『言バトン No.375 今日見たあの日』 by KEIKOU on 6月 10, 2015
あの日、東京の象徴と言えば、東京タワーだった。
飛行機で羽田に降りて、モノレールに乗って都心に向かう。
陽が落ちて、暗闇から続く高層ビルの光りの中で、突如目に入るオレンジ色の光。
東京に降り立つ様々な人々の、期待や、不安や、好奇心を全て受け入れるような、圧倒的存在感。
時は経ち、
今はスカイツリーにその座を譲ってしまったような平和な位置に鎮座する。
それでも、ふとした時にその存在感を発してくる。
例えば車窓を横切る風景の一部で、例えばビルから眺める視線の先で、例えば誰かとの…
赤く凛と立つその姿は、隠し切れない風格で、
同時に、東京タワーを見ていた、数ある「あの日」がそこに在る。
明日は、今日見たあの日の「ひ」
取材、執筆のためにつかわせていただきます。