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オタ活推し布教:興味を引くステマシートと「ふーん」で流されるステマシートの違い

みなさん、ステマシートってご存知でしょうか?
ステマっていうとステルスマーケティングの略称で広告であると明かさずに非営利の口コミであるかを装って宣伝するってやつなんですけど、この場合のステマシートはそういうものではなくて、ファンの人が推しを布教するために作った1枚から4枚程度のシートのことです。大抵ツイッターに貼ってある。
何故四枚が多いかというとツイッターで1ツイートに添付できるのが四枚までだからです。ファンはもっともっと書きたいことはあれど絞りに絞って4枚に収めます。

現物見ていただいたほうが早いのでいくつかご紹介します。
グループ全体を紹介するものや


個人を紹介するもの、


推しコンビを紹介するものなど。

他にも配信ライブの前に、配信ライブをお勧めするものとかもあります。

私はどこか気になるグループができるとまずツイッターでステマシートを検索します。何故なら公式と違ってステマシートはファンが作るもの、ファン目線のそのグループ、その個人の魅力が書いてあって、往々にしてそれは公式供給のものより魅力が端的に伝わりやすいんですよね。
例えば「7MEN侍気になるな〜。メンバーどんな感じなのかな?」って思ったとするじゃ内ですか。
普通にGoogleで検索すると公式のプロフィールとかに飛ぶんですが、それに加えてファンの作ったステマシートの情報の「家に猫がめちゃくちゃいるのに猫アレルギー」とか「誕生日がいっしょなのでスヌーピーが好き」とかそういう情報のほうがすきになりやすいことあるんですよ。例えば平野紫耀くんが気になるな、と思って公式の情報だけだと顔と出身地と名前くらいしかわからなくてもファンのシートだと「エイプリルフールをエリンギプールと言った」という可愛いエピソードや「知らないおじさんに酷いことを言われたメンバーを守ろうと『謝ってください!』と言った」とかそういう漢気溢れる性格がわかるエピソードが入ってたりするんですよ。あぁ、この子はこういうところがあるんだなぁ、こういうところが魅力的なんだなぁっていうエピソード、公式で常にわかるように載せておく必要はないけれど、でも知ると好きになってしまう、その人の考え方や性格がわかるエピソードってありますよね。

で、ステマシートなんですけど、「このグループ/人/コンビ面白いな」「もっと詳しく知ってみたいな」って思わせるステマシートと「ふーん」って思うだけのステマシートがあるんですよ。この違いはなんなのかについて考えてみました。私のように「何かに興味を持ったら公式+ファンの作ったステマシートもしくは紹介ブログ」って人がいるんですから、どうすれば面白いステマシートを作れるのかというのはnoteに書いておくに値する情報だと思います。

①適切な情報量

情報量が少なくてスカスカ、公式のプロフィールですか?っていうくらいの、名前と出身地と血液型、誕生日くらいしか情報がないステマシートならファンがわざわざ作る意味は薄いです。書き間違いとかの危険が少ないからそれなら公式を見る。
しかし情報量が多すぎるステマシートも読む気がしません。字がうわ〜っと並んでると単純に読む気がしない、というのと、載せる情報の取捨選択ができないということはこの人のステマシートは多分面白くないだろう、という予測がつく、というのがあります。基本、適切な分量に情報を収められない人ってあんまり面白いものを書かない。何故ならセンスがないから。自分のこと棚に上げて酷いこと言ってますけど、確率としてはかなり高いのでご参考程度に判断材料にしてみてください。
ステマシートって結構センスが問われる。

②ベタ褒めだけじゃない

これも重要。つまんないステマシートってただただ推しをベタ褒めしてあるんですよ。書いてる人はそれなりに面白くしようと努力して「存在が天使」とか「顔面国宝」とか「ダンスの神」とか「歌声でファンは毎回気がつくと泣いている」とか「股下1キロ」とかいろんな単語や表現を使って書くんですけど、推しに対する褒め言葉しかないステマシートはつまらない。賭けてもいいです。
褒めているだけだと結局はファンの妄言、というと言い過ぎですけど欲目贔屓目にしか見えないんですよね〜。ステマシートで宣伝されている人ってまだファンになる前の段階なわけで気持ちが割とフラットですから、ただただ過剰に褒めてあるシートを読んでも「ふーん。まぁファンの言うことだからな。割り引いて聞いておこう」って思うんですよ。過剰な褒めが一枚目に散りばめられていると2枚目のシートを読もうと思わないし。客観性のないファンが書いてるんだな、と思ってしまうというか。

③具体的な情報が書いてある

これも大切。「ダンスが神」なら「○○という大会で4年連続優勝」とかね。顔が綺麗だと言いたいなら「黄金比マスクがぴったり重なります」とか。でも褒めだけだと②と同じで「ふーん」ってなるので

④性格がわかるエピソードが書いてある

「性格が天使」「メンバーにもファンにも愛されています」って書いてあるだけだと「ふーん」なんですけど、過去インタビューのメンバーの発言を引用して
メンバーB「メンバーAは宝物。小さな箱に入れて大事に取っておきたい」
メンバーC「独占したいものはメンバーA。ファンにもメンバーにも愛されているから独占は難しいけど譲れません」
メンバーD「メンバーAは赤ちゃんみたい。“1人で大丈夫かな?“って放っておけない」
みたいな感じの情報があると一気に信憑性が増すんです。そんなに年齢差があるわけでもないのに小さな箱に入れてとっておきたいと言われたり、人気すぎて難しいけど独占したいと言われたり、赤ちゃんみたいとメンバーに言われるってどんな人なんだろう?って思うじゃないですか。大切なのは具体性です。

⑤憧れ性と共通性:ちょっと変で面白いエピソード

これは映画やドラマなんかで魅力的なキャラクターを作るときに必要だと言われている二つの性質ですね。「すごいな」「素敵だな」と視聴者が憧れる人並みはずれて優れた要素と「こんな抜けてるところあるんだ」「私もこういうところあるな〜」と視聴者に身近に感じさせる普通で抜けてる要素ですね。アイドルもこの二つのバランスが大切。
そもそもアイドルって過酷な芸能界で人に名前と顔を知られるところまで勝ち上がっている時点で優れているんです。歌もダンスもルックスも頭の良さも。だから共通性を感じさせるエピソードが大切。

例えばですけど、こちら7 MEN 侍の本高克樹くん。


2個目、本高くんが切れてしまいましたが綺麗なのでご覧ください。


ご覧の通りのイケメンで、現役早稲田の大学院生(理系)で、全国模試で数学1位取ったことあって、ピアノが弾けて、サッカーもできて、魚捌けるし料理も上手で、英語もできて、ジャニーズだからダンスもできるし、歌も結構上手なんですよ。
これだけ書くと少女漫画の相手役の設定盛りすぎ男子かな〜って感じなんですが、彼の魅力はこの「かっこいいところ」だけを知っている状態では完全には伝わらないんですよね。彼はこういう設定盛りすぎスーパー理系イケメンでありながら、「太りやすくてメンバー(中村嶺亜さん)に体重のことで厳しく指導されている」、「でもご飯大好きでもぐもぐTV(ISLAND  TVの動画)をやっている」、「YouTubeの企画で他のメンバーは上半身裸になっていたが彼だけちょっとお見せできないボディだったため筋肉をかいたシャツ着用だった」、「魚好きすぎて事務所に忍び込んでこっそり魚を捌いていた」、「舞台期間中楽屋で魚を捌いていた」、「(昔の話ですが)中高男子校でいかにも中高男子校的なところがあり(婉曲表現)、顔が女性みたいに綺麗な中村嶺亜さんにドキドキしている節があって、松倉海斗(TravisJapan)に『あいつは中村嶺亜にガチで恋してる』みたいな噂を立てられた」とか「私服のセンスがない」とか「まつ毛がめちゃくちゃ長いんだけど顕微鏡を見る時長すぎるまつ毛が邪魔なので自分でむしっていた」とかそういうエピソードを知ってようやく入り口なんですよ。
体重のこと気にしてるのはファンやファンの身近な男の子、友達みたいで可愛いし親近感わくし、魚のエピソードはだいぶ変で面白いし、男子校育ちっぽいところも可愛いじゃないですか。服のセンスないのも男の子あるあるで可愛いし、自分の美しさに無頓着で豪快なまつ毛エピソードも面白い。


誰かを好きになる時って「かっこいい!」「すごい!」「美しい!」がきっかけになるけれど、好きが深くなるのって「可愛い」「楽しい」「面白い」なんじゃないかな。特に可愛いが大切な気がします。女が男の人に感じる「可愛い」は「愛さずにはいられない」に近いと思う。

だからステマシートには「かっこいい!」「すごい!」ところと「可愛い」「ちょっと変で面白い」ところをバランスよく盛り込むことが大切だと思うんです。そうすれば効果的なステマシートになると思います。