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映画『愛がなんだ』

好きな作家のFさんが、見るといいと言っていたので
仕事終わりに観に行くことにした。
邦画を1人で観に行くなんて、多分初めて。
そんなにも、配信する前に
「いま映画館で観なきゃ」と思えることが
そもそも初めて。
1番刺さったのは、タイトルかな。

映画の大筋は、
付き合ってはいないカップルのうち
女性側の視点で展開する。
男性側のマモちゃんが大好きでたまらないのだが
彼は彼女を都合の良い女としか見ていない。
やがて周りの取り巻きを巻き込んで
彼女の愛情はあるところまで行き着くーー

彼女は本気で愛情を傾けるが
その痛々しさ、盲目さゆえ
視聴者の中から共感に近い感情が湧いて出た時、
それは恐怖に変わる。
人を本気で愛すると、同時に弱くなるって本当なんじゃないか。
自分の中の愛情にブレーキをかけたくなる、
自分のそれは違うと一線をひきたくなる。

向き合うことへの怖さ。
その愛情は、他者への気遣いや思いやりなのか
それとも自己愛のやり場なのか。
それを問うてくれる作品だったのかな、と。

正直後味は悪いし、解釈に苦労するけど
でもたまには、作品を通して
現実を客観的に見て
身を震わせることも大事よね。
演技やセット、設定、全てがものすごくリアルだった。だから入り込めた。
以上

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