高校生クイズ2020参戦記その4

※この感想文はHuluのディレクターズカット版を観ながら、ツイッターでツイートしたことを織り交ぜつつ書いています。本編及びディレクターズカット版のネタバレを含むのでお気をつけください。
前書き4

忘れたころにやってくる、高校生クイズ2020参戦記です。ごめんなさい。(こいついつも土下座してるな……)

この辺から編集という名の魔力(悪い比喩ではない)によって時空が歪み始めます。全体を通さないと分からない場面もあるんですが、基本的には2回戦と同じく現実時間軸で話を進めるのでご容赦ください。

3回戦、4回戦、準決勝は番組との戦い(問題との戦い)になるので、少し違った風味の記事になりそうです。

(記憶の風化が始まっているということは黙ってた方がいいんでしょうか……)


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↑長いこと大会が続くと何に使ったかわからないコードも出てきます

インタビュー

2回戦から3回戦まで1週間の空きがあります(服を見るとそれが分かる)。1週間、教えちゃいけない~でも教えたい~知られたくない~でも知られたい~というジレンマが続きました。

その間に、参加者のことを深堀りするため、チーム3人&スタッフさんでインタビューというかトーク。クイズに対する意気込み、趣味や学校生活について、チーム3人の関係などなど、様々なことを聞かれました。


せっかくなのでチームメイトについて話しますか。

荒井さんは高校生クイズ2019のチームメイト。理系選択。いわゆる「女子高生」であり、予選を勝ち抜けたいならば必要になってくる女子問に対し、勉強ではなく根を張った知識で大活躍してくれました。(個人的にはそこを対策しきってこそのクイズ研究会だと思っているので自分でも正解できるようになりたいですね) また、僕と対照的にチームのメンタル強者でもあり、本大会中ではかなり助けられることに(後述)。直感的な決断は荒井さんに任せていました。

宗像君は1年のときのクラスメイト。文系選択。当時はクイ研ではなかったのですが、安高の地理・日本史、化学基礎・地学基礎の授業選択が被ってない、陸上部であることから体力面で活躍してくれる(フルリモートになったから体力勝負は無かったけど)、乃木坂好きだから誘いやすいといった理由から僕がスカウト。陸上部の忙しい日程の合間を縫って参加してくれました。なんと、高校生クイズをきっかけにクイズにはまってくれたようです。

余談ですが、宗像君は高校生クイズ開催決定前からチームメイトへの勧誘を計画していました。そのため、僕はファンというわけでもないのに「メインパーソナリティーは乃木坂であれ」と思っていました。間違いなく珍しい部類でしょう。

ついでに僕(大和田)。文系選択。高校生クイズ2017の決勝戦を観てクイズに興味を持ち、その後クイズ沼にどっぷりしたのが中学2年生の秋~冬ごろ。安積高校に入ってクイズ研究会(AHQ)を作ろうとするも、学校公認になるとまでは行かず今に至ります。実質創立2年にも関わらず第3回ニュース・博識甲子園の第1次予選で全国23位になったのは自慢してもいいと思うんですよね。大会の参戦歴が少なすぎて全国レベルから見たクイズの実力はよくわかりません。

高校生クイズにありがちな「仲のいい3人が組む」という形ではなく、僕が2人を誘ったという形でできたチームです。(途中で荒井さんと宗像君の間にも習い事関連でつながりがあったことが判明) 3人でカラオケに行きたいという話も出ましたが、コロナ禍のせいで実現していません。行けるといいな。

3回戦 エスケープ・ザ・フロシキ

個チームの挑戦が始まる3回戦、2020でも実際にやってみようクイズ(とは違う気もするけど)の時間です。ただ今大会はご存知の通りフルリモート。故に芸能人の皆さんに指示を出して動いてもらわねばなりません。コミュ障持ちの僕は緊張しっぱなしです。

シンキングタイムは一律10分。タイムの早かった5チームに、例年は2回戦で採用されていた「成功はしなかったが面白い発想だったチーム」、いわゆるアイデア賞をもらった1チームが追加で勝ち抜け。

挑戦した時間帯から推測するに、安積の挑戦は2番目。芸能人の皆さんが行動に慣れてしまう可能性を考えると微妙に不利とも言えますが、まあ誤差でしょう。見た限りでは支持を忠実に守っていてくれましたし、体力の消耗を考えると一概に不利とも言い切れません。また、3チームのくじ引き制があるので、1つのチームが挑戦するのは多くても5回ぐらいですからね。


※このラウンドは僕の思い出がそんなになかったため、ここからしばらくは宗像君の記憶の協力のもとお送りさせていただきます。

さて、シンキングタイム開始。例年の物理問と違って道具がないのでできることはそう多くはない。とりあえず候補を出さねば。まず宗像君から「風呂敷をおもりに向かって巻いて持ち上げる」とのアイデアが。てこの原理については詳しくないけど、確かにそんな感じでいけるかもしれない。(雑) 近くにあったビブスやら教科書やらで試してみると、軽くなったようななってないような…… ともかく最初はこれでやってみよう。また、上方向に巻くのではなく下方向に巻いておけば反対から押せるかもしれない。押せるかどうかはともかく。この方向性に定めてスケッチブックに図を書いたりしているうちにシンキングタイム終了。あとは僕の解説力次第だ。

本番、まずはトークから。

桝さん「リーダー大和田君は『クイズが恋人』だそうですね」

えっ、ここ使われるの? これは交友関係の話になったとき、僕が恋人がいないことをネタにして言ったセリフ。あまりに予想してなかったトーク内容だったため上手く受け答えができず、残念ながらお蔵入りに。

桝さん「荒井さんはノブさんが好きなんですって?」

荒井さん「顔のパーツが全部優しいって感じで」

大悟さん「その歳で優しいがある男に行ったか」

聞き覚えあるなと思った方、その通り。これは4回戦前に放送されたトークです。3回戦がダイジェストで終わったので4回戦に回されたのでしょうね。この後ノブさんに「荒井ちゃん前来ようか」と言われ僕が席を変わろうとするまでが1セット。そういえば宗像君の乃木坂好きが出た場面はなかったかも?

くじ引きで出たのはブルーチーム。佐藤楓さん、阪口珠美さん、吉田綾乃クリスティーさんの3人です。(追記:吉田綾乃クリスティーさんの名前を誤記していました。申し訳ありません。)

指示出し開始。「まず佐藤さんは×の角に、阪口さんは△の角に寄って、その間に吉田さんが来てください」 名前を覚えておいてよかった。スムーズな指示出しが出ている。「そこからこの図(下巻き)みたいに、ストップって言うまで巻いてってください」 少しずつ巻いていき、おもりから少し離れたところでストップ。

さあここが山場だ。「ここで一回持ち上げてみてください」 スタジオから驚きの声が上がるが僕たちもどうなるかは分からない。さあ浮くか…………浮いた!! これならいける!! 「持ち上げて、短い面を下にしてて立ててください」 指示が少し焦り気味になるが、乃木坂の皆さんはしっかりこっちの伝達通りに動いてくれる。石が立った!! ここで喜んで数秒のロス。当然のことだが、こちらが指示しない限り芸能人の皆さんは動いてくれないのだ。

「そのままおもりを倒してください!! その後は同じようにしてください!!」 興奮気味に矢継ぎ早な指示を出す。あとは同じことをいかに早く繰り返せるかにかかっているからだ。その後は特に引っかかるポイントもなくクリア!! スケッチブックをそのまま持ち上げるガッツポーズは自分の映るシーンの中で数少ないお気に入りです。

松丸さんから「てこの原理で半分の力で持ち上げられる」と物理的な解説が入る。実はこの解説、渋谷幕張のときに流されたもの。スタジオの反応的に僕たちが最初の成功者だったので、その時の解説を持ってきたのでしょう。編集の綾ですね。仕方ない。

桝さんから思考のプロセスを問われたので原案者宗像君にパス。乃木坂メンバーにいいところを見せるのだ。聞けば勘だったのこと。勘でも何でも当たれば正義ですから。直感大事。

改善点としては、別に布は巻かなくてもよかったこと、喜びのあまり指示を出さず時間をロスしてしまったこと、1度おもりを立てた段階で反対側にあった布を寄せなかったこと。即ち、天王寺完璧。

記録は1分52秒。基本的にはよくできたと思いつつ、喜んだ時間でロスをしたのを結構気にしています。結果として、3位に2分以上の差をつけた好タイムだったとはまだ知らない。


ここから観戦タイムに入ります。当時は他チームの結果は知りません。

松江高専リーダーが電波を超えて煽ってくる。運が足りなかっただけで、間違いなく主人公のポテンシャルはあるはずです。高専生なので、高校生クイズのレギュレーションだとまだ出場することができます。確かな実力とテレビ映えするトーク力を持ち合わせながらまだ出場できる。ずるい。今度お手紙書かせてください。色々教えてください。

男子校希望の星・県立前橋も敗退。荒井さん経由でつながりを持たせていただいていたので直接戦えず残念。

桝さん「このクイズ、1校も成功できないかもしれない」

僕「(多分)2校目で成功したんだよね」

編集の綾ですね。仕方ない。(2回目)

渋谷幕張高校が放送上最初の成功チームに。この松丸さんの解説、聞き覚えがあるなー(棒) 編集の綾ですね。仕方ない(3回目)

1位抜けした天王寺高校。模範解答に肉薄するという完璧なプレー。やってることが安積の完全上位互換なので天王寺が放送され安積はカットというのは自然な流れですね。直感でやるのと理解したうえでやるのでは後者の方が圧倒的に強いのがよくわかる結果となりました。

先輩の意志を継ぎし洛北・曽根チームもここで敗退。前回チャンピオン校もここで敗退。もしかしたら来年も京都府代表の座を2チームで争うかもしれないと思うと恐ろしいです。一応足を支点にする方法も考えたんですが、(靴も防護してあるだろうとは言え)さすがに危ないと思って却下したんですよね。

地理系で無類の強さを発揮していた土佐高校もおもりに沈められる。1週間で新情報が出てる。


さて、この間僕はどうしていたのかというと、すっかり精神が削れていました。実際にはかなりの好タイムなのに、先述のロスタイムが尾を引いていると考えてしまっていた僕は失敗の記憶と不安のスパイラルになり、宗像君も心配そう。そんな中、唯一荒井さんだけが「大丈夫、絶対2位か3位ぐらいで勝ち抜けてるよ」と(主に僕を)励ましてくれる。この場面に限らず、荒井さんはチームの精神的支柱になってくれました。荒井さんの真の強さはメンタルにありです。


運命の結果発表。タイムどころか成功するか否かの勝負になったことをまだ知らない勝ち抜けチームはドッキドキだ。

桝さん「第1位、タイムは1分23秒ーーー」

1位が1分台、なら希望はある。(※希望どころか余裕で勝ち抜けてます)

桝さん「ーーー天王寺高校!!」

勝ち抜けた天王寺高校がインタビューを受ける。しかし1位が1分台ということを知った僕たちはそれどころではない。

桝さん「第2位、タイムは1分52秒ーーー」

これは!!!!

桝さん「ーーー安積高校!!」

勝ち抜けた!! 7校分の待ち時間が報われた!!

感想を聞かれ、待ち時間がずっと不安で仕方なかったこと、荒井さんが精神的に励ましてくれていたことを伝える。「これで難読の学校名も全国に知れ渡りますね」と桝さん。5校に勝ち残れたことによって、全く放送されないということがほとんどなくなった。これで安心して宣伝できる。

この「難読の高校名を全国区に!」というキャッチフレーズについても説明しておきましょう。全国ネットのテレビ、しかもゴールデンタイムに出るとなると、「高校生クイズを観てクイズを志してーー」みたいな話だけだとやっぱり弱いと思ったんですよね。そういうチームは他にもあるだろうから、そのチームに強さで劣ってしまうと自分たちのチームがフィーチャーされることは少なくなる。そこでフレーズにしようと考えたのが、この「難読校名」でした。「安積」は「あさか」と読むのですが、福島県民以外からは「あづみ」とか「あんつみ」とか「あんせき」とかと読まれがちな高校名を広めようと思っていたのは事実なので、これを使おうと。結果的に成功だったと言えると思います。

その後3チームはいずれも4分台の長野、渋谷幕張、広島大付属が勝ち抜け。アイデア賞は該当なし。まあやれることが少なすぎるので自然といえば自然なんですが。(ということは4回戦の問題はまだ残っていたということになる) チームは半分近く削れた3回戦を辛くも勝ち残った。

後書き4

ちなみに、スケッチブックで指示を出している場面が予告で流れていたので、部員の1人からはある程度勝ち進んでいることを推測されました。

先述の通り、ここまで勝ち残ればテレビ放映に載ることは確定的になるので、今まで以上の喜びがありましたね。

参戦記で一番語りたかった4回戦は次回。

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