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技術書典8落選しました

久しぶりのnote更新。実は技術書典7,8(7は今年9月に終了済み、8は来年2~3月に開催)両方で申し込んでいたのですが、今回も落選しました。2回目2連続の落選となります。以下、落選ポエムを書いていきたいと思います。

追記(2/14):kiyoさんのご厚意で、新刊委託決定しました! 本来出すはずだった新刊が技術書典8で頒布される予定です。詳しくはこちらを御覧ください。

https://blog.shikoan.com/techbook08-news1/

当選したら何を書こうとしたか

こちらで書いた(技術書典6で売り子として寄生したときに、委託としておいていただいたものです)を大幅にリファインした内容を書こうとしました。これにはいくつか理由があります。

・以前の本が結構尻切れトンボだった(GANができたらいいねで終わりになっていた)
・去年から今年にかけて論文が大量に出て、Inpainitng(モザイク除去の大本となっている画像修復の問題です)のモデルが相当改善された
・前書いた本は1ヶ月で書いたので、粗いところが相当あった

このあたりが理由ですかね。特にGANのあたりが歯がゆくて、TensorFlow2.0のTPUでGANがいい感じにできるようになったので、もっとGANGANしたかったのです(実際GANを使うとP-Convよりも遥かに鮮明に出ます)。

これまでにやったこと

・10月あたりから論文サーベイしていくつかモデルを訓練していました。Awsome image inpaintingという素敵な論文まとめページから、ICCV2019やCVPR2019など関連する論文を読んでいました。もし取ってたらこのへんを実装込みで書く予定でした。

・おっぱいデータセットの拡充。以前の本では画像が4000枚ちょいだったのですが、これを14000枚まで拡張しました。アノテーションは全部自分でつけました。前回は時間の関係でアノテーションが間に合わなかったのですが、多分これならかなり本気でいけると思います。

・原稿の書き直し。前回の内容を9割以上書き直す予定でした。章構成もほとんど変わっていてもはや別物という感じです。半分ぐらいGANです。

構成の予定

もし通ったらこのような構成で書く予定でした。現時点での章構成をお見せいたします。

1. 機械学習・ディープラーニング・畳み込みニューラルネットワーク:前回の内容を圧縮しました。TensorFlow2.0+TPUの実装にも踏み込みます(今回訓練をほとんどTPUでやっていましたので)

2.最もシンプルなモザイク除去:超解像ベース:超解像問題としてモザイク除去をときます。前回の本では前置きがかなり長かったので、即モザイク除去に入れるようにしました。

3.U-Netによるモザイク除去:Image to image translationのアプローチからのモザイク除去です。前回はここに行くまでもったいぶっていたのですが、ここはただの通過点なのでサクッといきます

4.モザイクの科学:モザイクの特徴について周波数特性の部分から書きました。おそらくモザイクの特性について書いたのは世界初ではないかと思います。

5.データセットの作成:おっぱいデータセットをどのように作ったかについて書いていく予定でした。データセットの作成についてはあまり論文で出てこない割には、そこそこ需要があると思ったのでこの章を設けました

6.P-Convによるモザイク除去(ECCV 2018):前回出てきたP-Convを書きます。P-Convは正直古いというか最新の研究でこれより上回るのがバンバン出てくるのでここも通過点の予定でした。ただし、最新のいくつかの研究をP-Convに加えるとだいぶ良くなるのがわかったので、これも含めて書く予定でした

7. GANベースによるモザイク除去:ここでGANチュートリアルに入ります。Image to imageのGAN(pix2pixやCycle GANなど)を軽くやって、I2Iのモザイク除去をやる予定でした

8. Gated Convによるモザイク除去(ICCV 2019):ここから新しめの内容です。パッチマッチベースとしてGated Convによるモザイク除去を紹介する予定でした。Gated ConvやPEPSIのキーとなっている「Contextual Attentionレイヤー」は初見殺しの構成なので、ここを重点的に解説する予定でした。オリジナルはSpectral Normalization以外のNormalizationなしとかいうちょっとわからない仕様だったので、多少アレンジを加えています。

9.PEPSI++によるモザイク除去(Arxiv 2019):Gated Convの改良論文です。Contextual Attentionの改良をしています。現在出回っているコードがないと記憶しています。TensorFlowのメモリリークと戦う羽目になったので、訓練するのが非常に大変なモデルです。

10. Edge Connectによるモザイク除去(ICCV 2019):2ステージタイプの典型例としてEdge Connectによるモザイク除去です。発想がわかりやすく拡張性が高いので、これをイラスト向けに少し改良した(Self attention GANあたりの発想を入れて)内容で書く予定でした。

これを書いた当時では4章まで書けていました。2月末なのでほぼほぼ間に合うかと思われました。どの程度の分量になるかは検討付きませんが、150ページぐらいの内容になるかなと考えていました。もちろん紙の本も出す予定でした。

前回の本が割と初心者向けの内容だったのに対して、今回の本はかなりマニアックな内容なので、自信を持っておすすめできる内容かなと思っていました。

めでたく落選

「今回も落選かなー」とか期待半分()で思ってたらやっぱり落選でした。2連続2回目なので、甲子園だったら強豪校間違いなしですね。

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サークルカットに説明文入れなかったのが悪かったんでしょうかね。この画像、何出すかわかりやすくていいかなと思ったのですが残念です。

ちなみに申込みは†運営おすすめの†2日のうちいずれかで申し込みました。おすすめでも落ちることってあるんですね。

今後について

技術書典落選記録がどれだけ伸びるかチャレンジしていきたいと思います。10連落選とかあったらかっこいいな~。他の即売会で出すことも検討しているので、面白い情報あったらよろしくお願いいたします。

誰かのところで委託できたらそこで出すことも検討しています(委託できる人徳 not foundですね)。

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