MTGスタンダード(MID~WOE)の青単について:カード解説編

どうも、こんぴらごぼうと申します。Twitterで「MTGユーザーは知見を残すべき」みたいなツイートを見かけたので確かにと思い、今使っている青単テンポについて書いてみることにしました。大きい大会で結果を残したことがあるわけでもありませんので、こんな考えもあるんだな程度に読んでいただければ幸いです。


デッキ概要

青単テンポとは?
序盤はドロー呪文や打消し呪文で墓地を肥やし、圧倒的なパワーの”傲慢なジン”や低コストで戦場に出ることができる大型クリーチャー”トレイリアの恐怖”を戦場に送り込み、打消し等で守りながら殴りきるデッキ。

単色なため安価で組めるうえ、MTGらしいゲームができるデッキです。
詳しく見ていきましょう。

主要カード解説


デッキの核になっている主力

”傲慢なジン”は墓地のインスタントやソーサリーを参照し、パワーが増大します。また、インスタントやソーサリーのマナコスト軽減能力があるため、ドロー呪文を連打することや打消しを複数使うことも肯定し、パワーが10以上になることも少なくありません。まさにこのデッキを成り立たせている主役カードです。


1マナ5/5護法2

”トレイリアの恐怖”は墓地のインスタントやソーサリーを参照してマナコストが軽減され、最低青1マナで戦場に出る5/5のクリーチャーです。護法2を持っているおかげで2マナ除去を構えていても除去しづらく、放浪皇のような能力でもマナの支払いを要求できるため、かなり除去されづらいです。早期着地でアグロ相手の壁になったり、サイズを生かして攻めにまわったりと”傲慢なジン”と比べると軽さゆえに異なる役割を持ってくれます。

青単を青単で組む理由

島の枚数分ドローし、2枚捨てるインスタント。先に紹介したクリーチャーたちは強力ですが、青単色である理由にはなりません。このカードが青単を取りまとめているボスです。序中盤を打消しやバウンスなどでしのぎ、最終的には”知識の流れ”につなげて圧倒的なリソース差をつくり、相手の勝ち筋を捌いて捌いて殴りかつのが青単の1つのゴールです。

私のデッキレシピ

基本を踏まえたうえで、10月上旬時点で私が使用しているレシピを紹介します。

採用しているカードと枚数について、役割と私の考えを書いていきたいと思います。

ドロースペル解説

・考慮 4枚
・決定的瞬間 4枚
・発見への渇望 4枚
・知識の流れ 3枚

考慮 4枚

1マナ。トップを見て1枚墓地に落としてもよい1ドロー。軽いうえに墓地を肥やす選択肢もある優秀なカード。1戦目序盤に相手の動きやデッキを確認してから不要なカードを墓地に送ることもできるしサイド後も有効カードを探すのに重宝します。デッキコンセプトとも合致するので4枚です。

決定的瞬間 4枚

2マナ。トップ3枚をみて1枚を手札、1枚を墓地、1枚をデッキボトムに送るカード。手札は減らないしほぼ確実に墓地を肥やせるのでデッキのコンセプトとも合致するし、最強カード・・・と思いきや2マナの手札が増えないドロースペルを撃つ暇があまりないマッチアップもあるため、サイドアウトすることも多いです。
公開されたときは「デュエルマスターズのデトダムっぽい」(これはおそらく挙動の話であり性能の話ではない)とか「強すぎ」とか言われてましたが、スタンダード青単以外にあんまり採用されていません。

発見への渇望 4枚

3マナ。3ドローして基本土地を1枚捨てるか、手札を2枚捨てるかを選ぶ。基本土地を捨てると手札が増えるため、リソース源になるカード。しかし青単は”知識の流れ”のドローを増やしたいので、基本土地は毎ターン置きたいです。島を脳死で捨ててはいけません。また、インスタントやソーサリーを2枚捨てることで”傲慢なジン”のパワーを上げたり、”トレイリアの恐怖”を4T目などで場に出すこともできるため、状況に応じてできることが多いです。捨てるカードを毎回考えることになるがそれが面白いカードでもあり、私はこのカード好きです。

総評としてはリソースでありながら、他カードと合わせてリーサルにも序盤の凌ぎにもなる優秀なカードです。4枚採用しています。”決定的瞬間”をサイドアウトするマッチアップでも”トレイリアの恐怖”早期着地やリソース差を作るカードなので私はこっちはサイドアウトしません。

知識の流れ 3枚

5マナ。コントロールしている島の枚数分ドローして2枚捨てる。通ればかなり勝ちが近づく青単の実質的なフィニッシャーでもある。インスタントなので相手のターンの終わりに7ドローとかできる素晴らしいカード。打消しがある相手には注意し、通るタイミングや打消しを使えるときに唱えましょう。捨てるカードもインスタントソーサリーを捨てるか、土地を捨てるかは考えましょう。
強力なカードでインスタントとはいえ5マナで序盤にだぶついてしまうと苦しいので、3枚採用です。”考慮”などで序盤に見えた場合は容赦なく墓地に送ったほうがいいことが多いです。

打消し解説

・呪文貫き 1枚
・かき消し 4枚
・否認 2枚
・雲散霧消 2枚

呪文貫き 1枚

1マナ。後攻1Tから構えられるクリーチャー以外に2マナ要求できる打消し。相手が先行2Tに唱えてくる打ち消したいカードってなんでしょうか?これを明確に答えられるなら枚数を増やすとよいでしょう。このデッキを回しているときはあまりなかったので1枚採用です。今後、”豆の木をのぼれ”や”アイレンクラッグ”が流行ると枚数を増やすかもしれません。
序盤に構えるといった使い方よりも、中盤に刺すイメージで使っています。後攻3T目に構えて、相手の4マナアクションに”呪文貫き”と”決定的瞬間”を唱えるなど。
Twitterでどなたかが「呪文貫き弱いときって結構あるけどデッキから抜くとほしくなる」といったツイートをしていました。わかります・・・呪文貫きがあったから勝ったゲームもあれあ呪文貫きを手札で腐らせて負けたことも・・・

かき消し 4枚

2マナ。呪文に対して2マナ要求の打消し。自分のクリーチャーを犠牲にコピーすることもできる。呪文であればなんでも打ち消せるのでメインボードで使用する打消しとしての安定感があるカードなので4枚採用。犠牲能力はあまり使いませんが、常に選択肢として頭に入れておきましょう。”傲慢なジン”が戦場にいると1マナです。
サイドボーディングでは、より刺さりやすい打消しと入れ替えたりします。

このカードは環境でよく見るカードなので、かき消しをケアする人も多いです。こっちもかき消しをケアできるときはケアしましょう。4T目に”傲慢なジン”を唱えて手札の”かき消し”を構えようとしてジンを打ち消されると、無防備な状態で相手にターンを渡してしまいます。青い相手が2マナ立てているときは除去だけでなく、打消しの可能性も考えて判断しましょう。

対戦相手が2マナ支払うと打ち消せません手札1枚を損する形になります。なので、相手が2マナ立っているからかき消しを撃てないな・・・と思ってしまいがちですが、相手の2マナを寝かせて安全に自ターンを迎えることを相手に選ばせることも可能です。そして、相手はフルタップでターンを渡すことを嫌がり、2マナ支払いを拒むこともあります。もちろん支払うこともあります。この駆け引きをうまく使って”傲慢なジン”や”トレイリアの恐怖”を戦場に安心して送り込み、ドローや打消しを構えて攻めに転じる起点を作れると青単を使いこなせている気がして気持ちがいいです。しかし、相手に選ばせる以上これは強い動きではないです。安全に着地できるこちらのクリーチャーと、解決しそうな相手の呪文を比べてどちらがリターンが見込めるか、駆け引きになるのかは考えましょう。

否認 2枚

2マナ。クリーチャーでない呪文を打ち消す。”傲慢なジン”を守ることが主な役割のカード。最近はアラーラへの侵攻など打ち消す対象は増えましたが、アグロには効果が薄く、1マナの”巨怪の怒り”などに2マナはらってぶつけることになったりします。完全に腐ることはあまりないですが安定性に欠けるのでメイン2枚です。サイドボーディングではより有効な打消しと入れ替えることが多いです。

雲散霧消 2枚

3マナ。呪文を打ち消して追放する。なんでも打ち消せるが、3マナと重め。フラッシュバックや降霊持ちに強い。と思いきや”敬虔な新米、デニック”に間に合わない。現環境で使用できる3マナ確定カウンターで一番マシなカードなので採用している状態。”不許可”のようなカードが欲しいです。
しかし確定カウンターは安心感があり、メインに2枚採用中です。環境が低速化すれば枚数を増やすと思います。
サイドボーディングでは、相手が高速なら入れ替え、低速なら残すくらいです。

その他のカード解説

・消えゆく希望 4枚
・とんずら 1枚
・渦巻く霧の行進 1枚
・島 22枚

消えゆく希望 4枚

1マナ。クリーチャーを手札に戻し、そのクリーチャーが3マナ以下なら占術1を行うカード。序盤の凌ぎとしてつかったり、自分のクリーチャーを除去から守ったり、相手のブロッカーをどかしてリーサルとったり、相手のリーサルを回避したり・・・といろいろできるカード。いろいろできる上に序盤の凌ぎになる点がこのデッキにおいて重要なので4枚採用しています。占術がついているおかげで土地を探したりして序盤に使用することも結構あります。が、序盤に気楽に使ってしまうとリーサルとれなかったり、相手の盤面にエリシュノーンやシェオルドレッドのような強力なクリーチャーが定着してしまいずるずるとアドバンテージを稼がれてしまい負けに・・・と裏目があります。バウンスは手札を失いテンポを取る行動です。消えゆく希望を使って妨害してもすぐには勝てません。いま使うべきか?は常に考えましょう。

とんずら 1枚

1マナ。クリーチャー1体に+1/+1カウンターを置いてフェイズアウトさせる。基本的には”傲慢なジン”などを守るカード。フェイズアウトするためブロックに参加できないが、全体除去や”シェオルドレッドの勅令”の布告除去を回避できる。また、赤いデッキがサイド後に使用する”石術の連射”のような打ち消されないカードにも対策できる。サイドボードで採用しているの”下支え”と似た役割だが、”下支え”は布告除去に弱いがブロックに参加できる利点がある。相手の除去カードを見て入れ替えたり、赤単相手には両方入れても良いと思います。
相手のクリーチャーをフェイズアウトさせてリーサルを回避することやブロッカーを一時的にどかすこともできますが、カウンターが乗るのでリーサル絡み以外では避けたいです。このような使い方は”消えゆく希望”や次項で解説する”渦巻く霧の行進”のほうが使いやすいでしょう。
今の採用は1枚です。環境しだいでは枚数を増やしたり、”シェオルドレッドの勅令”の採用がごく少数になれば下支えと入れ替えると思います。

渦巻く霧の行進 1枚

Xと1マナ。X体のクリーチャーをフェイズアウトさせる。手札の青いカードを好きなだけ追放すると追放したカード1枚につき2マナ軽減する。こっちは相手のカードをフェイズアウトさせてもデメリットがなく、攻防のどちらでも使える。”傲慢なジン”が2体いると2マナ軽減のおかげで青1マナで2体フェイズアウト可能。全体除去も布告も回避可能で相手のクリーチャーをフェイズアウトさせることも多く、使いやすい1枚。
こちらは使いやすいフェイズアウトカードですが、ほしいシーンはやや”とんずら”と競合します。軽減能力も加味すると枚数は増やしてもいいですが、1枚でほどよく回っていると感じます。

島 22枚

対策されず、知識の流れのドロー枚数に直結する強い土地。ドロースペルが多いため、基本とされる24枚から削って22枚が一般的です。私も22枚で違和感なくデッキを回せています。
知識の流れのドロー条件に含まれなかったり、序盤からタップインなどのリスクがつくミシュラランドなどは不採用です。青単は序盤から動き続けるデッキなのでタップインはかなり嫌います。
アンタップインの一部の特殊地形は試してみる価値があるかもしれません。

結び

適当に書いていたら5000文字になりました。サイドボードと検討カード、主なデッキ相手のマッチについての雑感も書くつもりでしたが、さすがに読みにくいと思うので、別記事にします。
読んでくれた方、ありがとうございます。別記事もぜひよろしくお願いいたします。

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