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ドイツ人同僚の生産性の高さに衝撃を受けた話
日独の生産性比較
労働1時間あたりの生産性は、ドイツは87.2ドル、日本は52.3ドル。
日本はドイツの約2/3の生産性しかないということになっています。
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なぜこれほど生産性に差があるのか、いろんな観点で考えられるとは思いますが、それは一旦横に置いときます。
これは客観的な考察ではなく、僕が超主観的に「だからドイツ人は生産性が高いのか」と感じた体験の一つです。
昔ドイツの会社で働いてました
僕はドイツに本社がある、産業機械メーカーで営業として働いた経験があります。
その会社は全大陸に支社があるぐらいかなり儲けている会社だったのですが、僕が入社した日本支社は当時3人(社長とアシスタントと僕)しかいませんでした。
日本支社は日本のお客さんを相手に営業活動や機械のメンテナンスを行うことがメインの仕事です。
当時20代半ばの僕は、とにかくこの少ない人数の中結果を残そうと、営業電話かけまくったり、出張で日本全国を飛び回っていました。
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「とりあえず見積もって」
営業をしていると、お客さんから「とりあえず見積もりをくれ」と言われます。
お客さんとは言っても、まだ発注をもらっているわけではなく、数回やりとりした程度のお客さんです。
多分どの業界にいる人でもこのシチュエーションを経験したことはあるんじゃないでしょうか?
当時僕は「お客さんから言われたらとりあえず見積もり出すでしょ」ぐらいに考えていました。それが種まきになって、あとから案件化して花咲く可能性もあるし、という感じで。
見積もりブロック
ドイツに製造拠点があったので、見積もりはドイツから発行してもらう必要がありました。
お客さんから「とりあえず見積もり」って言われたので、ドイツの担当者に見積もりを依頼しました。
当然「わかった」という返事が来ると思って依頼したんですが、断られました。
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理由を聞くと、
「すでに受注している大きいプロジェクトを複数担当していて、そっちにリソースをかなり割いている。そのリソースを見積もり作成に使ってもリターンが見込めないから、見積もりは作らない」
と。
あとに回すとかではなく、「作らない」とはっきり言われました。
「でもまあ、ビッグプロジェクトのタスクがある程度片付いたら、ちょっと残業して見積もり作ればいいんじゃない?」
そのとき僕はそんなふうに思ったんですが、この考え方はマジでドイツでは通用しません。
当時口酸っぱくドイツ本社から言われていたのは「残業してる = 仕事できないやつ」ということ。そういう烙印を押されてしまうらしい。
残業してるってことは
仕事の進め方が非効率的すぎる
費用対効果を考えて仕事の取捨選択ができない
家族との時間をないがしろにしている
こんな感じの人間だと認識される風潮がありました。(少なくともその会社では)
僕は見積もりは言われれば当然作るもので、もはや名刺渡すとかの慣習レベルに考えていたので、この考え方は相当衝撃でした。
それが生産性なのよ
僕が脳死でやってたような「見積もり作成」すら、ドイツ人はリソース配分を考えて判断していました。
非常に合理的です。
リターンが大きくなるポイントを見極め、そこに重点を置いて仕事をする。言い換えると、やらない仕事を決める。そして、捨てる。
捨てることができるからこそ、生産性が高くなるのだと学びました。
おわりに
結局その見積もりどうしたかというと、一旦ドイツ本社は通さず、今まで日本支社が出した見積もりの中で一番近いケースの金額をもとに見積もって、お客さんには「あくまで概算なんで…」と念押しして、僕が出しました。
仕事捨られてないじゃん
ドイツの思い出
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141点で無双しました。日本最強。
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