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運動会は無観客で

近藤です。

急に涼しくなり、虫の音が日中も響くようになった山の我が家です。

コロナ禍で運動会の開催が延期になったり、縮小になったりしている私の町。中学校では玉入れが競技になったようで、思わず「チェッコリン♪とかいうお尻振って踊る曲、やるのかしら?」と子どもに聞いたところ「さすがにないだろ、それは」と笑われました。あら、中学生もやったらかわいいのに。

高校生も同じく縮小で行うようですが、応援合戦や大きなパネルの絵などでそれぞれの団で競い合うなんていうのは変わらずあるようです。さすがに高校生になると小中学校のように親がギュウギュウしながら見るなんてことはないわよね、と思っていたら朝6時にはみんな並んで6時半の開門を待つらしい。とか席取りの段取りがあるらしい、とかという情報が耳に入りました。

小中9年間席取りに並んだことがない私は「高校にもそんなのあるの?そんなに保護者が来るの?平日昼間でも?」と驚きを隠せませんでした。「教育熱心な人が多いんだよ。近藤さんもここは頑張らないと」と先輩ママに言われましたが、子どもからは「高校生にもなってそんなことしないでー、子どもじゃないんだからー(子どもですけどね、その気持ちはわかるよ)」と言われたのでふらっと見にいく程度にしようと思っていました。

そこへ高校の運動会は無観客。地元のケーブルテレビの放映もなし。運動会の様子は動画で出さない。という話が聞こえてきました。

そうだよね、このご時世。無観客はしかたないよね。動画の件も個人情報とかもあるしね。と軽く考えていた私にまたもや先輩ママから「近藤さん、いいの?子どもの高校初の運動会見なくていいの?学校に掛け合ったほうがいいよ」との言葉。うーん、見たくないわけじゃないけどそこまで見なきゃいけない感じもしない。子どもは子どもの世界を生きているから親が全てを見逃さないようにするなんてできないしなあ。と先頭を走る教育熱心ママの集団から見ると何周遅れかしらというぐらいのほそーい熱心さになっているのでした。

連日「見せてもらえるよう掛け合う人がいる」とか「せめて三年生の親だけでも」とかいろんな動きがあるらしい、と耳に入ってきます。どうしても見たいという保護者の気持ちも叶えてあげられるようなことってないかなあ、なんて考えていたら名案が降りてきました。

子どもにビデオカメラを託し、当日朝無観客になった観客席に設置しておくなんてどうでしょう。全編流し撮り。ズーム等はなし。開始前にスイッチオン係、閉会後にスイッチオフ係が活躍する段取りで。運動会の後、各自が回収し、家に持って帰る。動画の外部への公開は絶対しない条件で。

何百台ものカメラの前で運動会。一台一台の向こうには生徒の親兄弟、おじいちゃんおばあちゃんの運動会を見たいという情熱があると思うとなかなかすごいですね。スイッチオン係、スイッチオフ係たちにかかる責任はそれはそれは重いでしょう。バッテリーの充電を忘れて途中までしか映っていないなんてことでがっかりするのも一家庭や二家庭じゃないかもしれない。うーんドラマが満載。

もちろん、冗談ですから。若人たち、がんばってね。

では、また。ごきげんよう。