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久しくクルマに乗ってない。

正確には自分のS660に長い時間乗っていない。クリニックまでの30分とか、ちょっとした買い物までの30分とか。居住地にお店や医療施設が揃っていたら、自転車でも済ませることのできるような用事にしか使っていない。1月の終わりに受けた発作性心房細動の治療にはすべてN-BOXで病院まで連れて行ってもらった。それから全く乗ってないので2週間目になる。バッテリーは変えたばかりだからエンジンがかからなくなることはないだろうけど、なんだかS660には申し訳ない気持ちになる。

発作性心房細動と診断を受けたのは去年の10月。その前から食がどんどん細くなってしまい体調も優れず色々な検査を受けた。きっと健康保険からしたら支払いの多い迷惑な加入者だろう。健康な人は健康保険なんて支払うのが馬鹿らしいと思うらしいのだが、そんなことはここ数年、恐れ多すぎて思ったこともない。去年の夏頃から半年間、体重も落ちたし体力も落ちたと思う。

S660は乗る環境によって気力、体力を使うクルマだと思う。普通に走っているだけでも結構、周囲に気を配って走る。車体の小ささ故に周りのドライバーが自分の存在に気づきにくい。コンビニの駐車場から「このタイミングで?」と飛び出してきたり、交差点に直進でかなり近づいているのに右折してきたり、車間距離を取らなかったり(これはどんなクルマにもそうなのかもしれない)。スピードを上げて走っているときは自分の存在を気にするだけでなく、白バイの取り締まりなども注意する必要がある。彼らもどちらかと言えばファミリーコンパクトカーより、S660のような「なり」のクルマのほうが目に付きやすいのだろうと思う。ゼロ戦の名手が速度違反で捕まったことはない、常に周囲の警戒を怠らないからということをインタビューで答えていたが、まさにそのようなイメージ。こんな事を言っては運転安全上問題ありかもしれないがN-BOXのほうがよほど気楽に運転している。

購入するときにAT車の方がいいと散々言われたが、アクティブスポイラーを装備していたMT車を買った。(僕のS660は中古車)だから自分の責任でもあるのだけど、ギアチェンジの度に一つ多いペダルを踏んづける。ステアリングの遊びも少なく、少しよそ見を続けてると、そっちの方へすぐ車体が寄って行ってしまう。ハンドリングがクイックというのは楽しい反面、だらけたいときの余裕もない。これだけ書くと、じゃあそんな面倒なクルマに乗らなければ良いじゃないかと思われそうだが、軽快に裏道を流して走る爽快感はたまらない。元気があればいいのだ。ただいま元気がない。春先には身体もクルマへの気力も元に戻っているといいなと願うばかり。


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