JO1 ヨントン 3桁積んでも当たらない問題 〜男性アイドル業界における太客〜

JO1界隈が荒れている。

というのもセカンドSTARGAZERの特典の一つであるヨントン(テレビ電話。好きなメンバーとテレビ電話できる権利が当たるもの)の抽選において確率操作がなされているという疑惑が(現時点ではほぼ黒確定ながらもはっきり誰かが確認したわけではないので)あるからだ。

今回も30万枚近い売り上げが見込まれるJO1だが、現在のところ彼らのこのモンスター的な売上を支えているのが所謂「太客」、CDを大量買いするファンであることは否めない。彼らは推しと話すために700枚とか600枚とか130万円分とか大量にCDを買う。そして一つ一つ開封してはシリアルコードを打ち込んで何としてでもヨントンの権利を勝ち得ようとする。しかし、ここにどうやら確率操作があったらしい。前回生電話が当たった人は当選確率が下がるようなシステムが組み込まれているらしいのだ。

理由については推測に過ぎないが、たとえば「転売等の業者を弾く目的で大量にコードを入れるとはねられるのではないか?」とか「大量買いするファンは早々離れないので新規客を掴むために新規のライトファンを優遇しているのではないか?」などがあるが、運営側、抽選システム側の意図がなんであれ、問題は「少しでも確率をあげようと汗水垂らして働いた金を注ぎ込んだのに、事前に知らされずに確率を下げられていた」ことにある。

もちろん、CDを何枚買うかは自由だ。当たるか当たらないかわからないもののために何十万何百万とお金をかけるのは常軌を逸していると言えばそうかも知れない。しかし問題は「確率操作があり、しかしそれは応募前には知らされていなかった」ということだ。そういう措置があるなら当然何十万円何百万円と同じCDを買う人は少なくなるだろう。

運営がそういう接触系(物理的な接触ではないがファンとアイドルの一対一のコミュニケーションがあるので)の特典をつけるのは熱心なファンに複数買いをして欲しいからだと思うが、それなら買った分だけ報われるシステムにすべきだ。学生ファンなどライトユーザーを優遇したいなら、1人1回しか申し込めないルールにすべき。太客の大量買いで売上を増やしたいなら太客を優遇しないと太客が離れる。

と、ここまではTwitterでもほぼ結論の出た話である。

しかし問題は「アイドルの太客って何?」である。

そもそも太客という言葉はホストだとかキャバクラだとかの夜職系から来た言葉である。金を使って担当を応援する、金を使っているから担当に優遇される。それが太客だ。しかしアイドルにおける太客ってなんなのか。

アイドルってそもそも大勢の、ドームいっぱいファンの愛を一身に受けている連中のことであって、少数のめっちゃ金を出してくれる誰かに頼った売上でやっているようではいけないのではないか?

まぁ綺麗事はそうなのだけれど、実際問題この世の中でCDを売りたいと思ったら複数買いに頼るしかない。ジャニーズのSnowMan、SixTONESはデビューシングルにおいてダブルミリオン近く(170万枚超)、Snow Man単体でもミリオンいったが、これは熱心なファンによる複数買いなくしてはあり得ない記録ではある。

それがなんであれ売ったもの勝ち、記録を残して箔をつけた者勝ちというのは真実だが、熱心なファンに何百枚と買わせて数字を作っても続かないのは目に見えている。音楽業界もビジネスなので数字で成果を見せなければ次はないが、しかしこんなホスト紛いのことをしても太客の関心が薄れて仕舞えば数字はなくなる。

もっとナチュラルな数字で行きませんか?

もちろん最初は複数買いでもなんでも箔をつけてその間に本当の人気をつくるというのもあるが、こんな趣味が細かく分かれた世の中で大人気のアイドルなんて作れるのだろうか?そこそこのアイドルを長く運営するんじゃだめなんですか?

良いホストは姫に無理をさせない、少なくとも姫が本当に苦しむようなプレッシャーのかけ方はしないというが、アイドルも同じ。ファンに過度な負担をかけて更に大切にしないで愛想を尽かされる、あるいは刺されることのないようにしてほしい。