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見えないところで、見られていると感じるつらさ
前の住まいでの経験
私は、前の投稿でも話したように、前の住まいで経験したことが原因で、音に非常に敏感な性質になってしまった。
私が手帳に書き記した一節から、正職員として働いてきた当時から私が隣から聞こえてくる音に苦しんでいた様子が伝わってくる。
2017年1月のある日の記録である。「次の日が仕事だから早めに床についた。しかし、隣からドンドンという壁を叩くような音がずーっと断続的に響いてきて眠れない。辛い」というような内容だった。
日記の記録通り、当時は隣から響いてくる音や、それも原因の一端と思われる頭痛、また不安などが重なって、深夜まで眠れなかったり、時には朝まで一睡もできないこともあった。
そして、睡眠不足のまま仕事に向かう羽目になったり、あるいは一睡もできず、あまりにも体調が優れない日は当日仕事を休むこともあった。
退職後にさらに状況は悪化する
2020年3月に11年間正職員として勤めた職場を辞め、すぐには就職せず又コロナ禍ということもあり、暫くは家にいることが多い生活となった。
自分の生活スタイルが変わったことで、当時隣に住んでいた親子と思しき二人の内どちらか一方(大抵母親の方)は時間や曜日に関わらず、ほぼ在宅である事が判明した。
私の在宅時には家の中のどこにいても、四六時中ドン、ドンというような音が響いてくる。トイレで用を足している時も、である。
そして、それが毎日続く。やがて、耐えられなくなり、アパートの管理会社に訴えた。そして、管理会社から、アパートの住民に向けた生活音などに気を付けるような注意書きの紙がでた。
耳栓をしてもダメだった
その注意書きが回ってから暫くは音が少し収まったかなと思ったが、気のせいだった。その紙を見て、音の発生主が自分が悪かったという思いに至ることは決してなかった。
人に言ってもダメ、そこでどうしたらこの忌まわしい音の地獄から抜け出せるか必死に考えた。
まず、ネットの口コミで評判が高い、耳栓とイヤマフ(耳全体を覆うヘッドホンのような道具)を購入した。
しかし、耳栓などは、比較的高い音に関しては遮断できるが、壁を叩くような重低音についてはあまり効果がなかった。
試しにイヤマフと耳栓を両方同時につけてみたが、遮音性は上がるもののやはり低い音を完全に防ぐことはできなかった。
何より耳を圧迫される感じが気になって長時間つけていることが難しかった。
何をしても状況は改善しなかった
また、ソルフェジオ周波数といった安らぎを与える音、そしてホワイトノイズという色々な周波数の音を混ぜることで騒音が気にならなくするという音があることを知り試してみた。音には音で対抗しようということだ。
ホワイトノイズマシンという専用の機器もあるようだが、私はyoutubeにあげられている音源で代用することにした。確かに、このソルフェジオ周波数やホワイトノイズも音に対しての意識が散って、効果はあるような気はするものの、時が経つにつれどうしても隣から聞こえてくる音の方に意識が向いてしまう。
また、四六時中聞こえてくる隣からの音に対してyoutube音源をずーっと流しておくわけにもいかず、根本的な解決には程遠かった。
日常生活の何もかもが上手くいかなくなる
精神的に参ってしまっていた私は、日常生活にも影響をきたすようになっっていた。すなわち、何をやってもうまくいかない。
精神的に参ってしまっていたせいで、あらゆる面でもはや正常な判断ができなくなっていたのかもしれない。
例えば、新たに仕事を始めてもすぐ辞めてしまうことが多かった。人間関係などが原因である。家で音に苦しみ、職場で人間関係に苦しむという状況は耐えがたかった。
また、株式投資では、買いを入れた途端に下がり続け、損切りした途端に値を戻すといった具合。自分が必死に貯めてきた資産を削られるのは自分の精神が削られるような苦しみだった。
となりから聞こえてくる音の何が一番つらいか
そのように、隣から聞こえてくる音の何が一番つらいかというと、それが自分自身の仕事であったり、お金と言った様々な状況に悪影響を及ぼしているのではないかという懸念、不安である。それは、単なる妄想ではなく現実に起こっていた。
実際に、音が気になりだしてからというもの、お金は減る一方でよい仕事には全く巡り合えなくなってしまった。
結局すべての状況に耐えきれず引っ越しをした
騒音からは逃げられない。仕事を探そうとしたり、自己啓発のため勉強しようとしたり、投資をしたり、何か行動を起こそうとするたびに音に行く手を阻まれる。自分をよくしようとするあらゆる行動が、すべて聞こえてくる音によって跡形もなく破壊されてしまう、そんな感じだった。
何をやってもダメ。もう、生きていくこと自体に投げやりな気持ちになっていた。
そして、ついに2024年の年が明けてから、引っ越しをした。
とても不可思議な経験をした
引っ越しをするにあたり、前のアパートを引き払うためきれいに掃除をする必要があった。すぐにでもそこを出たかったため、取り合えず荷物を運び出し、新居での生活を始め、掃除は後々少しずつやっていくことにした。何しろ、アパートの引き渡しまで一か月もあった。掃除をする時間は十分にあった。
そして、前のアパートに合計6,7日くらい通って少しずつ掃除をしていった。もう住むことがなくなったアパート。当時は隣から46時中聞こえてきたあの忌まわしいドン、ドンという音が全く聞こえてこない。なぜだ?
音は状況によって作り出されていたに過ぎない
私はミステリーを読むのが好きだが、これはその延長で言っている事ではない。確かに、前のアパートに住んでいた時は、毎日のように音は聞こえてきた。それが、私が引っ越しをして掃除に通うようになってからというもの一度として聞こえてきたことがなかった。
ちなみに、当たり前であるが私は隣人に引っ越すという事実を告げたことなどまったくない。
私の結論としては、音は状況によって作り出されていたものということだ。オカルトかもしれないが、実際に隣にはずっと人はいなかったのかもしれない。そもそも隣人なんてものも・・・。
ラップ音という正体不明の音というのが報告されているが、概念的にはそういう類の、論理とかそういうものを超えた所で音は発生していたのだろう。
音は私の人生に少したりとも影響することはできないと心に誓う
恐れが、その実体を招いてしまうということもあるだろう。
例えば、私はゴキブリが苦手だったが、今は平気だ。そして、殺すのではなく捕まえて逃がしてやるようにしている。しかし、そう思うようになってからは、家でゴキブリを見ることがなくなった。
となりから聞こえてくる音も同じことだと思う、いやそれだとゴキブリに失礼になるから訂正する。
音が自分の資産減少につながるなどといった恐れや不安と言った負の感情が、まとわりつくような隣からの音を発生させていたのだろうと思う。
だから、音に一切の負の意味づけをしないことが音を発生させない一番の対策だと思う。つまり、音によって自分の人生は何も影響をうけない、と心に誓うことだ。
これからは、今まで苦しめられてきた分を取り戻すように自分の人生をよりよいものにして行けたらと思う。
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