#013 既婚 or 未婚、子供アリ or ナシ戦略は差別だと言われて

2023年の初頭に日本語教師養成講座を修了して現在は日本語教育の現場で活躍されている元受講生。
週末に連絡があり、今週の平日に会って謝罪したいと言われた。

謝罪?何を?と一瞬思ったが、この受講生とのやりとりを続けていく中で思い出した。

2022年の11月ごろ、この元受講生が日本語教師養成講座を修了見込みの段階で就職活動を始められた時に相談を受けた。

日本語教師としてデビューする際に最初から専任でいくのか非常勤でいくのか、どちらがいいと思うか?
という内容だった。

この元受講生は当時30代半ばの女性で小学生のお子さんが2人いらっしゃった。

私自身は20代前半に未婚の子供無しで日本語教師デビューしたので、当然ながら専任一択だった。

当時のこの元受講生の状況と養成講座での授業の様子などから考えて、

「結婚されていてまだ小さいお子さんも二人いらっしゃるから、未経験で専任デビューは時間的にも仕事的にもかなり大変かもしれないですよ。
最初は週2回か3回の非常勤から始めて、授業準備や仕事の進め方に慣れてきて、いける と感じたタイミングで専任になればいいんじゃないですか?
専任の仕事と非常勤の仕事では全然違います。
授業だけする非常勤で始めればいいのではないでしょうか?
コロナの影響も薄まって、2023年の4月とか10月にもおそらく留学生がたくさん来るからどこかのタイミングで専任になるチャンスもあると思いますよ」

と、非常勤で始めて専任になる流れを提案したら、

「結婚してるかしてないか、子供がいるかいないかで決めるのは差別ではないですか?」と抗議された。

当然ながら差別的な意図は一切ないし、私の発言が差別的であったとは今でも全く思っていないから、こんな抗議されても全く気にしていなかった。

結局この元受講生は2023年の2月下旬から専任としてデビューしたらしい。
その後特に音沙汰は無く、元受講生の一人と捉えていたが、文頭のように謝罪したいと連絡があった。

2月中旬から専任としてデビューしたものの、4月入学の学生への対応、授業準備、子育てに追われて専任として続けることに限界を感じて、10月から非常勤に変更してもらったらしい。

2月中旬に専任としてデビューしたのに7か月後に非常勤に変更って契約後にできるのか?最近の日本語学校はスゴイ
と思っただけでこの元受講生の抗議などほぼ忘れていた。

平日に時間が取れないので謝罪を受けることは断った。

日本語教師として現場に出る際に、その時点での家族構成やそれまでやっていた仕事を退職するタイミングなどかなり重要。

専任デビューは最初は体力的にも時間的にもかなり大変。小さい子供がいれば尚更。
さらに仕事量の割に給料は低い。

これから日本語教師になろうとする人はしっかり働き方戦略を練る必要がある。

大前提として押さえておくべき点は、未経験で専任デビューした際には仕事量、授業準備にとれる時間など大変なことが多いので覚悟して臨むべき。

日本語教師は薄給と言われるがこれは事実。
最初の二、三年の仕事量に対する給料の低さから脱落していく人が多いので、ここを耐えて自身のステップに時間もお金も投資した人は働き方の改善や働く場所の多様化でサラリーマンなりに稼げるようになる。
大手専門学校法人や医療法人が運営する日本語学校はしっかりとしたシステムと夏冬のボーナスなど、

1番のおすすめは歩合性の海外の日本語学校でバリバリ稼ぎ、現地の学習者を大量に確保。
日本に帰国後自宅でオンライン日本語教師デビュー。
時間も収入も教え方も全て自分で決めるパターン。
特にコロナ後は世界中に散らばる学習者のネイティブとのオンラインクラス需要が増えている。

二、三年なら家族を日本に残して単身赴任で海外に行くのも悪くはない。特に幼い子供がいる場合の海外参戦は語学教育や教育環境について夫婦でしっかり話し合うべき。
もっと幸せに教えよう。


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