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関東大学長距離の上半期"明と暗"

こんにちは。

本note投稿が不定期ゆえに、関東インカレや日本選手権、オリンピック代表選考まで深く掘り下げる時間が無く勝手ながら落ち込んでいる筆者です。

さて、今回は「関東大学長距離の上半期明と暗」と題し、今年1月~6月末までの各大学5000m、10000mの平均タイムから、上半期のMVPや修正すべき大学をいくつか挙げていきたいと思います。「更新率」につきましてはこちら↓をご覧いただけると幸いです。なお、更新率は去年のデータが無い、もしくは記録を出せなかった選手も多数いるため、その選手向けに「更新率1.000」を採用しています。9月以降は、8月末までの記録と比較しての更新率を採用する予定です。ご了承ください。(7/11 判定基準一部修正、一律で9月以降にしました)


2021年10000m平均タイム(上位6人、8人、10人平均)

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☆10000mタイムでは駒澤大学が他を圧倒。日本選手権の田澤廉・鈴木芽吹のW27分台、唐澤拓海の飛躍なども重なり10人平均28分35秒94と実業団に引けを取らぬ成績を残しました。関東インカレ付近で部員の不祥事、退部などもありましたが、結果面では文句のつけようがありません。後半戦も大いに期待です。

☆昨年からの更新率では順天堂大と青山学院大が奮闘しています。特に、順天堂大は四釜峻佑の奮闘が大きいです。昨年30分台から今年28:55.56まで伸ばし関東インカレ1部ハーフマラソンでも4位に入賞しました。伊豫田達弥、野村優作ら主力も健在で、秘密兵器・三浦龍司など更なる活躍に期待です。青山学院大は近藤幸太郎、佐藤一世ら主力に加え西久保遼ら3年生世代の底上げに成功している印象です。下級生は下半期以降のアピールに期待しています。

☆圏外からは大東文化大に復活の気配が漂っています。久保田徹が28分43秒55で28分台突入、菊地駿介、木山凌、井田春と複数選手が昨年から30~50秒記録を伸ばすなどチーム全体が底上げされている印象です。

★明治大は10000mではそこまで目立ってない印象ですが、鈴木聖人、手嶋杏丞は5000mと共に部内ワンツーの記録を残しており、明確なWエースの存在があるので改善されそうです。神奈川大は関東インカレ、全日本大学駅伝選考会と目立った成績を残せませんでした。下級生は粒が揃っているので、開花を待ちたいと思います。帝京大学は5名の28分台ランナーが在籍していますが控えがまだ数枚足りない印象です。大会が安心して開かれる状況になればまた状況が変わるかもしれませんが、少し辛抱の年になるでしょうか。

2021年5000m平均タイム(上位6人、8人、10人平均)

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(7/6 東洋大の一部データが抜けていたため訂正しました、背景橙)

☆5000mタイムでは明治大学が一歩前に出ました。明治大学は5月に鈴木聖人、手嶋杏丞の2人とも13分30秒前半の快走を見せ、一気にWエース体制が確立されてきました。昨年の高記録ラッシュの再現がこれから見られるか注目です。

☆青山学院大は5000m10人平均がトップに。5000m13分台の選手だけで箱根駅伝の登録数(16名)を超えてしまう層の厚さが蘇ってきたでしょうか。ここに1年生が4名含まれており、駅伝シーズンに反映出来れば常勝チームの狼煙を再び挙げられるかもしれません。故障離脱の少なさもプラス要素と考えられます

☆順天堂大学は10000mに続き5000mでも全体的な底上げに成功しています。けが人も比較的少ないようで、オリンピアンも生みました。陸上部全体に良い流れが来ていると思われます。この勢いが続けば、駅伝シーズンでももしかすると?

☆5000mから見る飛躍候補筆頭は中央大学かもしれません。平均タイムこそ平凡ですが、主力も準主力も関係無く14分そこそこのタイムで収まっており大きなバラつきは見られません。その甲斐あってか(?)全日本大学駅伝選考会では起用が当たり9年ぶりの全日本出場権を獲得しました。吉居大和ら主力の復調次第では更なる地位への挑戦も期待できそうです。

★昨年大飛躍を見せた創価大学には、出るレース全て成功した勢いはまだ見られません。箱根駅伝メンバーの葛西潤、三上雄太、永井大育らに続く新戦力の台頭が見られれば浮上できそうですがさて。

まとめ

10000m、5000mの平均タイムや更新率を見ての、本note的上半期MVPには順天堂大学を選出したいと考えています。上級生~下級生にかけてバランスの良い布陣、オリンピアン三浦龍司、箱根駅伝上位経験者が多数残る点と今後に向けても高評価が維持されそうなチーム作りが出来ているなと見ています。

逆に改善が求められるのは、上述した帝京大学、神奈川大学あたりと考えています。どちらも、上級生を中心に有力校に喰らい付くのが持ち味な大学ですが、開催大会が少ない影響か、実戦経験が足りず苦労している印象です。大会が無事開かれていくことを祈りつつ、新戦力開花が待たれます。

今回は以上になります。またしばらく経って、本記事との比較が出来たら幸いです。ありがとうございました。

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