ひとりだけの家に帰ること ひとりだけの音で過ごすこと 誰にも見られないでいれること みんな手放すんだって思うとさ、 心臓がぎゅっと痛くなるんだよね。 寂しさでひとり泣く夜はないけど ひとりを手放すことに泣きたくなる夜があるんだ。 誰かと暮らす決断ってこんなにも大変なんだね。
群衆の中 村人Aが命を落としても何も感じない。 多くの人が気づかない。 村人Aに名前があること 両親がいること、大切な人がいることを 聞かされて初めて 村人Aの生命を知る。 村人Aに名前があることに気がつく。 村人Aの死を悲しむ。 同じように、この世界に生きているはずなのに 世界のみんなが幸せになりますようにと言った時の「みんな」には、誰が入っているのだろうか。村人Aを描き忘れていないだろうか。