口唇裂ガール、中学校から高校までの人生、恋愛に依存する

寒くなってきました。だいぶ時期をあけてしまいました。久しぶりに続きを書こうと思います。
さて今回は私の中学校から高校までの経験を書きます。
この時期は私が1番見た目に悩んだ時期であり同時に自分を認めることができなかった暗黒の時代です。あまりに辛く、ほとんど何に悩み何につまづいていたのか覚えていません。
ただ辛かった。

中学1年生の頃、特に何もなかったです。小学校で私に対して暴言を吐いてくる子もいなくなったりして中学生になれてとてもウキウキしていた。
中2の時に、初めて彼氏ができました。とても嬉しかった。当時の私は本当に浮かれていて
ああこんな顔でも彼氏ってできるんだ〜というほどマイナスに陥っておらずシンプルに初めての彼氏!というウキウキに胸を躍らせていました。街中を歩く時も
私に彼氏ができたんだ!!みんな!聞いてほしい!
って感じでした。
中学校の時は1番青春をしていた気がします。絵を描く部活に入っていてみんなオタクで優しくて楽しかった。自己肯定感もそんなに低くなかったと思います。当時はあまりみんなオシャレでもないし差がつきません。
なんかそんな感じでした。高校に入って私は1番辛い時期を経験します。中学校はそこまででした。多分ね。あのときはみんなそんなに可愛いわけでもなくて、おしゃれで差がつくとかがなくてそういう面でまだ初々しくて見た目に気を使うということもあまりなかったのです。

高校生になりました。
私は自分で言うのも何ですがとても優秀な高校に入ったので鼻高々に高校生活を謳歌しようと意気込んでいました。
しかし、とても怖かった。
小中はみんな同じようなメンツだったけど高校は知らない人が入ってくる、私のこの顔を見たらみんなどう思うだろうか?
殆どの私のような見た目にコンプレックスを持つ人は初対面の人と会うことに怯えると思います。まさに高校がそれでした。
高校にほとんど校則はなかったのでスカートも短くして前髪や髪型を整えたりしてオシャレというものに、外見というものに徐々に気を使い始めるようになりました。
友達はできましたが目線が気になって仕方がなかった。みんな私の鼻を見てくる。あの時はとても怖かった。みんなの目線により敏感になる時期でした。
まさに思春期というべきか、オシャレに気を張り始め周りの人が化粧というものをしだし、元々の顔のパーツにかわいさの差を見出すようになってくるのです。
あの子は元々目が二重だから、とか鼻が通っていて小さいとか、そういうのです。
わたしには完璧な顔がなかった。
鼻が歪んでいたし手術痕だってある。運動をすれば傷跡が赤く浮かび上がりいかにもモンスターのようになる。
私は高校まで3本電車を乗り継いで片道1.5時間かけていたのでいつも電車に揺られて登校していました。満員電車の中でいつも窓側の角にいました。
その時に窓に映る顔にひどく絶望するという日々が続きました。
高校に入り、登下校のこの窓に映る顔、満員電車の中での人々の多さ、ホームでの人達、そういうものを3年間浴び続け、徐々に徐々に自信を無くしていきました。
朝の高田馬場はとても混みます。山手線新宿方面、これもとても混みます。そしてたくさんのOL、美人な女性、かっこいいサラリーマン、その他たくさんの人が近しい距離にいて、たくさんの顔を見ました。たくさんの顔を毎日見ていたのに口唇裂の人は本当に誰もいなかった。
私は本当になぜ、口唇裂なのだろう?
なぜだったこの鼻だけがうまくいっていないのだろうか、なぜこのただの、このパーツが、なぜうまく付かなかったのか。なぜだろう、この鼻、ここだけが私のものではない。ここだけが私のものではなかった。
今までこんなこと思ったこともなかったのに、どうしてこんな顔に産んだんだと、母を強く疑問視しました。
嫌すぎて、本当に辛かった。そうか私はモンスターなのだと本気でそう感じていました。
だから高2くらいの時はいつも登下校の電車の中では下を向いていました。鼻を見て欲しくなかった、ここだけが私のものではないしここだけが私を不安定にさせる小さいのに大きな大きな種であったのです。
取って捨てて綺麗なものをつけたかった。どうしてもこの口唇裂で生まれた私という存在が夢であればいいのにと、強く強く強く思っていました。起きたら普通の鼻がついている、なんて無い、ということがあまりに重い現実のように思えました。
ただ辛かった。
このような考えに至ったのは周りに可愛い先輩がいたとか色々あると思うのですが、ほぼ覚えていません。ただ強い嫌な気持ちを持っていたということだけ覚えています。
当時は何か嫌なことがあったらこの顔のせいだからか?とも思っていました。特に対人関係や友達との繊細な関係を保つ時、少しでもこの繊細な均衡が崩れたようなことがあれば、1何かした?→2性格のせい?→3この顔だから?というような感じでこの顔のせいだから?という思考が付き纏うようになりました。

高校1年生の時に彼氏がまたできました。彼は私の人生の中では特殊な人でした。
友達の紹介で知り合った別の高校の子だったのですが、彼とは紹介で出会ったので、最初はLINEから始まりました。初めて会うというとき、かなりバクバクしました。
口唇裂のことを言わなくては、言わなくては、と思ったのに結局言えず、会う日が来てしまったのです。でも会った時、
可愛い!と言ってくれたのでした。彼は私の口唇裂の傷跡がまるで見えていませんでした。
可愛いとあまりに言ってくれたので猛アタックもあり付き合うまでに長い時間は有しませんでした。
目線も常に目を見てくれて鼻なんて見ていなかったし、彼は私をずっと可愛いと言ってくれたのです。それが印象的で衝撃的でした。
私はなんとそこで、ああそうかこの世には口唇裂が見えない人があるのかもしれない、というなんともマジカルな思考を持ち始めます。
彼の存在はとても私の自信をつなげるものになりました。彼には非常に感謝しています。私の本当の意味での性格を炙り出させてくれた。
口唇裂というマイナスを感じない彼を前に私は素のわがままな自分でわがままな彼女でわがままな女の子として接することができました。
そのため傲慢になり一瞬で振ってしまいました。笑
彼はその時泣いていたのですが、それすらも重い、と一喝し確か振ったのでした。泣くほど私のことが好きだったようですがそれすらも鬱陶しいと思い振り払い、私はとても成り上がっていました。でもそれくらい口唇裂のハンデを感じさせない関係をずっと続けていてくれたのです。他の人にはぜっっったいにこんな傲慢な女になることはできなかったという点で彼は本当に私の口唇裂を見ずに接してくれました。

彼と付き合ったことで、
付き合う、恋愛をするという行動が自分の自信をつけさせてくれるものだと思い、頼るようになりました。普通の人がする恋愛をすれば、私のような外見を持っていても普通の人のするレベルになることができると感じたのです。
高校の時に付き合った人は3人ですが、それ以外に性的意味で関係を持った人もいました。彼らとは付き合ってないのですが、そういう自分を安売りするような方向に2回ほど陥ったことがあります。性行為は2回しかしてませんが、性行為をしてくれる人がいるということでひどく自分の自信のなさを埋めてくれたような気がしました。
女として私も見てくれる人がいるのか、と感じられる。見た目はブサイクかもしれないけど女としての体の価値を買ってくれている、と言いますか。なんかそんな感じです。そのためヤリたいヤリたいと複数の同級生に迫られてきても良いよ〜とヒラヒラしていました。
そういう辺な方向に歪んだというのも、自分の外見の自信のなさが女性としての自信の無さみたいなものを引き起こしそれを補うために行っていたというのが原因にもあると思います。

高校の頃はこのような感じですさんでいたので、色々メンタルも病んでいる部分もありました。でもメイクをしておしゃれをして少しずつ女子としての楽しさみたいなものを得ている自分もいて、そういうのが同居していたような時期でもありました。

高2の時に今の彼氏と出会い、彼もまた私のことを可愛いと思ってくれる人でした。
ああこの人も私の口唇裂が見えていない人なのだ!と感じ、彼に1番人生を支えられることとなります。
彼と出会って約3年半、そろそろ付き合って3年になります。私が男性に自分の病気を初めてカミングアウトし、初めて自分の病気を受け入れられるようになったのは彼に出会ってからです。
彼の話はおいおいさせていただくとして、とりあえずはこれが私の高校の時のメンタリティです。思い出せないこともたくさんあります。高校の時はまた死にたくなるような出来事もあり、さまざまなことがあったと思います。でも今はもう思い出せません。
とりあえず書いたことが私の高校の頃のメンタリティです。
なにか質問があったらコメントください。
寒くなってきましたので体調などは皆さんお気をつけてくださいねー。それでは。

#口唇裂
#口唇口蓋裂
#見た目問題

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?