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生駒郡・北葛城郡・磯城郡めぐり

暇だったので京都から日帰りで斑鳩町、安堵町、川西町、河合町、三宅町、広陵町、上牧町、王寺町、三郷町に遊びに行ってきたよ

斑鳩町

斑鳩町は日本最初の世界文化遺産、法隆寺を抱える生駒郡の町。JR関西本線法隆寺駅から法隆寺近くまでのバスが奈良交通によって高頻度に運行されていてありがたい。

法隆寺はなんと入るのに1500円も払う必要がある。最初は仰天してしまったがなかなかない機会と思って飲み込む。他に聖徳太子ゆかりの中宮寺、法輪寺、法起寺とあわせた4寺を拝観できるおとくな企画券があったのでそれを法隆寺前のインフォメーションセンター、通称「法隆寺iセンター」で買ってから法隆寺へいざ参る。

法隆寺といえば世界最古の現存木造建築。修学旅行生にもまれつつ、五重塔と金堂を見学する。

五重塔を見た後は文化財の保存されている建物を見学する。歴史の教科書で嫌というほど見る夢違観音や玉虫厨子などが目の前にある経験はなかなか刺激的である。撮影禁止なので写真はなし。

貴重な文化財を見た後は中宮寺へ。ここは有名なかの夢殿のあるところであるほか、秋篠宮妃の尽力によって再建された美しい社殿に参拝することのできる場所でもある。


法隆寺と中宮寺を見終わったところでインフォメーションセンターに戻り、シェアサイクルをレンタルして、法輪寺へ。

法輪寺では複数の貴重な仏像を拝むことが出来る。古いものでは飛鳥時代のものとされるものもあり、法隆寺の修学旅行生でごった返したにぎやかさとはかけ離れた静寂の中で存分に仏像に祈りをささげることが出来る。

次に向かったのは法輪寺から東に600mほど行ったところにある法起寺である。こちらでも立派な薬師菩薩を拝むことが出来る。

安堵町

安堵町は斑鳩町の南東に位置する生駒郡の町。町内に鉄道駅はなく、奈良交通の法隆寺~かしの木台を結ぶ路線バスか、安堵町で運行するコミュニティバスにてアクセスが可能。このあたりの自治体にしては観光情報の提供に積極的であり、町公式HPでは力の入った観光パンフレットが閲覧できるほか、町中心部には観光拠点として文化観光館「四弁花」という施設が整備されているほか、歴史民俗資料館もある。ちなみにめちゃくちゃ空いている。

文化観光館「四弁花」

現在では鉄道駅を有さない安堵町であるが、以前は天理軽便鉄道という鉄道がJR(国鉄)法隆寺駅前から天理までを結んでいた。察しのいい方なら分かったであろうが、この路線の一部は電化され、現在でも近鉄天理線として健在である。しかし、電化されずローカル路線にとどまった新法隆寺ー平端間は戦時中に不要不急線に指定されそのまま廃止されてしまう。それゆえ、それまで町内には大和安堵駅が存在したが、それ以来鉄道駅を有していない。そんな安堵町であるが、その天理軽便鉄道の遺構が残存している。それが下の画像であり、町西部の池を横切るようにのこるあぜ道と橋脚がその軽便鉄道の跡なのである。

かつての天理軽便鉄道跡


池のほとりには軽便鉄道についての解説板が設置されている。

安堵町中心部には飽波神社という神社がある。

安堵町で一番驚いたのは、宿泊施設があることかな。

奥が宿泊施設

途中杵築神社に参拝しつつ、安堵町を南に抜けると、いくつもの河川が合流するのを見ることが出来る。いくつかの河川が安堵町と川西町の町境で合流し、大和川として大阪湾に注ぐ。

河合町

川の西側は河合町であり、ちょうどいくつもの川が合流するあたりに広瀬大社がある。ここは旧社格・官幣大社で、現在も別表神社として存在感を放つ立派な神社で、数百メートル続く参道に気持ちが引き締まる。

日本書紀にも記述がみられる、由緒正しい神社である。

川西町

少し戻って、磯城郡川西町を散策する。川西町は大きく分けで東側の結崎地区と西側の唐院地区に分かれる。まず、唐院地区にある比売久波神社を参拝し、すぐそばの島の山古墳を見学。安堵町中心部と同様、現代的な宅地化に呑まれることなく、昔からの街並みを保っている。


神社


古墳


魚の天敵になれるらしい

結崎地区の糸井神社。

三宅町

川西町と同様、磯城郡に属する。平坦な地形で、町内を近鉄橿原線と田原本線が通る。駅周辺を中心にベッドタウン化が進んでいる。

田原本線を行く電車。但馬ー箸尾間にて

三宅町はなかなか観光する場所を見出すのが難しい。古墳がいくつかと、願行寺という寺が町西端にあるくらいだろうか。ファミリーマートに寄って広陵町へ向かう。

広陵町

広陵町は北葛城郡の町。Wikipediaいわく奈良県の町の中で最も人口が多く、2023年11月推計で3.4万人住んでいるらしい。約11歌志内と考えると確かにすごいかも。広陵町くらいまで来ると、香芝市、上牧町などにまたがったニュータウンが南西部に広がってくる。また、竹取物語ゆかりの讃岐神社があるほか、馬見丘陵公園は奈良県民憩いの場所としてにぎわうなど、なかなか見どころのある街である。

三宅町の方からくると、町北部の箸尾地区を通過する。ここには箸尾城跡のほか、大福寺などの寺院もある。

そのほかまちの駅として直売所と公民館の一体化した施設もあり、クソでかかぐや姫を拝むことが出来る。

町西部には河合町との境界に馬見丘陵公園があり、花の咲く時期には多くの人でにぎわうほか、普段から老若男女の憩いの地の役割を担っている。

小さいころ、こういうでっかい公園に行くのがめっちゃ好きだったなと思い出した。まれにある遊具とか、見晴らしのいい丘とか、とにかく楽しかったし、そこらへんで松ぼっくり拾うだけでめっちゃ楽しかったですよね。
古墳が一部復元されていた。

上牧町

王寺町、香芝市、広陵町、河合町に囲まれた北葛城郡の町。ほぼ全域が大阪のベッドタウンとして開発されており、南北に貫く県道沿いはロードサイド店舗が軒を並べてにぎやかである。

これは広陵町の写真です

そんなニュータウンだらけの町にも一部昔ながらの景観を残す地域がある。五軒家集落と呼ばれる地域で、町南部の入り組んだ路地に伝統的な景観が広がっている。

県道沿いには廃墟と化した商業施設も見受けられる。ここはたしかダイソーだけが営業している廃墟だったと記憶していたが、ダイソーにもたどりつくことができなかった。昔住んでいた田舎を思い出す。

はいれなかった、、

町北西部の丘の上に、片岡城跡がある。また、そこから訳ありげな道を進むと神社があるのもアツい。

絶対なんかあるやん
何か始まりそう

丘の反対側へ下りればもう王寺町である。和歌山線を越えて国道25号を少し南下すると尼寺廃寺跡がある。整備されて子供たちの憩いの場となっている。ちなみにここはぎりぎり香芝市である。

ガキが駆け回っていた

王寺町

JR関西本線、近鉄生駒線、近鉄田原本線が乗り入れる鉄道の町。大和路快速なら途中久宝寺を挟んで2つ目の停車駅が天王寺という魅力的なアクセスもあり、県内では屈指の人口密度、3,300人超を誇る。

駅から少し南、国道沿いに達磨寺という聖徳太子ゆかりの寺院がある。
この寺院の存在もあって、町のマスコットとして聖徳太子の愛犬とされる雪丸をモチーフにしたかわいい犬がそこら中に蔓延っている。

三郷町

駅から少し北、大和川を超えるとすぐに三郷町である。信貴山朝護孫子寺への玄関口として、また王寺町から続く大阪へのベッドタウンとして、存在感を放っている。

本当は信貴山へ上りたかったが、坂があんまりきついし、バスも1時間に一本しかなく、すでに16時であったのでまた今度。

信貴山下駅
登るか迷って、やめた。

代わりに三郷駅から500mくらいのところにある龍田大社へ。日本書紀にもその名前を見ることが出来る、大和の西の玄関口としての重要な場所として1000年以上鎮座してきた由緒正しい神社である。

三郷町からは国道25号などを使って自転車で20分ちょっとで法隆寺へ。自転車を返して、梅田で軽く呑んで帰路に着きました。

6時間くらいで回れた。

今回は時間の都合で平群町に行けなかったので、そのうちまた行きたいと思う。
やっぱり観光地の少ない街をなんとかして観光するのが一番面白いね。

ではまた。

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