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【社会考】あなたは「ストレス」を感じていますか?

0.「今日の記事のポイント」

今日の記事は、下記のような内容になっていますよ。どうぞ最後まで楽しみながらお読みください。

☆「心身の健康の最大のリスクはストレスだよと、最大のリスクのストレスは20年間で3倍になったよ」

☆「こころの健康状態が悪いのは30代と40代だよと、不安は体力と衰えと経済的問題だよ」

☆「誰に相談したらよいのかなと、精神疾患の外来患者数は増えているよ」

☆「高齢者は〇金と〇ビに分かれているよと、コロちゃんとストレス」

1.「心身の健康の最大のリスクはストレスだよ」

今朝コロちゃんが、コーヒーを飲みながら新聞をバサバサ読んでいると「心身の健康最大のリスクは」との見出しを見つけました。

その記事を読んでみると、「厚生労働省」が「2024年厚生労働白書」を公表しています。

そして、その中に「心身の健康に関する調査」で、「最大のリスクとして『ストレス』を挙げた割合が15.6%と20年間で3倍に増えた」と言うのです。

コロちゃんは、現在「おひとり様とワンコの暮らし」を「清貧ライフ」をモットーとして生活しています。

もう仕事はとっくに退職して「年金暮らし」ですが、腰痛に悩むぐらいで、ほとんど「ストレス」のない生活を過ごしていますね。

しかし、世の中の多くの方はどうやら「ストレス」のある生活を強いられているようだと思い、さっそくこの「厚生労働白書」を探してみました。

2.「最大のリスクのストレスは20年間で3倍になったよ」

まず、この「厚生労働白書」の中から「心身の健康に関する調査」を見てみましょう。

下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出します。

「厚生労働省 健康にとって最もリスクになることに対する回答別割合」より

https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/23/dl/zentai.pdf
出典:厚生労働省 令和6年版厚生労働白書より(8月28日利用)

上記のグラフは「厚生労働省」が発表した「健康にとって最もリスクになることに対する回答割合」です。

グラフは「2004年・2014年・2024年」の30年間に同じ質問と回答を並べていますから、「心身の健康の最大のリスク」が何なのかを比較することが出来ます。

心身の健康の最大のリスクは、「ピンク色棒グラフ」の「生活習慣病を引き起こす生活習慣」です。下記のように変わっています。

◎「最大のリスク:生活習慣病を引き起こす生活習慣」

①「2004年:55.9%」⇒
➁「2014年:41.9%」⇒
➂「2024年:36.4%」

上記のように、最大のリスクとして「生活習慣病を引き起こす生活習慣」を挙げた方が一番多いのはここ30年間で変わりませんが、調査年ごとに減少しこの30年間で19.5㌽も減少しています。

その逆に激増しているのが「濃い青色横線のグラフ」の「精神病を引き起こすようなストレス」を挙げた割合です。下に書き出しますね。

◎「最大のリスク:精神病を引き起こすようなストレス」

①「2004年 :5.0%」⇒
➁「2014年:11.0%」⇒
➂「2024年:15.6%」

何と「ストレス」を挙げた方の割合は、ここ20年間で3倍以上に激増しています。

まさに「ストレス社会:日本」ですね。

20年前の日本と言えば、1990年代のバブル崩壊の処理にやっと目途が付いた時代ですね。ちょうど「小泉内閣」が「聖域なき構造改革」を掲げている時代でした。

今から見れば、「小さな政府」を目指したコストカット型政策の時代でしたが、その「痛みを分かち合う政策」の時代よりも、現在の方が「ストレスが3倍多い時代」だとは驚きですね。

もう少し、この「ストレス」について「厚生労働白書」を読んでみましょう。

3.「こころの健康状態が悪いのは30代と40代だよ」

次に「現在の心の健康状況」を尋ねてみましょう。

下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出します。

「厚生労働省 現在のこころの健康状態に対する回答別割合(年代別)」より

https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/23/dl/zentai.pd

上記のグラフは「厚生労働省」が発表した「現在のこころの健康状態に対する回答別割合」です。

上記のグラフの「現在のこころの健康状態」が「良くない・あまり良くない」と回答した方の割合は「14.1%+5.2%=19.3%」です。

だいたい2割の方が、今現在の「こころの健康状態が良くない」と回答していますね。

そして年代別に1番「健康状態が良くない」と回答したのは「30-39歳:27.2%と40-49歳:27.3%」と、正に「社会の中堅年代」です。

コロちゃんのような「こらいまれ年代」が、「現在のこころの健康状態」が「良くない・あまり良くない」と回答した方の割合は「7.8%+1.3%=9.1%」と小さいのです。

どうやら「現在の日本社会」は、中堅世代(30-49歳)の方たちにとっては、ストレスが大きい社会になってしまったようですね。

4.「不安は体力と衰えと経済的問題だよ」

それでは次に「主な不安の原因」を尋ねてみましょう。

下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出します。

「厚生労働省 主な不安感の原因に関する回答別割合」より

https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/23/dl/zentai.pdf

上記のグラフは「厚生労働省」が発表した「主な不安感の原因に関する回答別割合」です。

ざっと20ほどに分類された「回答結果」のうちで、上位3位までを下に書き出しますね。

◎「主な不安感の原因に関する回答」

①「体力の衰え   :39.6%」
➁「経済的な問題  :32.2%」
➂「仕事上の人間関係:23.4%」

うーむ、「①体力の衰え:39.6%」は高齢化が進む中では必ず出て来るでしょうね。コロちゃんも「体力の衰え」は実感していますよ。

しかし「➁経済的な問題:32.2%」と「➂仕事上の人間関係:23.4%」は、若い世代が多いと思われますね。

ただ、この「①~③の解決策」を考えると、何とも難しい。

だって、「①体力の衰え:39.6%」は高齢化が理由では止めようがありませんし、「➁経済的な問題:32.2%」と「➂仕事上の人間関係:23.4%」も対策は困難でしょう。

何とも難しい時代になったものだと、コロちゃんは思いましたよ。

5.「誰に相談したらよいのかな?」

いやいや、コロちゃんは上記の「こころの健康状態」を読んで、なかなか解決は難しいと思いました・

しかし、せめて「相談する相手」が居れば、精神的に追い詰められないで済むかも知れないと思いましたよ。

そのような質問と回答を探してみたら、下記の回答がありました。

◎「こころの不調」
①「自覚したら家族に相談すると思う  :30.5%」
➁「自覚したら学校・職場に相談すると思う:8.0%」

◎「身体の病気(がん)」
❶「自覚したら家族と相談すると思う   :41.5%」
❷「自覚したら学校・職場に相談すると思う:12.6%」

うーむ、「◎身体の病気(がん)」の場合は「❶自覚したら家族と相談すると思う:41.5%」なんですが、「◎「こころの不調」の時には「①自覚したら家族に相談すると思う:30.5%」と低いですね。

やはり「こころの不調」は「身体の不調」と比べて、相談しにくい実態があるようですね。

そして「どちらの不調」も「学校・職場」では相談しにくく(こころ不調:8.0%:身体不調:12.6%)、1人悩んでいる方も多いようですね。

それに「家族に相談」したくとも、一人暮らしで家族のいない方も増えていますからね。そのような方たちは、ますます1人悩みを深めていくのでしょうね。

できれば「親族や友人」に、相談できるような関係性を普段からつくっていることが出来れば良いですね。だけど、そう出来ない方もいらっしゃるでしょうね。

コロちゃんは、「一人暮らし(ワンコはいます)」ですが、まだ遠方に子どもたちが健在ですから、悩みぐらいは聞いてもらえるでしょう。

今のところコロちゃんには、「相談すべき悩み」はありませんが、将来を思うといずれ出てくると思っていますよ。

年を重ねるということは、そう言うことなのでしょう。なんとも厳しい現実がありますね。

6.「精神疾患の外来患者数は増えているよ」

上記で「厚生労働白書」から、「ストレス」と「こころの健康状態」について見てきましたが、コロちゃんは、「日本」ではこのような問題を「個人の問題」と受け止める方が多いと思っています。

確かに「ストレス」や「こころの健康状態」に個人差はあります。しかし、その原因は「社会にある」ことがほとんどなのですよ。

そこをキチンと見ないで、「ストレスに耐える」とか「ストレスを跳ね返す」とかの「根性論」にすり替えて、「強い人間になれば良い」との誤った考えに進む人も多いのではないかと思いますね。

コロちゃんは「ストレスのない、少ない社会を創る」ことが、この問題の本質だと思っていますよ。

この「厚生労働白書」から、もう一つだけデータを見てみましょう。

下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出します。

「厚生労働省 こころの健康を取り巻く環境とその現状」より

https://www.mhlw.go.jp/content/001294552.pdf
出典:厚生労働省 令和6年版厚生労働白書概要版より(8月28日利用)

上記のグラフは「厚生労働省」が発表している平成14年(2002年)~令和2年(2022年)の「精神疾患を有する外来患者数の推移」です。

上記のグラフを見ると、一番左側の2002年に223.9万人だった「精神疾患を有する外来患者数」が、一番右側の2022年には586.1万人にまで増加しています。

この20年間(2002~2022年)に2.6倍に増えているのです。

しかし、もっと驚いたのは「年齢区分別」の「精神疾患を有する外来患者数」の推移です。

下記に「年齢区分別に2002年から2022年までに、どれだけ増えているのかを書きますね。

◎「精神疾患を有する外来患者数:2002年と2022年の増加倍率」

➀「75歳~  :4.7倍」
➁「65~74歳:2.2倍」
➂「55~64歳:2.1倍」
➃「45~54歳:2.7倍」
⑤「35~44歳:2.3倍」
⑥「25~34歳:1.6倍」
⑥「0~24歳 :3.7倍」

ほら、お年寄り(75歳以上)の「精神疾患の外来患者数」が、激増(4.7倍)しているのですよ。

これは「高齢者数が増えている」ことも理由の一つでしょうけど、「高齢者の経済問題」もあるのではないかとコロちゃんは考えていますよ。

簡単に言えば、「貧しい高齢者の増加」ですよ。

上記でも「主な不安の原因」に「経済的問題」が出てきましたが、「貧しい高齢者の増加」が「75歳以上の精神疾患を有する外来患者数の増加」に繋がっているのではないでしょうか。

この「令和6年厚生労働白書」は、「―こころの健康と向き合い、健やかに暮らすことのできる社会にー」と副題がついています。

そして、上記のような「ストレス」や「こころの健康状態」以外にも、数多くの政策課題を網羅しています。なにしろ全部で482ページもあります。

とても全部はご紹介することは出来ませんので、お読みになりたい方がいらっしゃいましたら、下記のリンクのクリックをお願いしますね。

https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/23/dl/zentai.pdf

7.「高齢者は〇金と〇ビに分かれているよ」

最近では、「貧しい若者世代」と「豊かな高齢世代」を対比する話しをよく耳にします。

確かに「日本銀行の資金循環統計」によると、2024年3月末時点の家計の金融資産は2199兆円で、その6割が60代以上の高齢者が保有していると言われています。

しかし、これは「清貧コロちゃん」だから言うのですが、「高齢者の保有資産」と言っても、平均して保有されているわけではありません。

「〇金高齢者」と「〇ビ高齢者」にハッキリと分かれているのです。

「金融中央広報委員会」の発表によると、「貯蓄ゼロを示す金融資産非保有世帯は60歳代・70歳代の2人以上世帯で約20%」とされています。

下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出します。

「内閣府 男女共同参画局 年齢別の貧困率の推移(男性)」より

https://www.gender.go.jp/kaigi/senmon/5th/sidai/pdf/anzen/01/04.pdf
出典:内閣府 男女共同参画局 相対的貧困率の長期的動向:1985-2015より(8月28日利用)

上記のグラフは「内閣府男女共同参画局」が発表している「年齢別の相対的貧困率※の推移(男性)」でしす。

(※相対的貧困率:等価可処分所得の1/2以下の割合)

上記のグラフを見ると、1985~2015年のどのラインでも「65歳以上の貧困率」は上昇しています。

確かに高齢者の中には「金融資産」を高額保有している人もいますが、同時に「貧しい人」も多いのです。

下記に「年齢別の相対的貧困率※の推移(女性)」も、見てみましょう。上記の男性のグラフと同じく「65歳以上の貧困率」は上昇しています。

「内閣府 男女共同参画局 年齢別の貧困率の推移(男性)」より

https://www.gender.go.jp/kaigi/senmon/5th/sidai/pdf/anzen/01/04.pdf
出典:内閣府 男女共同参画局 相対的貧困率の長期的動向:1985-2015より(8月28日利用)

これらの「高齢者」の「経済問題」が、精神的なストレスに直結していることは、容易に想像がつきますよね。

なにしろ「高齢化と長寿化」によって、人生の「高齢期間」は現在では長くなっていますからね。

ここで見た「貧しい高齢者」の方々は、「ストレス」を管理し「こころの健康状態」を保つことに苦労することとなるでしょうね。

8.「コロちゃんとストレス」

上記のように、今日は「厚生労働白書」から「ストレス」と「こころの健康状態」を中心に見てきました。

コロちゃんが、一番ストレスを感じた時代は、疾風怒濤の時代だった1970年代の青年コロちゃんの時代でしたね。

あの頃は、とにかくいろいろ無茶なこともやりましたし、将来の生き方についての悩みも多くありました。

ある日、友人宅で一緒にお酒を飲む機会がありました。

青年コロちゃんは、ちょうど人生の課題に行き詰っている時でしたから、その友人と心を開いて心境を吐露したりしていました。

ちょうど、その時に聞いていたレコードプレイヤーの音楽は「中島みゆきの時代※」でしたね。

(※時代:1975年:中島みゆき:キャニオン・レコード)

「♬あんな時代もあったねといつか笑って話せるわ♪」

コロちゃんは、その時にわが身の迷いを思って、「あんな時代もあったねと笑って話せる日」がホントに来るのだろうかと、お酒の酔いの回った頭でしんみりと考えたことを憶えていますよ。

そんなこんなの時代も、時の流れの中に流れ去って行き「現在のコロちゃん」がいるのですが、何とも不思議な思いを感じていますね。

なにはともあれ、現在のコロちゃんは極めて「ストレス」が少ない生活を過ごしています。

今のコロちゃんが、ストレスが多いと思われる「若い方たち」に言えるのは、「いずれ時代は過ぎ去って行くのだからあまり深刻に考えない方が良いよ」ということですね。

だって「あんな時代もあったねといつか笑って話せる」時が、いずれ来るのですからね。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

Gregor MimaによるPixabayからの画像


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