こんろい

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自己解釈

自分の作品を自分で解釈するなんて変な話だけど、聞き手がどう解釈してもいいと思う。たとえそれが作者でも。 今回解釈していくのは以下の短歌である。 (正直、現段階でこの方向性でこれを超える短歌は書ける気がしない) まず作者としてこの句は四句切れのつもりで書いた。また、鉤括弧をつけるのなら 君の言う「夜は好き」がメタファーだった世界が嫌い 星はどこに座す になる。が、あえてつけなかった。それは単純にその方が解釈の幅が広がると思ったし、実際に正解があるとも思っていないからで

    • 君の言う夜は好きがメタファーだった世界が嫌い星はどこに座す

      • 緩慢な自殺

        惰性的なタバコ 悦楽性の飲酒 報復性の夜更かし 軽薄な爆食 他者信仰 無意味な祈り いつもの日常

        • 死とは(レポートより抜粋)

           それは現代人が考える「死」という概念がもしかしたら今後、ひっくり返るのかもしれないという、私が前々から考えていた一つの仮説である。  まず、この考えを説明するには「死」という事象の定義をしなければならない。といっても、例えば広辞苑にて「死」を調べると次のような記載がされている。 ① しぬこと。命がなくなること。「事故一」 ②律の五刑の一つ。絞、斬の2種があり、斬は絞よりも重い。 ③野球で、アウトのこと。「二一満塁」 言うまでもなく今回の場合の「死」は①を指す。  しか

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          このおやすみには続きがあって

          月が南中した頃、ようやく感情が咲くのだろう また眩しい虚無に囲まれたとて にんげんを目指してもいつのまにか道化師へ あしたを迎えるあたしを迎えて こちらは衝を迎えます

          このおやすみには続きがあって

          バカ舌、バカof舌、舌バカ、バカ

           私は生粋のバカ舌である。どれくらいバカ舌かというとたらこだと思って食べてたおにぎりが実はしゃけだったり、こしあんかと思ってたらつぶあんだったり、食パンを4枚食べてやっと腐ってることに気がついたり。あげればキリがない。  なのでかなり簡単に美味しさがカンストする。基本的にご飯屋でのご飯は美味しい。あの店あんまりだったな…なんてことがほとんどない。自覚もしているのでご飯屋さんは基本どこでもいいが、ラーメンだけは苦手なので避けてもらっている。  つい最近、たまたま世界一不味い

          バカ舌、バカof舌、舌バカ、バカ

          ショートってなに?

          野球のフォーメーションを最近始めて知ったのですが、ショートっておかしくないですか? ファースト→一塁 わかる。 サード→三塁 わかる。 セカンド→一、二塁「間」 ??? ショート→ショート??数字ではなく?? 一、三塁をそれに合う英語の序数で呼ぶのならセカンドは二塁だと考えるのが常人の発想ではないのか?でも確かに、二塁を1人で守るのは厳しく、その結果、遊撃手も生まれたのかもしれない。遊撃手の存在自体は否定しない。ただ、呼称がおかしい。4人いるのだから、右から「ファースト」

          ショートってなに?

          大嘘時計

           私は街中に存在する時刻の全く合っていない時計を大嘘時計と呼んでいる。彼らはとてもズルい。時計は他者に時刻を伝えるためだけのオブジェで、その仕事を全うすることで世間から存在を赦されているはずなのにあいつらはなんだ。その唯一の職務すら放棄して我が物顔で街に溶け込んでいる。時計のくせして時計の顔をしていない。だから私も対抗して絶対性を売りにし、フェイクではなくリアルを伝えることが何よりも生きがいである彼らに敢えて大嘘という屈辱的な枕詞を付け、鼓吹するのだ。彼らは大嘘時計であると。

          アイシャドウのくすみ。

          アイシャドウのくすみ。 人工衛星のすれ違い。 自殺志願者の流れ星。 泣いた日のビール。 救いのある散歩。 泣きながら振り回す釘バット。 「永遠に愛してる。」 いつか死ぬ。

          アイシャドウのくすみ。

          受容器官がカスすぎる

           今日自分で初めて気がついたのだが、美味しいものを食べた時に、脳に直接「これうまい!!」ととんでもない速さで情報がなだれ込んでくる瞬間があまり得意ではない。  うまく説明できないが、あまりにも急すぎるしこちらも準備できてないし、もうすこしゆっくり少しずつ脳が気づいてほしい。  あと、どうあがいても一色でしか伝わらないそれが苦手なのだ。言うならばうまいというのはかなり絶対的であまり次元が多くない。色でいえば黒。空想の余地がない。それが苦手なのかもしれない。

          受容器官がカスすぎる

          たんぽるぽる

           人生で初めて買った歌集だった。きっかけは好きなアーティストがあとがきを書いていたから。それくらいたわいもないことでも、というかむしろそれくらいたわいもないことが意外と新たな道をくれたりするのだ。  これは巻頭歌なのだが、初めて読んだ時から下の句はなんでもいいんじゃないかとなんとなく感じていた。もっと言ってしまえば下の句に意味はほとんどない。上の句とちょうどいい距離にあるものを持ってくることができればそれでいいのだ。昔読んだある人の批評で「遠い距離のあるもの同士を繋げるのが

          たんぽるぽる

          教え

           高校あるあるの動画を見てたら学生時代にいた「黒板を消し忘れた当番に死ぬほどキレた先生」を思い出した。今でもやはりあそこまでキレる必要はなかったのではないかと思う。そう、必要はなかったのだ。我々も高校生だった。わざわざ怒りで支配する必要はなかっただろうし、初犯だったし、別に嫌がらせでもなんでもなくただ当番が忘れていたのだ。「忘れ」を叱ったところで、その忘れによる損害が戻ってくるわけではない。適度に注意として叱るのは必要かもしれないが、声を荒げてクラスの前で特定の誰かを叱る必要

           人との別れがあるから春は嫌い。でも、春がなくなったところで結局別れの瞬間は訪れるわけで、なら春はただ肩代わりしてるだけだからその理由だけで嫌うべきではないのだけど、じゃあこの悲しみはどこに向ければいいの?  桜が咲くから春は好き。でも、桜はすこしずるい。散り際でさえ人々に褒められるのが羨ましくて、やさしい地雷をわざと踏みつけて帰った。  いろいろな匂いがするから春は嫌い。いろいろな記憶が蘇ってくる。思い出したくもない思い出も顔を出してくる。引退したOBじゃねえんだぞ。

          誓い

           先日、バイト先の主任が異動となった。今日、残された先生の1人が「主任の先生が「こんろい先生は体力がないね」」と他の先生に言っていた話をたまたま聞けた。それを聞いたまた別の先生が「あの主任さんは人のいいところを言わない」と言っていたが、言われて初めて(たしかに!)と気がついた。  思い返せば1年間一緒に働いて褒められたのは一度しかなかった。注意されたことは何度もあった。それただ俺が仕事できないだけじゃね?と思っていたが、他の先生もそう思っていたということはそうなのだろう。も

          とろみが出るまで夜を煮込んだら

          メーデーメーデー ※この物語はフィクションです 髪がボサボサでもネイルを楽しみにしてもいいじゃない 部屋が汚くてもポテチを箸で食べてもいいじゃない 洗い物を溜めたってお風呂が好きだと言ってもでもいいじゃない わたしはあなたのすべてをこうていします

          とろみが出るまで夜を煮込んだら

          水上バス浅草行き

           好きな短歌の紹介など無限にできてしまうので逆にあまりやりたくないが、今月は30本書くことを当面の目標としているのでそんなこともいってられずやる。  当本の帯にも書かれているこの一句。何を隠そう私もこの一句で心を掴まれ本の購入を決意した。  「ほんとうにあたしでいいの?」という文言で、告白の場面だとすぐにわかる。しかし、その後の句がとてもユニークだ。誰しも傘を仕方なく買ってしまう経験はあるだろう。私も現在、一人暮らしの玄関に3本の戦士が息をひそめて梅雨を待っている。「わた

          水上バス浅草行き