みか

柴犬くま♂(2008/02/22)と家族と暮らしています。 HP https://ww…

みか

柴犬くま♂(2008/02/22)と家族と暮らしています。 HP https://www.ne.jp/asahi/kuma3/5959/

記事一覧

「犬と私の10の約束」を読んで

9月15日に16歳半の黒い柴犬くまが息を引き取った。 くまをうちに迎えるのが決まった時、犬と私の10の約束という本を読み、涙したのを昨日の事のように思い出す。まだ…

みか
5日前
4

「死に山 世界一不気味な遭難事故 《ディアトロフィ峠事件》の真相」 ドニー・アイカー著 を読んで

猛暑に読むのにぴったりな、1959年2月1日に起こった氷点下の雪山の遭難事件のノンフィクションである。 冷戦下のソ連で雪山登山の若者たちが、何故か靴もはかずにテント…

みか
1か月前
1

「続シャーロック・ホームズ対伊藤博文」松岡圭祐 著 を読んで

最初にタイトルを見たとき、え?シャーロック・ホームズと伊藤博文って何。しかも著者は日本人だし新しい本。うーん、と思いながらもこれもご縁と手にした本。 読んでみた…

みか
2か月前

「フェスタ」 馳星周 を読んで

図書館の新刊コーナーで借りて読んだ。 北海道で、フランスの凱旋門賞に出すサラブレッドを育成する父子が登場し、競馬は全く無知ながら、徐々にその世界に引き込まれてい…

みか
4か月前

ロジカルダイエット 3か月で「勝手に痩せる体」になる  清水忍著を読んで

 新聞広告でこの本を見てさっそく電子書籍をダウンロードして一気に読んだ。  本書には、過去に流行った色んなダイエット方法が出てきて、ひとつひとつを検証していく。…

みか
4か月前
3

「あなたのペットが迷子になっても」ペット探偵が出会った人と動物の愛の物語 遠藤匡王 著 を読んで

 ペット探偵の体験を、依頼主の名前やシチュエーションなどはプライバシーのために変更しつつ書いたのが、本書。  読んでみると、依頼を受けてから、本当にコツコツと地…

みか
7か月前
6

ワンコ17歳 サエタカ著

 老いゆく愛犬と暮らしたかけがえのない日々というサブタイトルの本書は、愛犬が15歳半からツイッターで投稿したものが一冊にまとめられたそう。  よく#秘密結社老犬倶…

みか
8か月前
3

「うちの犬が認知症になりまして」今西乃子 著 を読んで

しばらくネットギャリーの発売前の本読み&レビュー書きに追われていたら、こちらの読書日記がおろそかになってしまっていた。  年明け最初の個人の読書記録は、うちの犬(…

みか
8か月前
11

「車いす犬ラッキー 捨てられた命と生きる」 小林照幸 著を読んで

 図書館で前から気になっていたノンフィクションの本をようやく借りて読むことができた。 舞台は奄美諸島の徳之島で、当時獣医もいない中、子供を育て上げた夫婦が、野犬…

みか
1年前
4

「からだの美」小川洋子 著を読んで

この本は小説ではなく、文藝春秋に連載されていた随筆を一冊にまとめている。 そういえば、文藝春秋を愛読している母が、小川洋子さんが野球選手の肩について細かくかいて…

みか
1年前
10

「遠慮深いうたた寝」小川洋子 著 を読んで

 久しぶりに、小川洋子さんのエッセイ集を図書館で見つけて読んだ。    小川さんの書籍で、もしかするとまだ読んでいないのは、芥川賞を取った「妊娠カレンダー」だけな…

みか
1年前
15

坂本龍一「ぼくはあと何回、満月を見るだろう」を読んで

 テレビで新刊発売を知り、早速kindleで試し読みをしてから、そのままダウンロード購入をした。  YMO時代からテレビなどで知っていたし、そう言えばNHKにも出ていたなぁ…

みか
1年前
4

「人、イヌと暮らす 進化、愛情、社会」長谷川眞理子 著を読んで

 2021 年に発行されたこの本は、「自然人類学と心理学の研究者」である夫妻がひょんなご縁でスタンダードプードル♂のキクマルを飼うことによって、考えたこと、経験したこ…

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1年前
2

「街とその不確かな壁」村上春樹 著を読んで

 今回は発売前に、kindleで予約していたため、発売日の4月13日の朝にはダウンロードして読むことが出来た。  電子書籍で読むのは、前回の短編に続いて二回目だが、大き…

みか
1年前
25

「さいごの毛布」 近藤史恵 著を読んで

 表紙の絵の犬がとてもかわいくて、読むことにした一冊。  様々な人間の事情で最後まで犬を飼えなくなった人が預ける犬の介護施設ブランケット。そこになかなか就職が決…

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1年前
1

「黒武御神火御殿」 宮部みゆき著を読んで

 三島屋変調百物語六之続、ようやく図書館でひょっこり見つけて借りられた。そういえば、前作で、ずっと聞き役だったおちかが結婚んいよりその役をおりて、三島屋次男の富…

みか
1年前
「犬と私の10の約束」を読んで

「犬と私の10の約束」を読んで

9月15日に16歳半の黒い柴犬くまが息を引き取った。

くまをうちに迎えるのが決まった時、犬と私の10の約束という本を読み、涙したのを昨日の事のように思い出す。まだくまにも会ってなかったのに。

今読み返して、くまが来てからのあらゆる場面を思い出したけれど、多分、私は10の約束すべてを果たせたと思う。

最後は少し苦しい思いをさせたけど、家族みんなで遊びに行った先で、お空に行った瞬間も、分かったし

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「死に山 世界一不気味な遭難事故 《ディアトロフィ峠事件》の真相」 ドニー・アイカー著 を読んで

「死に山 世界一不気味な遭難事故 《ディアトロフィ峠事件》の真相」 ドニー・アイカー著 を読んで

猛暑に読むのにぴったりな、1959年2月1日に起こった氷点下の雪山の遭難事件のノンフィクションである。

冷戦下のソ連で雪山登山の若者たちが、何故か靴もはかずにテントを破って外に出て、亡くなったという不思議な事件に興味を持ったアメリカ人が、2012年に、ロシアに2度も渡り、テントがはられた真冬の雪山に足を運ぶのだ。

1959年1月末から、雪山行きの準備をしているところから始まり、彼らの死の真相に

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「続シャーロック・ホームズ対伊藤博文」松岡圭祐 著 を読んで

「続シャーロック・ホームズ対伊藤博文」松岡圭祐 著 を読んで

最初にタイトルを見たとき、え?シャーロック・ホームズと伊藤博文って何。しかも著者は日本人だし新しい本。うーん、と思いながらもこれもご縁と手にした本。

読んでみたら、ホームズものとして、全く違和感なく、さっと物語に入っていけた。そうか、伊藤博文、ホームズより年上ながら同じ時代なのかと。

実は続とあるように、これは前に書かれた小説の続編なのだけれど、割とそこはあまり気にせずに読み進めた。何しろホー

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「フェスタ」 馳星周 を読んで

「フェスタ」 馳星周 を読んで

図書館の新刊コーナーで借りて読んだ。

北海道で、フランスの凱旋門賞に出すサラブレッドを育成する父子が登場し、競馬は全く無知ながら、徐々にその世界に引き込まれていった。

競馬には、馬主、調教師、世話をする人々、騎手と、本当に多くの人が関わっている。

ほんの一握りの馬が、脚光を浴び、そして種馬として生き残れるという、かなりシビアな世界で、かかるお金もはんぱない。

カムナビというなかなか人のいう

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ロジカルダイエット 3か月で「勝手に痩せる体」になる  清水忍著を読んで

ロジカルダイエット 3か月で「勝手に痩せる体」になる  清水忍著を読んで

 新聞広告でこの本を見てさっそく電子書籍をダウンロードして一気に読んだ。

 本書には、過去に流行った色んなダイエット方法が出てきて、ひとつひとつを検証していく。で、結局は、運動で痩せるのは大変、やはり食事ということになる。

 レコードダイエットというのもあり、今も続けているけれど、朝晩はかってもどんどん体重が増えていく時はある。どうしてなのと思っても、体重は容赦なく増えていく。
もうこれは無理

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「あなたのペットが迷子になっても」ペット探偵が出会った人と動物の愛の物語 遠藤匡王 著 を読んで

「あなたのペットが迷子になっても」ペット探偵が出会った人と動物の愛の物語 遠藤匡王 著 を読んで

 ペット探偵の体験を、依頼主の名前やシチュエーションなどはプライバシーのために変更しつつ書いたのが、本書。

 読んでみると、依頼を受けてから、本当にコツコツと地道に探していく様子がよくわかる。

 多分、この著者かどうかは自信がないけれど、ペット探偵を取材した番組をテレビで観たことがあったけれど、やはりそんな印象を持った。

 動物が好きで始めたが、ふたを開けてみたら結局は依頼主とのやり取りが多

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ワンコ17歳 サエタカ著

ワンコ17歳 サエタカ著

 老いゆく愛犬と暮らしたかけがえのない日々というサブタイトルの本書は、愛犬が15歳半からツイッターで投稿したものが一冊にまとめられたそう。

 よく#秘密結社老犬倶楽部というハッシュタグを私も目にして不思議に思っていたのだが、そのなぞが本書で解けた。老犬の介護をする人たちがつけている投稿らしい。
私もSNSはやっているが、来月で16歳の愛犬ならこのハッシュタグは使えそう。介護まではいかないので、躊

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「うちの犬が認知症になりまして」今西乃子 著 を読んで

「うちの犬が認知症になりまして」今西乃子 著 を読んで

しばらくネットギャリーの発売前の本読み&レビュー書きに追われていたら、こちらの読書日記がおろそかになってしまっていた。

 年明け最初の個人の読書記録は、うちの犬(コ)が認知症になりまして。この犬と書いてコと読ませるのがミソ。

この未来ちゃんという柴犬は子犬時におそらく虐待に合い、片眼は潰され、脚も切られているという、信じられない境遇のワンちゃん。

でも幸せな夫婦に引き取られて、幸せな犬生を送

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「車いす犬ラッキー 捨てられた命と生きる」 小林照幸 著を読んで

「車いす犬ラッキー 捨てられた命と生きる」 小林照幸 著を読んで

 図書館で前から気になっていたノンフィクションの本をようやく借りて読むことができた。

舞台は奄美諸島の徳之島で、当時獣医もいない中、子供を育て上げた夫婦が、野犬を飼う話である。

最初の寅は、16歳まで長生きしている。獣医もいないから、もちろん予防薬もないため、散歩から帰ってくると、ダニを取るのが日課。

ガレージに寝床を作っているのだが、おそらくは犬が安心して過ごせるスペースがあるのだろう。

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「からだの美」小川洋子 著を読んで

「からだの美」小川洋子 著を読んで

この本は小説ではなく、文藝春秋に連載されていた随筆を一冊にまとめている。

そういえば、文藝春秋を愛読している母が、小川洋子さんが野球選手の肩について細かくかいているけれど…みたいな話をしていたのを思い出した。

毎回、イチローの肩だったり、赤ちゃんの手のひらや、かたつむり、バレエの踊り子の体などを、一枚の写真とともに、小川さん独特の感性で、丁寧に表現されているのが読みどころ。

なので、こちらも

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「遠慮深いうたた寝」小川洋子 著 を読んで

「遠慮深いうたた寝」小川洋子 著 を読んで

 久しぶりに、小川洋子さんのエッセイ集を図書館で見つけて読んだ。
 
 小川さんの書籍で、もしかするとまだ読んでいないのは、芥川賞を取った「妊娠カレンダー」だけなのかもしれない。受賞されたときには話題になったので、図書館で手にすることは出来ず。その後長い年月の間、何故か読むチャンスがなかったので、今度探して読んでみなくては。

 でもそれ以外は、たぶん小説、エッセイ共々全部読破していると思う。

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坂本龍一「ぼくはあと何回、満月を見るだろう」を読んで

坂本龍一「ぼくはあと何回、満月を見るだろう」を読んで

 テレビで新刊発売を知り、早速kindleで試し読みをしてから、そのままダウンロード購入をした。

 YMO時代からテレビなどで知っていたし、そう言えばNHKにも出ていたなぁとか色々思い出しながら一気に読み終えた。

 大貫妙子とのコラボのライブは観に行きたかったなぁ、CDは買ったけれどなどと思う。残念ながら、一度もライブを聴くチャンスはなかったので。

 それにしても、本当に最後の最後まで、色ん

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「人、イヌと暮らす 進化、愛情、社会」長谷川眞理子 著を読んで

「人、イヌと暮らす 進化、愛情、社会」長谷川眞理子 著を読んで

 2021 年に発行されたこの本は、「自然人類学と心理学の研究者」である夫妻がひょんなご縁でスタンダードプードル♂のキクマルを飼うことによって、考えたこと、経験したことに加えて、研究者としての考察や、論文などを、噛み砕いて書いてある。

 犬を飼っている者としては、ただうちのこが可愛いという点だけでも共感するところを、更に裏打ちする犬や人など生物の進化や違いにまで考察が及んでいるところが興味深く、

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「街とその不確かな壁」村上春樹 著を読んで

「街とその不確かな壁」村上春樹 著を読んで

 今回は発売前に、kindleで予約していたため、発売日の4月13日の朝にはダウンロードして読むことが出来た。

 電子書籍で読むのは、前回の短編に続いて二回目だが、大きな文字で、楽に読める事と、読み終えたら閉じると、また同じページから読めるのは便利だった。

 ゆっくり読もうと思っていたのだが、結局、読み始めてから、9日ばかりで読み終えてしまった。

 作中後半に出てくる、「パパラギ」という書物

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「さいごの毛布」 近藤史恵 著を読んで

「さいごの毛布」 近藤史恵 著を読んで

 表紙の絵の犬がとてもかわいくて、読むことにした一冊。

 様々な人間の事情で最後まで犬を飼えなくなった人が預ける犬の介護施設ブランケット。そこになかなか就職が決まらずにいた智美が住み込むで働くことになる。智美は家族との関係がうまくいかず、周囲からも浮きがち。

 そんな智美が、謎を秘めた元教師のオーナーや、美人の動物看護師、時々来る便利屋のオーナーの教え子たちと犬の世話を仕事にしていく物語だ。

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「黒武御神火御殿」 宮部みゆき著を読んで

「黒武御神火御殿」 宮部みゆき著を読んで

 三島屋変調百物語六之続、ようやく図書館でひょっこり見つけて借りられた。そういえば、前作で、ずっと聞き役だったおちかが結婚んいよりその役をおりて、三島屋次男の富次郎が後を引き継ぐ事になったところだった。

 確か一緒に話を聞いて、絵を描いてその話を封印していたのだったか。読みなれた世界ながら、数年の隔たりがあったのだが、すぐにストーリーに引き込まれていくのがのが、このシリーズの面白さだ。

 全部

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