対峙(ヘビはカエルの何を見ているか?)

【生物学】
俗に「ヘビに睨まれたカエル」と言いますが、
この研究で、カエルの汚名が雪がれました。
身がすくんでいるのでなく、カエルは身構えて待っているとわかったのですから。

カエルとヘビの膠着状態のメカニズムを説明 -双方にとって後手に回って行動することが有利となる-
https://research-er.jp/articles/view/87748

カエルもヘビも、一度行動を起こすと0.1秒から1秒弱、その運動を続けることになる。だから、相手を動かしてから、その裏をかく動作をするのが、優れた戦略となるわけですね。

相撲や柔道でいう『後の先』というのは、もう少し複雑かも知れませんが(相手の体重移動を力学的に利用する、という高等技も含むので……)、
球技でいう「逆を突く」という配球が、これと同コンセプトと言えましょう。

そして、例えばトンボが、ホバリングしたり急に動く向きを変えたりするのが、高等な護身術だと、この例からわかりますね。

(追記)
一般化して、
『一定時間tの間、一方向に運動する動物同士が、捕食・被捕食する場合には、
他方の動物が動作するまでの応答時間Tがtより短い時に、
両すくみ状態となる』
と書くと、類例を見つけ出せて、やがては法則化できる……そんな期待も持てる、面白い発見ですね。
#ヘビに睨まれたカエル #生態 #後の先

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