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【社会考】あなたは狙われていませんか?

0.「今日の記事のポイント」

今日の記事は、下記のような内容になっていますよ。どうぞ最後まで楽しみながらお読みください。

☆「高齢者が狙われているってと、認知症患者は443万人だよ」

☆「認知症は年齢が高いほど発症するよと、1人暮らしの高齢者が増えているよ」

☆「特殊詐欺の78%は高齢者の被害だよと、犯罪の性格が変わったよ」

☆「特殊詐欺は身近なものとなってきたよ」

☆「うまい話には裏があるよと、コロちゃんとうまい話」

1.「高齢者が狙われてるって」

コロちゃんが、朝コーヒーを飲みながら新聞を読み終えてから、傍らのアイパッドで「電子版の報道記事」を読んでいると「狙われる認知症高齢者」という見出しが目に入りました。

コロちゃんは、まだ「認知症患者」ではないと自分では考えていますが、時々「忘れること」が増えてきていますので「狙われる認知症高齢者」などと聞くと、思わず周りを見渡したりしますよ。

それで「うん、まだコロちゃんは狙われていないよね」と安心したりして・・・。
ε=( ̄。 ̄;A)ホッ

この記事では「高齢者が不動産やサービスの不当契約を結んでしまう被害が相次いでいる」と報じています。

その「詐欺の手口」は以下の様だとしています。

◎「詐欺の手口」

➀「インターネット不動産を名乗る」

➁「高齢者9万人の名簿を元にターゲットを絞り込む」(名簿:名前・住所・電話番号が記載)

➂「マニュアルには判断能力の低下につけ込む手口が列挙」(同居人の有無・介護サービスの利用状況・資産状況などを聴き出す手順が記載)

➃「300万円で仕入れたアパートの1室を3400万円で売りつける」

上記の➀~④の手口以外にも、「住宅用火災報知器の電池交換などの名目で計約390万円を搾取」した事件なども紹介しています。

コロちゃんちには、以前は固定電話がありましたが、今は携帯電話だけとなっています。

しかし、携帯電話には時々知らない番号からの着信がありますので、上記の報道内容を興味を持って読みましたよ。

2.「認知症患者は443万人だよ」

それでは、現在の日本で「認知症」の患者がどのくらいの数いらっしゃるのでしょう。

下記のグラフをご覧ください。 内容は下に書き出します。

「内閣府 高齢者社会白書 認知症及びMCIの高齢者数と有病率の将来推計」より

https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2024/zenbun/pdf/1s2s_02.pdf

上記のグラフは、「内閣府」が発表している2022~2060年の「認知症及びMCIの高齢者数と有病率の将来推計」です。

20202年だけは実数ですが、それ以降は推定数ですね。

ピンク色棒グラフが「認知症患者数」で、青色棒グラフが「MIC患者数※」です

(MIC:軽度認知障害:認知症の前段階:認知症に近い症状が出るが、日常生活への影響は認知症ほど大きくない)

このグラフによりますと「認知症患者数」は、下記の様に推移すると予測されています。

◎「認知症患者数及び予測」

①「2022年:443.2万人」(実数)
②「2040年:584.2万人」(推定数)
➂「2060年:645.1万人」

現在の「高齢者人口(65歳以上)は3571万1738人(※)」です。

(※総務省統計局:人口推計2024年1月報より)

上記の「①2022年:443.2万人」は、高齢者人口(65歳以上)の18%になります。なんと今現在では「高齢者のほぼ5人に1人が認知症患者」なのですよ。

これだけの「認知症患者」が居れば、「犯罪者」が高齢者に手あたり次第に電話すれば5回に1回は「認知症患者」が出ても不思議はありません。

まさに「認知症患者を対象としたブルーオーシャン※」ですね。油断もスキもあったもんじゃありませんよ。

(※ブルーオーシャン:従来存在しなかったまったく新しい領域に事業を展開していく戦略。反対語にレッドオーシャンがある)

3.「認知症は年齢が高いほど発症するよ」

上記で2022年現在で、「高齢者(65歳以上)」の方の5人に1人が「認知症患者」だと見てきました。

それでも、中には「私だけは認知症にはならないよ」と言う高齢者もいるかと思います。

しかし「認知症」とは、若い人から高齢者までが同じように罹る病気とは違うのです。

下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出しますね。

「首相官邸ホームページ 年齢階級別の認知症有病率」より

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ninchisho_kankeisha/dai2/siryou9.pdf
出典:首相官邸ホームページ 認知症年齢別有病率の推移等についてより(5月28日利用)

上記のグラフは、「首相官邸ホームページ」で発表されている「65歳~95歳+」の「認知症有病率」です。

緑色線グラフが「男女全体の認知症有病率」です。下に書き出しますね。

◎「認知症有病率:男女全体」

➀「65~69歳 :2.9%」
➁「70~74歳 :4.1%」
➂「75~79歳:13.6%」
➃「80~84歳:21.8%」
⑤「85~89歳:41.4%」
⑥「90~94歳:61.0%」
⑦「95歳+  :79.5%」

いやいや、凄いですね。コロちゃんは長生きすることが良いのか悪いのか、ちょっと考えてしまいましたよ。

これでわかるように、「認知症」は「年齢が高いほど有病率も上がる」のです。そして「認知症有病率」は、全年齢で女性が高く、男性が低いのです。

コロちゃんは、上記のグラフでは「70~74歳」に区分されますから「認知症有病率は3.9%(男性)」ですね。まだ「認知症有病率」は低いですね。

これが年々「有病率」が高くなり、95歳以上になると「50.6%(男性)・83.7%(女性)」と、二人に1人以上が「認知症発症」となります。

コロちゃんはそんなに長生きできませんよ・・・多分?
σ( ̄^ ̄)はて

だけど、女性の95歳以上の方は「87.3%の有病率」ですから、ほとんどの方が「認知症を発症」しているんじゃないですか。

なんだかなー、長生きを喜ぶべきなのでしょうけどね・・・微妙?
( ̄へ ̄|||) ウーム

しかし、これでは「犯罪者集団」が「高齢者を狙う」のも分かりますよ。

入手した「高齢者の名簿」から85歳以上の方を選んで、電話して女性がでたら半分ぐらいは「認知症患者」にあたることになりますからね。

何とも酷い世の中になったものですよ。

4.「1人暮らしの高齢者が増えているよ」

上記のように「犯罪者からの電話」があっても、同居する家族が居れば、直ぐにおかしいと気が付いてくれるでしょう。

しかし、現在の日本社会では「1人暮らしの高齢者が増えている」のです。

コロちゃんちは、東日本大震災が起きた2011年に「長男・次男」が相次いで独立して家を出て行きました。

これは「長男は結婚」で「次男は就職」が理由でしたから、残ったコロちゃん夫婦にとっては喜ばしいことでしたよ。

その後のコロちゃんちは、3年前に妻が肺がんで逝きました。それからのコロちゃんは「男やもめのおひとり様※」になったわけです。

(※ワンコはいます(^^)v)

今の日本では、コロちゃんと同じような事情で「おひとり様」になった方たちだけではなく、「離別・未婚」で「おひとり様」となった高齢者が増加しています。

下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出します。

「内閣府 高齢者社会白書 65歳以上の一人暮らしの者の動向」より

https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2024/zenbun/pdf/1s1s_03.pdf
出典:内閣府  令和6年版高齢社会白書(全体版)より(8月26日利用)

上記のグラフは「令和6年版高齢社会白書」に記載されている1980~2050年の「65歳以上の一人暮らし」の動向の推移です。

2020年の「一人暮らしの高齢者」の数と、それ以降を下記に書きますね。

◎「65歳以上の一人暮らしの高齢者数」

①「2020年 :671.7万人」
②「2040年:1041.3万人」
③「2060年:1083.9万人」

いやいや増えますね。今から26年後の2040年にはとうとう1000万人を越える「高齢おひとり様」が出現しています。

もし「高齢者」を対象にした犯罪者集団が居れば、この「高齢おひとり様市場」は今後大きく成長すると考えるかもしれませんよ。

全く怖い話ですよ。コロちゃんなんか、犯罪者集団にかかったら、赤子の手を捻るようなものかも知れませんね。

「こらいまれの赤子」ですけど。
ꉂꉂ(๑˃▿˂๑)ギャハハ

あ、ここは笑うところですからね、皆さん引かないでくださいよ。どうか画面から退出しないでくださいよ。
≡;゚д゚)ノ (((¬_¬;) ススス…

5.「特殊詐欺の78%は高齢者の被害だよ」

警視庁は「令和5年における特殊詐欺※の認知・検挙状況等について」を発表しています。

(※特殊詐欺:被害者に電話をかけるなどして対面することなく信頼させ、指定した預貯金口座への振込みその他の方法により、不特定多数の者から現金等をだまし取る犯罪の総称)

その内容によると、「令和5年の特殊詐欺の認知件数は1万08件で、被害額は452.6億円と前年よりも件数・被害額共に増加した」と記載されています。

凄まじいですよね、452億円ですって。

この「452.6億円」という数字は、企業の売上高と考えると全国に2100社程度しかない「中堅企業」です(全国20万5000社中)。

「特殊詐欺の被害金額452億円」とは、そのくらいに大きな金額なのです。しかも、前年比で「22.0%、81.8億円」も増えていますよ。

下記の表をご覧ください。内容は下に書き出します。

「警視庁 高齢者被害の認知状況」より

https://www.npa.go.jp/bureau/criminal/souni/tokusyusagi/hurikomesagi_toukei2023.pdf
出典:警視庁 令和5年における特殊詐欺の認知・検挙状況等についてより(8月26日利用)

上記の表は「警視庁」が発表している「特殊詐欺の高齢者被害」の内訳です。

上記で「令和5年の特殊詐欺の認知件数は1万08件で、被害額は452.6億円」と書きましたが、上記の表によると、そのうちの「78.4%が高齢者被害」です。

その中でも、被害が大きいのは下記ですね。

◎「手口別高齢被害の割合」

❶「キャッシュカード詐欺盗:99.2%」
❷「預貯金詐欺      :98.7%」
❸「オレオレ詐欺     :94.3%」

コロちゃんは、人生の最終コースに入っている高齢者を狙う犯罪者は決して許せるものではないと考えていますよ。

もし、コロちゃんがこの「特殊詐欺」で騙されたのならば、人生の最後を後悔と反省ですごすことになってしまうじゃないですか。

そんなのが許せるわけはないでしょう。もっと取り締まりを強化していただきたいですね。

6.「犯罪の性格が変わったよ」

コロちゃんは、今年になってからこの「特殊詐欺」が注目を集めていることを見ていて、いくつか感じたことがあります。

つい先日の7月30日に、大阪で90人が一斉に逮捕される「特殊詐欺事件」がありました。その後も逮捕者が続き、96人逮捕まで膨れ上がっています。

この事件は、「為替や株価などの騰落を予測し、決められた時点の値が『高いか安いか』の二者択一で選ぶ『バイナリーオプション取引』に関する投資話をしたものと報じられています。

さらに「スマートフォン1800台押収と被害額10億円」とも伝えられています。

コロちゃんは、このニュースを聴いた時に、これだけの規模の犯罪を計画し実行するには、初期投資は少なくとも数億~数10億円台にはなるだろうと思いましたよ。

そして、それだけの「資金」を準備しチームを構成できる組織は、どう考えても「暴力団」しかないと思いましたね。

話はちょっと変わりますが、これらの「特殊詐欺」が社会に広がってきたのは、2000年代の初め頃とされています。

ちょうど「闇金のウシジマくん※」の時代ですね。

(※闇金ウシジマくん:2004年:作者:真鍋昌平:ビッグコミックスピリッツ)

この時代に「特殊詐欺」に手を出した犯罪者には「暴力団」は少なく、いわゆる「半グレ集団」が主であったとされていました。

その理由として、いわゆる「暴力団」には建前としては「任侠団体だ」と言うのがあったからとされていましたね。

「任侠団体」が、素人さんに迷惑はかけてはいけないとなると、「オレオレ詐欺」は如何にも不味かったのでしょう。

しかし、その「特殊詐欺の世界」が変わってきたのが2010年代以降だと言われていますね。

それまでの少人数のチームで行なわれていた「特殊詐欺」も、警察の取り締まりの強化に対応して、巨大な「装置産業化」していきました。

「騙す相手の名簿・足のつかない携帯電話・電話を掛ける事務所」などの他にも「電話をかけるかけ子・現金を受け取るうけ子」そしてそれらを集める「リクルーター」と、事業規模は膨れ上がります。

さらには、警察の取り締まりを、組織の上と下とで遮断するための「あらたなビジネスモデル」が必要となります。

それらの「巨大なビジネスモデルの構築」には、少数の「半グレ集団」のチームではとても対応できなくなったのでしょう。

その結果、2010年以降は、かつての「半グレ集団」ではなく「犯罪の専門家」の出番となってきたというのが、コロちゃんの見立てですね。

7.「特殊詐欺は身近なものとなってきたよ」

なにしろこの「特殊詐欺」は、年間売り上げ452億円規模の「新産業」です。

これだけの巨大な「ビジネス」だと、多くの高齢者の身近にいつの間にか近づいていても不思議はないですよね。

例えれば「地方のスーパーマーケット」が、いつの間にか「全国展開」したようなものと言えば分かりやすいかもしれませんね。

今まではテレビで見ていた光景が、いつの間にか身近な光景となったようなものでしょう。

現在の「特殊詐欺の産業」規模では、いつコロちゃんの☎にお誘いがかかってきても不思議でははなくなっていると思いますよ。

「特殊詐欺」も、最近では上記にあるように「高齢者に的を絞った名簿」を手中にして「効率的に騙しやすい事業構造」を構築してきています。

コロちゃんは、携帯電話の着信が知らない番号だった時は、電話に出ないことにしていますよ。

そして、家のインターフォンが鳴った時にも「知らない人とは顔を合わせないようにしている」と、対面を断っていますよ。

まだ「コロナ禍」は、完全には治まっていませんから、対面を断ることに違和感はありません。

全く「イヤな時代」になったものですが、高齢者は今後ますます「自分を守る意識」を持たなければならないと、コロちゃんは考えていますよ。

8.「うまい話には裏があるよ」

上記の内容は「高齢者が対象」でしたが、「特殊詐欺」には「オレオレ詐欺」以外にも「預貯金詐欺・架空料金請求詐欺・還付金詐欺・キャッシュカード詐欺盗」など多彩にあります。

それらの「被害者」には、若い方も沢山含まれていますから、とにかくご注意下さいね。

「うまい話には裏がある※」、正にその通りなのが人生ですよ。

(※自分にとって都合の良い話を持ちかけられた時には隠れた事情が潜んでいると疑うべきだとする語)

9.「コロちゃんとうまい話」

コロちゃんは、あまり「うまい話」に乗せられたことはありません。コロちゃんは「フリーランチはない」と言う考え方なのですよ。

この「フリーランチはない」とは「タダ飯はない」と訳されていて、「経済学の用語」です。

言葉の由来は「19世紀のアメリカの酒場で、飲み物を注文した客に塩分が多く含まれた無料のランチを提供し、ビールを多く注文させる戦略」だと言われています。

この考え方によると、「うまい話には必ずそのコストが発生している」となります。

例えばコロちゃんが誰かに飲み会に誘われて、そのお勘定を奢られたとすると、コロちゃんは「タダでお酒を飲めた」訳ですから「うまい話」だったように思われます。

しかしその時のコロちゃんは、お金を払わずに得をしたように見えますが、その分は「相手から奢られた」と言う「精神的な借り(心の負い目)」が発生しているのです。

コストはゼロではありません。それをゼロにするためには、また別の機会に今度はコロちゃんの負担でお酒を飲みに誘わなければならないでしょう。

コロちゃんは、世の中の全てのことに「フリーランチ(タダ飯)はないものだ」と考えているのですよ。形は違っても、必ずコストは発生していますよ。

だからコロちゃんは、お酒を飲みに行ったときには、必ず自分の分は支払っていたのです。

これは「投資の話し」でも同じですよ。

「投資家」は、「未来の値上がりのメリット」と「値下がりのリスク」を考えて投資しています。

「常に値上がりする株式(うまい話)」はありません。値下がりした時には「金銭的な損失と精神的負担のコスト」の両方を支払うようになりますよ。

その覚悟が無ければ「投資」はやらない方が良いと思いますよ。

コロちゃんは、値下がりした時の「金銭的な負担もイヤ」ですが、それよりも「常に投資成績を気にするストレス」がイヤですから、投資はやらないことにしていますよ。

今日のブログは、「あなたは狙われていませんか?」とちょっと変わった話題を取り上げてみました。

もしあなたが「うまい話やおいしい話」を持ちかけられた時には、今日の上記の内容を少しでも思い出していただければ、コロちゃんは嬉しいですよ。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

achildinthewoodによるPixabayからの画像

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