アパレル生産で作る縁取りベルト
先日お取引先様に
オリジナルの生地ベルト(バックル付き)
の納品がありました。
ぐるりと縁取りされているベルトです。
ワンピースの付属なのですが
これが意外と縫製が難しい・・・
縁取りの生地とベルト本体の生地も
両方若干伸びるので
縁取りをかけると縮むのです
縁取りはバインダー用の機材で
テープ状にカットした生地を巻いていくみたいな感じです。
よくパイピング始末とか呼んでます。
縁取りはバイヤス状(斜め)にカットするので
縁取り生地自体が更に伸びてしまう
伸びてしまうと縮む力が加わる
左右均等に手加減で
若干伸ばしながらミシンをかけないと
まっすぐ行かない
伸ばし過ぎるとミシンをかけた時に
縁取りが縮んでベルトが縮んでしまう
左右の伸び具合が対象でないと
歪んだり、曲がったりしてしまう
超大変!!
サンプルなら1着なので
ゆっくり一人のスタッフが縫製すれば
何とかなる・・・
でも量産は効率性のもと、コストが限られるので
限られた時間の中で流れ作業で縫製するから
どの縫製スタッフが縫製しても
同じように完成しないと
個体差がでてしまう
だから手加減が大きく左右する製品や仕様は
量産時に非常に難しくなります
しかもベルトは本来直線なので
微妙な手加減の差が
大きく目立つ
ベルトを専門的に取り扱う製造業者なら
限られた物性の生地で簡単に
縫製が可能なのかもしれませんが
アパレル生産の現場で
慣れていないベルトなどの小物の生産で
物性も本来ベルト向きではない
ワンピース用の伸びる生地を使用して
大量生産が条件だったので
今回は非常に難しかった・・・
特に同じ生地でも
色によって柔らかかったり
伸びが異なるなどの
物性の違いが出たので
手が慣れてきたところで
また手加減が変わってしまう!!
一部補修がでました。
さぁ、ベルト穴(菊穴)を処理して
完成です!!
ただし手をかけた製品なので
非常に価値が高い商品になったのではないかと
自負しております