超個人的「月の光」に合う音色ランキング
まえがき
こんにちは。
KORABO SHIBUYAスタッフの吉川です。
みなさんは、シンセに対してどのようなイメージをお持ちでしょうか。
私の最初のイメージは
「楽器というよりも機械っぽい」
って感じでした。
初めて実際に近くで見たときは、ボタンやノブの多さに圧倒され、思わずあきらめモードに入りそうでした。
ピアノを習っていた時、先生から「ここはもっと優しい音で!」「ここはダイナミックに!」「ここはしっとりした感じで!」と、よく言われ、内心どうやったらしっとりするんだよと思いながら、何とかそれを表現しようと試行錯誤していました。指使いや体重の乗せ方など、自分の体をフルに使って表現することが当たり前だった私にとっては、ボタンやノブを使って音を変化させるという機械的な操作に、少し違和感があったんです。
そんな私がシンセを面白い!と思い始めたきっかけは、自分がいつもピアノで弾いていたドビュッシーの「月の光」をシンセで弾いてみたときの衝撃でした。
そのときにたまたま選んだ音色はスローシンセ系の音だったんですが、ガラッと雰囲気が変わり、別の表情をもった「月の光」を聴いたとき、ゾワゾワっと鳥肌が立ったのを覚えています。「音色によってこんなに曲の雰囲気が変わるんだ」と気づいてから、シンセがとても楽しくなったのです。
今回は、私がシンセと友達になったきっかけでもある
ドビュッシーの「月の光」に超個人的に合うと思う音色ランキングトップ5を紹介します。完っ全に私の好みで選んでますので、ご承知おきくださいませ。なお、今回はKORGのNAUTILUSに入っている音色に限定しました。
比較対象として、ピアノ音色(Nautilus Grand Dry/Amb)(A000)で弾いた月の光を載せておきます!つたない演奏ですが、大目に見てください…。
もちろん良い。演奏はともかく、音が良い!
ドビュッシーの「月の光」に超個人的に合うと思う
音色ランキング
第1位 VCF Oscillation (E007)
私的には、ピアノで弾く月の明かりは暗闇の中にくっきりはっきりした月の光が差し込んでいるようなイメージなのですが、この音色で弾く月の光はぼや~とした優しい光が全体を包んでいるような感じがして、幻想的でとても好きです。ということで、1位おめでとうございます!
第2位 Crystal Air Mallet (B110)
ぼや~っとしたのもいいけど、キラキラしたのも良い!と思い、こちらがランクイン。音の粒感があってコロコロした音なので、月の光がちょっと元気でポップな雰囲気になり、新鮮な感じがして良い!
第3位 Sad Saw Slow (C009)
ストリングス系の音色で、ゴージャスさと迫力がありつつも重すぎないところが曲の雰囲気に合うな~と思い、ランクイン。良く調べてみると、カテゴリーはストリングス、サブカテゴリーはシンセとなっており、納得。
第4位 Synthy Plinky (D072)
ぼや~っとしたのもいいし、くっきりしたのもいい!どっちもいい!と思った結果、選んだのがこちらの音色です。どちらの要素も持っていて、ちょうどいいバランスの音色だと思います。
第5位 MOD-7 Nylon Guitar (C051)
変わり種です。ナイロンギターで弾いたらこんな感じになるのか!と感動しました。1位から4位まで全部リバーブが強めだったんですが、この音色はとてもシンプルです。ですが、音にキラキラ感が出ていて素敵!と思いました。
本当は20位まで紹介したいくらい素敵な音色がたっくさんありますが、この辺にしておきます。私は、昔からほとんどピアノでクラシックしか弾いてこなかったのでシンセで何を弾いたらいいか正直わからなかったのですが、
「シンセでクラシック弾いても楽しいじゃん!」
ということに気づき、みなさんにもお伝えしたかったのです。
そして、今回は単純に私が好きだからという理由で月の光を取上げましたが、冨田勲さんの名盤があるということを他のスタッフに教えられました。シンセは音の表現がすさまじく広く、いろいろな可能性を秘めた楽器と言えると思います。(もちろん、富田勲さんのテクニックやセンス、情熱が卓越していることもありますが…!)
最後に
シンセはいろんな世界観を作り出してくれる楽器なので、シンセに対して抵抗を感じている方も何でも良いので弾いてみてください!
楽しみ方は無限大なので、ぜひ自分だけの音楽の楽しみ方をシンセで見つけてみてはいかがでしょうか?