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『ガーデンサウナ・蒲田』②

いよいよサウナの門をくぐる。

眼前にサウナの門は2つある。
右側に高温サウナ。左側に低温サウナ。
サウナビギナーとして慢心してはいけない。
まずは、低温サウナから。
サウナ室は、床から2段の階段状座席となっている。
他のサウナーたちは、みな高温サウナにおり、低温サウナは貸し切り状態。
どこに座ろうか。
なんとなく入り口から最も遠い上の段に座った。
男子トイレの小便器で一番奥の便器を使いたがる謎の習性がここにもあらわれた。
12分計の針が半分回ったら、水風呂へ向かうことにした。
汗がぽつぽつと出始める。
低温と侮ることなかれ。
汗で腕胸腹は、完全に覆われた。
汗を拭えど、汗が湧く。
6分経過。
サウナーたちにとっては短い時間かもしれない。
しかし、私にとっては十分すぎるほど、汗をかいた6分であった。

サウナ室を出ると2種類の水風呂がある。
右側が17度、左側は何度か忘れたがもう少し高い温度。
ドラマ『サ道』の中で、偶然さんが言っていた。水風呂の温度は17度がいいんだと。(曖昧な記憶だが)
ということで、17度の水風呂へ。
まずは、汗を流すために水風呂の水を桶ですくい、足にかける。
つっ、つめたい。
右足、左足、右肩、左肩という順で全身に水をかけ汗を流れ落とした。
いざ、入水。
胸まで水につかる。
呼吸が、ヒューヒューなる。
鼻呼吸から口呼吸に切り替えた。
30秒ほどで呼吸が落ち着いてきた。
続いて手足が冷えてくる。
体感では、1分ほどで、水風呂を出た。
タオルで水を拭き取る。
ここのサウナは全て室内。
外気浴も室内。
大型の扇風機が2台あり、天を仰げる椅子が3つある。
その周りには、偽物の植物があり、マイナスイオンが出ていそうな錯覚をする。

椅子に座り、目を閉じた。
すると、クラクラしてきた。
続いてほわーんとしてきた。
麻薬を使ったことはないが、これが麻薬を使ったら起こるのであれば、使いたくなる気持ちも分からんでもないという居心地の良さを感じた。
これが、サウナー曰く整うというやつなのか。
10分ほど、椅子でほわんほわんしていた。
少しニヤニヤしながら。
さぞ、私の顔を覗きこんだ人は気味悪がっただろう。

この感覚をまた味わうため、サウナ→水風呂→外気浴を2回繰り返した。
水風呂は、2回目、3回目と徐々に慣れていき、息苦しさを感じなくなっていった。
外気浴中は、毎回ほわんほわんして気持ちよかった。合法麻薬的快感。

サウナを出て、休憩所でリクライニングシートに座り、読書をした。
身体も心も洗われた気持ちになった。

サウナにハマる予感。