黙考(ダイハツ自動車の認証試験不正を受けて)

出荷試験でなく、
型式認証試験での不正とは、
相当根深い問題。
いつから続いていたのだろう?

以下、自問自答、
1989年から続いていた、との発表に、
ああ、やっぱりと思ってしまった。
というのは、神鋼や三菱電機、最近ではコスモ石油の品質データ改ざんも、30年以上続いてたと明るみに出ているから。
しかし、それにしても……。
1989年というと、もう初老となっている私が、大学に入学し、エンジニアの手ほどきを受け始めた年。
その後、日本企業は、海外展開もし(そして、海外生産のマザー工場だ、と胸張ってた)ISO9000の認証を得た。
その頃は、見た目には、「日本企業の製品は世界最高の品質だ」と自他共に認めていたし、
我々エンジニアも、その自負があった……個人の実力はともかくとして、チームとしては世界最先端だ、と信じていた。
その後、確かに、技術面で我々は凋落し続けた……そのことは、努力不足を認めよう、と思う……
だが、反面、こうも深く長い品質問題があると知ると、根本的な疑問に突き当たる、

「我々は砂上の楼閣の住人だったのでないか」
「あの自信が、過信や慢心がでてしまったのでなく、最初から、技術の姿をした机上の空論を振り回しただけだったのでないか」
と。
私たちの30年あまりは、何だったのだろう?
技術や品質という言葉、あるいはカタログスペックに、踊り、踊らされてただけでなかったのか?

自問自答、終わらないし、結論がでそうにないけれど、
当事者のひとりとして、
世の人みなさんへ、申し訳ないと、ただそのひとことしか出ない。

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