薄れ、スケジュールが立て込んで疲弊したときに、ただ「仕事」として捉えてしまうのではないかという不安もありました。
"Map of the Soul:7"のはなし②
👤:特に"Skool Luv Affair"、"Wings"、"Sea"、"Save Me"、"O!RUL8,2?"などなど、過去の作品に戻るような素晴らしい瞬間がたくさんありましたね。『Map of the Soul:7』はなぜこの一周した瞬間を探るのにふさわしいアルバムであり、2020年はふさわしい年だったのでしょうか?
Jin:今年は7周年という事でこのアルバムを作りながら、その年月を一緒に振り返ることができました。ぼくたちは記憶をたどりながら、「再起動」というコンセプトはこのプロジェクトにふさわしいと思いました。
ファンの言葉
👤:BTSのファンダムの中で「最も必要な時にわたしたちの人生にやってくる」という言葉があります。あなた方の音楽に出会ったとき、確かにそうでした。このような集団的な意見と、あなた方が世界に貢献する音楽やコンテンツで多くの命を救ってきたという事実について、あなた方はどのように考えていますか?
SUGA:ファンの方々から「人生が変わった」と言われることで、ぼくたちの人生も変わっていきます。自分たちの言葉や音楽が持つ思いを知ることができ、本当にありがたいことだと思います。音楽が好きで、この仕事で一番大切なのは聴いてくれる人がいることだと実感しています。ぼくたちのメッセージや音楽を聴いてくださったファンの方々に感謝します。
ARMYのイメージ
👤:あなた方の中でARMYはどのようにイメージされているのでしょうか?
V:ARMYはミュージシャンとしての旅を導いてくれる光です。ARMYのおかげで今のぼくたちがあるわけで、彼らはこれからもぼくたちを導き、音楽でより大きな存在になるようなモチベーションになると思います。
👤:RMさんは人々の痛みを「100から99、98、97まで下げることができれば(BTSの)存在価値は充分だ」とおっしゃっていましたね。自分の作った曲やパフォーマンスで命を救われたと言われていますが、どんな気持ちになりますか?
RM:そんなコメントをいただくほどの価値があるのか疑問に感じます。逆にその方々がぼくを崖っぷちから98、97まで引き戻してくれたのですから、お互いに人生でそう言い合っていると言ってもいいと思います。
音楽以外のコンテンツ
👤:音楽以外でも、「Run BTS!」、「Bon Voyage」、「In The Soop」など、様々なプロジェクトに取り組んできたことで、あなた方のことをより深く知ることができました。これらのシリーズを立ち上げた動機と、シリーズから得た最大の報酬は何ですか?
Jin:これらはファンの皆さんに心地よいリラックスした一面をお見せするためだけでなく、グループ内のお互いの絆を引き締めるためにも楽しい企画です。最近の「In The Soop」をご覧になった方はご存じかもしれませんが、韓国の美しい景色を楽しみながら、チームメイトというより友人としてお互いを理解しあう時間を持つことができました。
👤:BTS以外の自分とスクリーンで見るメンバーとのバランスは、どのように作っているのでしょうか。パブリックなペルソナを持ち続けることが難しいのでしょうか?
V:ぼくの人格が作ったものなら大変でしょうが、そうではないので難しくはないです。
成功のはなし
👤:小さな町、小さな会社から先輩や知人も知らないような節目の連続で、飛躍的な成長を遂げましたね。この成功をどうナビゲートしますか?あなた方の師匠や指導的な人物は誰ですか?
Jungkook:始めた当時は誰一人としてこの成功を想像していませんでした。だから今でも信じられないことがあるんです。ぼくたちは自分たちが成し遂げたことを非常に誇りに思っていますが、ぼくたち全員がこの旅を始めた理由を決して見失わないようにすることを忘れてはいけません。パフォーマンス、音楽を作ることがぼくたちのすべてであり、すべての成功があったとしてもこの方法でメッセージを発信し続けたいと思っています。特にプロデューサーのパン会長には、設立当初から指導を受け今日にいたっていることに感謝しています。
👤:BTSの最大の強みと、まだ未完成な部分は何ですか?
Jungkook:お互いの関係性が最大の強みになっています。ぼくたちのグループの透明性はリスナーに届ける正直なメッセージを通して、ぼくたちの音楽に反映されています。ぼくたちはどんなに努力していても、いつも改善の余地があることを長年にわたって学んできました。
『Love Myself』キャンペーン
👤:あなた方は慈善活動でとても有名で、特にユニセフとの「LOVE MYSELF」キャンペーンは有名ですね。いつからチャリティ活動に参加し、どのようにこの恩返しのようなメッセージを育てていきたいですか?
RM:ぼくたちは音楽であれ行動であれ、世界にポジティブな影響を与える存在でありたいと常に考えてきました。ユニセフの「Love Myself」キャンペーンのようなパートナーシップの機会を通じて、それをさらに推し進めることができることに感謝しています。また多くの慈善事業に携わっているARMYに感謝します。
SUGAさんのはなし
👤:それぞれのソロ活動や趣味についても少しお話ししましょうか。SUGAさんはプロデューサー、ソングライターとして、さまざまなアーティストの楽曲を制作されていますね。アーティスト兼プロデューサーのSUGAとしてBTS、Agust D、プロデューサーとしてEpik High、Suran、Heize、IUなど他のアーティストのSUGAとして作曲した楽曲はどのように区別していますか?
SUGA:この3つの役割はそれぞれ焦点が異なるので、ぼくのアプローチには違いがあります。チームメンバーとしてのBTSのハーモニー、音楽広告のAgust Dの洗練されていない生々しさ、そして他のアーティストのプロデューサーとしての大衆的な人気にフォーカスしています。
👤:今年の初め、わたしは「Agust Dの哲学」という文章を書きました。わたしたちファンにとってAgust Dとは何なのか、わたしたちの世代や社会にとってAgust Dとは何なのかについてです。あなたにとってAgust Dはどんな存在ですか?彼はカタルシスの器なのか、民衆の救世主なのか、はたまた全く違うものなのか。
SUGA:ぼくの様々な側面のひとつに過ぎません。その方が本当の自分をより正確に表現できるかもしれません。自分の考えを自由に表現するために数ある手法のひとつに過ぎないので、あまり深く考えずに使っています。
👤:特にD-2の"People"は、人間の無常、特にさまざまな経験を経て変化していく人間像を描いていて、とても好きな作品でした。ここ数年で、あなたという人間が変わった、あるいは進化したことで、特に誇りに思っていることがあれば教えてください。
SUGA:人は誰でも変わるものですが、「初心を忘れてはいけない」などと、変化を悪とする人もいます。変化するのが人間の本質であり、変化はポジティブなものであれば良いのだと考えています。こういう考え方ができるようになってよかったと思います。
👤:歌唱力の向上とギターの習得に取り組んでいるとのことですが、どのようなことをされているのでしょうか?そのきっかけと最近の状況を教えてください。
SUGA:今まで聴いてきた90年代のフォークミュージシャンのような存在になりたいとふと思ったんです。特定のジャンルに限定しているわけではないんです。単純に年をとったらギターを弾きながら歌えるようになりたい、それだけです。
Vさんのはなし
👤:Vさん、Twitterで公開された切り抜きから、あなたのソロミックステープについて多くの憶測が流れています。ブルージーな雰囲気のクリップに加え、これまでリリースしてきたシングル曲とは大きく異なるのでしょうか?
V:今はいろいろなジャンルを開拓中です。より深く、より広い範囲の中で、さまざまなスタイルに挑戦しているので、より深みのある曲や今までにないスタイルの曲も出てくると思います。
👤:アートや写真が好きという事は音楽にも影響を与えているのでしょうか?
V:アート、写真、今の自分の感情。さまざまなものからインスピレーションを受け、影響を受け、そのとき感じたことを必ず書き留めるようにしています。
👤:多彩な声色や表情など表現力が豊かで、パフォーマーとして最も得意とするところですね。これは自然に身に付いたものなのでしょうか、それとも多くの練習や研鑽が必要なのでしょうか。
V:いろんな表情を実験してみました。たくさん練習してきたし、これからも練習を続けます。いろんなジャンルを通して表現できる人になりたいです。
Jiminさんのはなし
👤:ジミンさんはVさんと一緒に"Friend"を制作されましたが、ソウルメイトと呼べる親友がいるわたしにとって、この曲はとても心に響くものでした。作曲にかかった時間やこの関係性を歌に込めるのは難しかったですか?
Jimin:ぼくたちの曲作りのスキルはまだ未熟で、この曲の制作を終えるまでに時間がかかりました。でもぼくたち二人にとっても楽しい経験でした。昔の思い出を思い出しながらひとつひとつ歌に盛り込み、大切な一曲に仕上がりました。
👤:歌手としてのジミンとダンサーとしてのジミンに違いはありますか?
Jimin:必ずしもそうとは限りません!この2つを別物と考えたことはありません。
👤:あなたの鍛錬と努力は多くのファンがあなたを称賛するときの特徴ある言葉です。努力の原動力は何ですか?
Jimin:待ってくれているファンのみなさん、そしてさらに素晴らしいアーティストに成長しているであろう未来の自分への思いからです。
Jinさんのはなし
👤:ジンさん、"Epiphany"やアルバム『Love Yourself』シリーズなど、アーティストとして自己受容や不安感をテーマにしたのはなぜですか?"Epiphany"の歌詞には「愛すべきは自分」とまで書かれています。自己受容の旅の中で、今の自分をどのように捉えていますか?
Jin:自己受容と不安は正直言って取り上げたくないテーマでした。自分の暗い部分をさらけ出したくなかったのですが、会長でプロデューサーのパンシヒョクさんと話すことで、心を開くことが出来ました。今はその部分を受け入れて、自分を理解し、愛せるようになったと思います。
👤:自分の好きな時間に聴く音楽のジャンルは何ですか?BTSとしてそういうジャンルを探究できているという実感はありますか?
Jin:ポップスを聴くのが一番楽しいのですが、一番自信のないジャンルでもあります。でもグループでポップスを探究しているうちに、自然と触れる機会が増えてきました。
👤:あなたの人生の哲学やモットーは何ですか?
Jin:「ハッピーに生きる」
👤:伝説的な功績が増えていく中で、今後の目標をどのように設定されていますか?
Jin:あまり意識していません。大好きな人たちと今を生きているだけで十分幸せなんです。今を楽しめ!
RMさんのはなし
👤:RMさんは2018年、2作目のソロミックステープ"mono"をリリースしましたね。このアルバムには、2015年のはじめてのミックステープとは明らかに異なる、脆弱性、開放性、柔らかさがありましたね。ソロアーティストとしての音楽の変遷についてお聞かせください。
RM:"mono"からまた色もアイデンティティもガラッと変わりましたが、あの頃の自分のダークでモノクロな部分に触れてみたかったんです。人生の同じような時期にいる人を慰めることができればと思います。
👤:"Namjooning"という言葉はファンダムの中では、自分の時間を持ったり、自然の中を散歩したりすることの代名詞となっています。ARMYがあなたからこのようなちょっとした健全な言葉を取り入れて、自分たちの生活に取り入れることについてどう思いますか?
RM:とてもありがたいことですが、同時に責任感も感じています。ぼくが音楽を始めたのは自分のストーリを共有し、多くの人にポジティブな影響を与える存在になりたいと思ったからなので、これからも自分の努力とその成果を見せることができれば光栄です。
👤:本を読むのが好きなあなたは、本を書くことを考えたことがありますか?
RM:本を読んでいて、人にはそれぞれ得意分野があるんだなぁと思いました。本を書くのでしょうか?よくわかりませんが、もっと知識と経験を積めばいつか…ありえない考えではないような気がします。
J-HOPEさんのはなし
👤:J-HOPEさんはご自身の作品にも苦労話にも、若いころの自分をよく登場させますね。今のJ-HOPEが、若き日のチョン・ホソクに最も誇れるものは何でしょうか。
J-HOPE:夢に向かっての情熱と努力!ステージに立つこと以上に望むことはなかったから、その熱意がいまのぼくを作っているのだと思います。
👤:"Blue Side"では、あなたの芸術性の中で、よりメランコリックで内省的な姿を垣間見ることができました。それは今後くわしく掘り下げてみたいことなのでしょうか。J-HOPEには、まだアーティストとして解き放たれていないダークサイドがあるのでしょうか?
J-HOPE:人間には誰しも影があると思います。その暗部を美しく表現する仕組みとして、音楽があることに感謝しています。今、全力で準備していますので楽しみにしていてください。
Jungkookさんのはなし
👤:この質問はジョングクさんが答えるのが最も適任だと思います。音楽という枠にとらわれないコンテンツ作りの醍醐味と難しさは何でしょうか?
Jungkook:まず「カラー」が一番重要で、いかに自然に消化できるかということだと思います。そして身近でありながら知らない新しさを見つけ、常に向上心を持つことが大切だと思います。
👤:どのようなメディアから、あなたの動画制作のスタイルにインスピレーションを受けますか?
Jungkook:インスピレーションを受ける特定のメディアはありません。ぼくの動画づくりのスタイルに影響をあたえるのはむしろ時間なんです。具体的な試みをすれば、内容もよくなるのでしょうが、ぼくは自然で無理のないものがいいと思っています。とはいえ、自分の人生そのものが刺激になるんだと思います。
👤:"Begin"も”My Time"も、BTSでの人生に対する感情を素直に伝えていて、あなたの曲の中で一番好きな曲です。メンバーと共に脚光を浴びながら成長したことで、いまの自分をつくり、10年後、20年後、30年後の自分をどのように作っていきたいですか?
Jungkook:決して妥協しないことを教えてくれ、常に向上心を持って前進するよう影響を与えてくれたのはメンバーです。彼らと過ごした時間は、ぼくの性格、歌、ダンス、動画づくりを着実に形作ってきたと思います。もちろんARMYからもらったものが一番大きいのですが、話すこと、ステージに立つこと、ご飯を食べること、レコーディングをすることなど、シンプルなことをメンバーと共有できたことがいまの自分を作っていると思います。今後も大きな役割を担っていくことだと思います。
ON:Eコンのはなし
👤:"Map of the Soul ON:E"のステージに戻って、みなさんはどのように感じられましたか?このような「非対面」コンサートの最大のメリットは何だと思いますか?
Jimin:オンラインコンサートを通じて、ファンの皆さんと出会えたことに感激しました。ARMYに直接会うことができればもっとよかったのですが、画面を通してファンの方々の姿を見たり、声を聞いたりするととても感動します。少なくともファンの皆さんとの距離を縮め、最新のテクノロジーを駆使した非対面コンサートを通じて、世界中の多くのファンとコミュニケーションをとることができたようでほっとしました。
👤:" Map of the Soul ON:E"の演出は圧巻でした。ライブではありえないような特殊効果を盛り込み、その場にいなくても忘れられない体験ができるような演出が秀逸でしたね。今回の公演で一番印象に残っているステージは?
V:公演で"Inner Child"をパフォーマンスして、ARMYを見て感動し、より一層恋しくなりました。
パンデミックと"BE"のはなし
👤:パンデミックは、あなたの芸術的なプロセスや今度のアルバムの制作にどのような影響を与えたのでしょうか?
Jimin:パンデミックによって当初予定していた多くの計画が思いがけずストップしてしまったんです。しかしそれはぼくたちが一歩引いて、自分たち自身と音楽に集中する機会を与えてくれました。この未曾有の時期に感じた感情をこのアルバムに反映させました。またコンセプト開発、構成、ビジュアルデザインなど、制作全般の役割を担うことで、さらに一歩踏み込むことができました。
👤:今度のアルバムのタイトルを"BE"とした理由を教えてください。この新しい時代はここまでのBTSの進化をどう語るのでしょうか?
Jin:このアルバムは、今ぼくたちが生きている時代の日記の1ページのようなものです。アルバムタイトルの"BE"は "being"を意味し、今感じている素直な気持ちや感情を表現しています。誰でも楽しめる落ち着いてのんびりとした楽曲を多く収録しているので、多くの方に癒しを感じていただければと思います。このアルバムをきっかけに、今の時代を音楽で表現できるアーティストとしてさらに成長できるのではないかと思っています。
最後に
👤:新譜の発売を控え、"Map of the Soul ON:E"で再び公演を行い、残りの作品ではさらに世界記録を更新する素晴らしい可能性を手に入れましたね。2020年末を目前に控えた今、どのようにお考えでしょうか。最後に名言があれば教えてください。
J-HOPE:誰もがそう思っているでしょうが、2020年はまったく予定通りには進んでいません。今の状況でなければワールドツアーを行っていたかもしれません。そのかわりというか、"Dynamite"をリリースし、Billboard Hot100を達成することができました。この浮き沈みのなかでぼくたちは、アルバム"BE"で『Life goes on』というメッセージを届けたいということに気付きました。このアルバムを通して、聴いてくれる方々が癒しと安らぎを得ることができることを願っています。
(このインタビュー記事2020年に一回読んだはずだったのに、こんなにいろんな話してたんだな…の気持ち)
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