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心臓リハビリテーション

長年の身体の訴えを無視したツケで、急性心筋梗塞で倒れてしまった。
重症だった。
それでも助かり、そして回復はめざましかった。
逆説的な話だが、その回復力は、長年心臓の訴えを無視し、続けていた運動のおかげだったと感じている。

■リハビリ開始
東京オリンピックの開会式のある7月23日に倒れて、1回目のカテーテルなどで、集中治療を受けた。その後、7月30日に2回目のカテーテル。造影剤の影響による腎臓の負担があったので、少し間をおき、8月25日に3回目のカテーテル治療をする。
最善を尽くしてくれた治療で後遺症は殆どなかったので、8月27日から心臓リハビリを開始した。

スケジュールは3ヶ月間、自宅にも自転車のローラ台や心拍計などリハビリに使える機材があるので、病院でのリハビリは週1回程度とした。
入院した期間が20日、自宅療養など累計1ヶ月間休んだ。となると筋肉、神経系がまともになるのに3ヶ月はかかる。丁度いい工程だと思う。

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■体成分分析
8月27日
体成分の分析と筋力測定を実施した。
この1ヶ月の治療と、成人病向けの病院食のため、入院時61キロあった体重は、57.3キロまで落ちた。
体脂肪も落ちたと思うが、心臓病のむくみ(細胞外水分)が消えたことも大きい。それと筋肉もかなり落ちた。老人はどちらかと言えば脂肪より筋肉が先に落ちる。太ももが見た目でも細くなっていた。

■検査結果 9月3日
体重    57.3kg
体脂肪      17.3%
筋肉量   右腕、左腕、体幹、右足、左足 全部標準。筋肉が落ちても標準値だった。
筋肉均衡  問題なし 身体の左側の怪我が多いので、バランスが悪いと思っていたが、そうでもなかった。
栄養評価  良好 元々成人病ではない。これが病気のメインの要因でないのが不思議だ。
筋力    腕足など標準以上。
全体の講評 非常にバランスのいい身体。心臓以外は。30年にわたるスポーツのおかげだ。
ここで、簡単にスポーツ歴を試合をメインにして羅列してみた。生涯スポーツを実践したことになる。

スポーツ歴1

心臓機能
心臓機能として、左室駆出率は 38.2%。
かなり落ちている。
健常者の普通は50%以上。そこまで復活する可能性もあるが、
「それは大変まれな例で、期待しない方がいい」とリハビリ担当の理学療法士と医師から言われる。
実際あれだけの重症なら、ここまで治っただけでも奇跡だとか、ただ、最初私を緊急で診断した医師は、
「50%くらい回復すると思う」と言っていた。それを信じるしかない。

血液検査は、度重なる造影剤投与もあり、腎臓の値はぎりぎり。他は問題なかった。現在、血液をサラサラにする薬と心臓系の薬は4種類。降圧剤1種類、胃薬1種類。処方されていた。

軽い運動はこの時点で問題ないが、やり過ぎに注意。そこは随時理学療法士に相談してくださいと言うことだった。

■実際のリハビリ
リハビリのメインはエルゴメーター(自転車漕ぎ)を使う。
毎日、ローラ台(自転車競技用)で練習をしているので、身体の動きと筋力的にはお遊び程度の運動だが、心拍数をどこまで上げていいのかを理学療法士に聞く。
それは、自分の計算値と同じだった。科学的トレーニング方法を長年実践しているので、よく理解できる。

さらに心拍数の話とか、負荷と足の回転数の関係など色々と質問した。
長い期間トライアスロン選手だったことも知っているので、専門的な対応をしてくれた。

ちなみ今回担当したリハビリ専門の女医さんは、昔、琵琶湖のアイアンマンでボランティアの医療班として参加したそうだ。
驚きだ。その頃、私は毎年アイアンマンに出場していた。遙か1987年頃の話だから、先生はまだ学生だっただろうね。

■1ヶ月目
病院でのリハビリメニュー
準備体操10分、エルゴメーターを30Wで 30分、整理体操10分 これが週1回。
心電図モニターを胸付け、常時モニターされて、エルゴメーターの負荷を30Wに設定。回転数(ケインデンス)は50回転/分で30分漕ぐ。
ちなみにロードーバイクで平地を時速30キロ巡航すると120W程度の負荷となる。比較するとかなり低負荷だ。流石に病み上がりでも楽だった。

自宅でのリハビリメニュー
GTローラ台を使い まずは30分漕ぐことにした。心拍数は平均で85から90で設定した。
また自重と軽負荷で筋トレを少し始めた。
全く問題ないので、10日後、時間を40分とする。
他として、散歩もする。5キロから10キロを週2,3回。この時はローラ台はやらない。
自重や軽負荷での筋トレも少もする。

1ヶ月経った10月1日にCPX検査をする。詳細別途報告。

GTローラ台、実走に近い形で、室内練習出来る機材だ。

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2ヶ月目
病院でのリハビリメニュー 
準備体操10分、エルゴメーター 負荷は徐々に上がり50W 30分 整理体操10分 胸モニターはなくなる。個人持ちの心拍計を持ち込む。

自宅でのリハビリメニュー
GTローラ台を使い40分漕ぐ、心拍数は平均で90から98。
自重と軽負荷で筋トレだがさらに回数を増やす。
他として、散歩(5キロから10キロ)を週2,3回。この時もローラ台はやる。

3ヶ月目以降
病院でのリハビリメニュー 
準備体操10分、エルゴメーター 負荷は徐々に上がり65W 30分 整理体操10分 これが週1回。個人持ちの心拍計を使っている。

自宅でのリハビリメニュー
GTローラ台を使い50分漕ぐ、心拍数は平均で98から109。徐々にあげる。
自重と軽負荷で筋トレは同じ。
他として、散歩 5キロから10キロ を週2,3回。この時もローラ台はやる。練習時間は90分から120分程度となる。

こんな感じで、12月27日、2回目のCPX検査(心肺運動負荷試験)を受ける。
さて、どれだけ回復したか?
10月1日の検査から比較をしてみる。詳細は続く。

続く

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