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ハイビスカスの思い出

ほぼすべての幼児が通過する、げんきな美味しいパンの仲間たちのひとりに「ハイビスちゃん」が登場した。

ハイビスちゃん、イントネーションに迷ってしまった。

色んなパターンでハイビスちゃんと言ってみるうちに思い出したこと。

小学生のころ、見たこともないハイビスカスのことを“ハイビ”と物知り顔で馴れ馴れしく呼び、絵をかいたり、イラストがプリントされているTシャツにあこがれたこと。

picoの突き刺さるほど鮮やかなブルーのジャージに、黒地に白の三本線のパンツ、ウエストポーチ。

同じ学校の数人が着ていたり持っていたりすると、なんだか欲しい気がして、着ていなくてはいけない気がしたものたち。


いくつかは買ってもらったと思う。
でも、ハイビのTシャツは、着た記憶がない。

なのに、ハイビスちゃん、ハイビスちゃんと何度か言っていたら急に、もう顔も名前も思い出せない誰かが着ていたハイビのTシャツが鮮明に思い出された。

普段思い出さないことが急に詳細を伴って眼前に広がって、過去の私を間近で見ているような感覚。たまにやってくる。


ちなみにハイビスカスは、“ハイビ”や“ハイビス”で区切ることはできなさそう。
和名は仏桑花、とかいて「ぶっそうげ」だそうです。



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