就労移行支援施設のPC講座で思うこと

12月3日から12月9日までは、日本では障害者週間として法律で決められています。。。ということを、障害者週間が始まってから知りました。
まだまだ経験不足ですが、障害者週間にちなんで、就労移行支援施設のPC講座で今現在、思うことをお伝えしたいと思います。

就労移行支援施設は、様々な障害を持つ方が仕事に就くことを目指して訓練を行う施設です(と、言い切っていいものか、専門ではないので、自信がない←こんぷー、さっそく逃げてます)。
こんぷーは、とあるNPO法人が運営している就労移行支援施設でPC講座の講師を週2回受け持っております。

講師を始めたのは、2022年4月。
まさか初挑戦で採用されるとは思いませんでしたが、現場に行ってなんとなく納得。。。数年前にPC講師の方と契約していたらしいのですが、その方が辞めて以降、支援員さんたちが持ち回りで、過去の資料を見ながらなんとか教えているような状況でした。
本採用前の見学で資料を拝見しましたが、Officeの古いバージョンの画像が未だに使用されていたり、書いてある操作手順では、結果が出なかったり。
これは。。。人手不足。。。ああ、誰でもいいから講師になってほしかったくらい、切羽詰まっていたのかなあと思いました。
給与体系(時給ではなく、講座1コマあたりの給与)と、そもそもの金額(テキスト作成料が出ないので、実質時給300円也)では、物好きじゃなければ勤めないだろうなあ。。。ああ、こんぷー物好きだからなあ。。。

一抹どころじゃない、背中に1トンリュック背負ったくらいの不安を抱えながらの初講座の前、管理者の方がさらにハードルを上げてくださいました。
「通所者の皆さん、専任の講師が決まったって聞いて、ものすごく喜んでいるんです! よろしくお願いしますね!」

。。。か、帰りたい。。。というわけにもいかずに初講座開始。

ここで、施設に通われている障害者の方たちについて、少しだけ触れます。
身体障害・精神障害・パーソナル障害など、様々な障害の方が通われていますが、PC講座を受ける方たちは
・一定時間、席についていることができる
・話を聞いたり、テキストを読んだり、プロジェクターを見ることができる
・暴れない
と説明を受けています。
そして
「先生(いや、こんぷーのこと先生って呼ぶのやめてくれ!)は、PC講座のことだけやっていただければOKです。受講者の何かトラブルがあっても、すべてスタッフが対応します」
とも言われております。
(まあ、日々例外は発生いたします)

さてさて。
初めての講座で、いきなりびっくりしました。
何がって。。。受講者皆さんが、本当にキラキラした目で講座を受けて、こんぷーの作ったテキストを1文字ずつ確認しながら、一生懸命PCの作業をやっている姿に。
皆さんが「PCを使えるようになったら、きっと仕事に就くことができる、頑張って使えるようになる」と思っている姿を見ると、こんぷーは、感動するとともに、多少の後ろめたさのようなものも感じたりいたします。

世の中そんなに甘くない。
PCが使えるだけで仕事に就けるとも限らない。
法律で、障害のある方たちへの「合理的配慮は必須」と定められはしていますが、その「合理的配慮」が配慮にならない事例をこんぷーは知っております。(こんぷーは難病認定者でございます。)

でもでも。
そのきらきらした目の先の夢や希望を、少しでも叶えていただきたくて、こんぷーもいろいろと講座を工夫しております。
文字では情報が負えない人、画面を動かすと視線が追い付かずに流れを見失ってしまう人、声での説明がまったく理解できない人。。。そんな方たちが一斉に1つの講座に集まるのです。そりゃ、工夫しないわけにはまいりません。

とりあえず、テキストには手順は省略せず、画像付きですべて載せるのを自分のルールにしております。(このペーパーレス化が叫ばれる時代に、たかだか1時間の講座で毎回10ページ超えるテキスト作って、地球の皆様ごめんなさい)
だって、本採用前の見学の時のテキストを見て、受講者の方たちの反応を見て、思ったのです。
途中でつまづいている人は、手順が省略して書かれている部分で困っているのだと。

「そこまで書いていないとできないなんて、それじゃあだめだね」

合理的配慮してくれなかった、前職の上司なら言いそうなセリフがたまーに頭に浮かびます(ちょっと恨みがあるからディスりました)

「だめではない」、今なら自信を持って言い返します。
きちんと手順が書いてあるテキストを手にしたら、なんと、自習時間に、みなさん、誰の説明がなくても、最後まで課題を作成できるようになっていたのです。
だめじゃない、できないんじゃない。
できるように道を探して、PCを使えるようになってもらおう。

これは甘えでしょうか、甘やかしでしょうか。
こんぷーは、そうは思いません。
こんなに一生懸命講座を聞いてくれる方たちが、みんな道を見つけて、希望する未来へ進んでいけますようにと切に切に思います。

これがこんぷーの今の気持ちです。
「テキストさえあれば、説明聞かなくてもできるなら、そのうちこんぷー不要になるかもね」、と言われたら「その日が待ち遠しいです」と笑顔でお返事いたしましょう。

障害者週間中に公開したかったので、なんとも雑な、こなれていない内容でお恥ずかしいです。
そのうち手直しするかもしれません。ぺこり。

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