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とある高校の部活動の話       2013年1月25日

~川内選手(世界陸上マラソンの日本代表)も言っていたが、
「箱根駅伝の予選会の出場権を得るのが目標。そんな大学も沢山あり、それを目標に陸上部で頑張る学生も沢山いる」と言っていた。
自ら目標を持ち、それを実現させていく、その楽しさがスポーツだと言える。

「体罰、熱血指導からほど遠い、息子の部活の話」
バレーボール部1年目

息子は、どちらかと言えば都立では進学に重点おく高校へ、まぐれで合格し入学した。
中学校時代、歴代で一番いい実績を残したこともあり、その思いで男子バレーボール部へ入部した。
その時、2年が3人、3年は引退、自分達1年は8人、中学校でのバレー経験者はそのうち2人。バレーボールは一流選手でも高校からという子が多い。
入部してすぐ、2年の素行不良で1か月部活動が禁止になる。
「全く、最悪だよ」息子の言葉。

練習再会も、だらだらペースだ。当然試合も勝てなく、残念な1年が終わる。このまま勝利も実績もなく、燃えることもなく部活が終わっていくかと思ったが、さすがにまぐれで合格しただけあり運があった。

2年目に燃えた!
2年なったとき、入部してきた1年生。なんとバレーボールが強い中学校からの選手だった。それも、3人も入部した。この子らは息子が中学校時代、試合で苦しめられた相手で、お互い顔も知っている。
「あいつらが入ってくれたよ、チャンスだよ」と息子の言葉。

全員、背も高い、上手い、即戦力だ。金髪のちゃらい先輩達も引退し、ここがチャンスとばかり練習を強化する。また、この男子バレーボール部、イケメンがいないのに理由は分からないが、6人もの女子マネジャーが付いた、気分は上々だ。

さらに技術的な事は頼りにならないが人脈のある顧問がついた。この先生にコネを駆使してもらい、都内の強いチームと練習試合を休み毎に入れて貰った。これで実戦も強化した。
「***ちゃん(顧問)、バレーボールは出来ないけどさぁ、頑張ってくれてんだ」息子の言葉。

そして夏の都立高大会のベスト3を目指し燃えていた。(勉強もせずに結構楽しそうだった)

地区リーグ戦
暑い夏だった。
地区大会(リーグ戦、上位が都大会のトーナメント戦へ)に参戦。
1校だけ常勝の強敵がいたが、戦略的に戦いを挑み、なんと撃破。こちらを甘くみていたのだろう。
「向こうの監督が切れてさぁ、椅子を蹴り上げていたぜ、やったね」と息子の言葉。

怒る監督の選手達より、自分達の意志で戦っているチームの方が強い。
そしてリーグ戦で優勝する。
ここで優勝すると、決勝トーナメントで他の地区の3位のチームとあたる。より勝ちやすい。ここは作戦通り。後はトーナメントのくじ運だ。

決勝トーナメント
さて、決勝トーナメントだ。
1回戦はスコアー的には圧勝ではないが予定通り勝利。次に勝てばベスト4、3位入賞だ。
2回戦、さすがにここは強い。それでもドングリの背比べ程度の差だ。
予想外に善戦しているため、学校の応援も増え、その応援力で勝つ。

準決勝はさすが春高を狙うレベルの高校が相手になり、健闘はしたが勝てなかった。それでも3位入賞。ここの高校では過去最高位だ。
月間バレーボールマガジンにもチーム写真が載り。また、全校の前でベスト部活動部として表彰された。

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スポーツの楽しさとは
今まで、やや見下していた野球部、サッカー部、バスケットボール部など、勝てないけど花形の部員達から
「バレーボール部が、なんで3位なの?」と言われていた。
この息子(長男)は学校の水泳大会でも水泳部と接戦を繰り広げて、
「水泳、なんで速いの?」と言われていた。ちびの頃から競泳をしていたので当たり前なんだけど、体躯会系のオーラがない。
苦しい時、笑い顔になる。そんな不思議なキャラクターだ。

さて、この結果から、バレーボール部は、地区の強豪校として認められて、その後。練習試合とか小さい試合の招待が沢山来だした。つまり強い部への道を歩みだしたのだ。
インターハイや春高バレーでの勝利からはまだほど遠いが、息子にとっては、ぱっとしない進学校の都立高校では、いい部活だったようだ。
これは、熱血指導や体罰とは無縁のファイトだ。

あの川内選手(世界陸上マラソンの日本代表)も言っていたが、
「箱根駅伝の予選会の出場権を得るのが目標。そんな大学も沢山あり、それを目標に陸上部で頑張る学生も沢山いる」と言っていた。
自ら目標を持ち、それを実現させていく、その楽しさがスポーツだと言える。
川内氏、自らが学習院大学を予選会へ導き、本人は学連代表で箱根を走っている。彼らしい意見だ。


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