【Enjoy home!おうちで読みたいきょうの1冊】3

『かわ』/加古里子作絵,福音館書店.1966

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きょうの1冊は、
表紙に地図記号あるじゃん!と、
おにいちゃんがチョイス。
学校は休校中ですが、社会の宿題で地図記号を覚える課題が出ているのです。

山から海へ、
川の流れと人々のくらし。
読者は流れる水になって、
上流から下流へと頁をめくります。
こまかい描写は、
絵をじっくり見ることのできる
おうち読み向きです。

2018年に惜しまれながら亡くなられた
かこさとしさん。
だるまちゃんシリーズや
からすのパンやさんシリーズが
子育て世代には馴染みが深いでしょうが、
遺作となった『みずとはなんじゃ?』に
代表されるように、
工学博士として、科学という切り口を
子どもたちへわかりやすく提示する著作も
たくさんありますよ。

※わたしの手元にある『かわ』は比較的版があたらしく(84刷)、
河川汚濁状態の描写を抜いたものになっていますが(2016年83刷より削除)
「かがくのとも」で出版された1962年当時から、
そういった社会への警鐘もメッセージに込められた1冊でもあったことを知ることができます。