精神科医からみるタイガーアンドバニー

10年前に一世を風靡し、シーズン2がはじまり…これは楽しみ!とシーズン1を見返した人も多いはず!
色んな企業がヒーローのスポンサーをしていて、それがまたキャラにあっているのが面白い✨
他にこんなアニメなかなかないですよね!

そして、色んな日常にいかせるメンタルが集まってるんです。

スポーツ精神科医の私が、みんなに見てほしいポイントをお伝えします!

まず、1つ大切な事を教えてくれているのは、

人からの評価を気にするか
なんでヒーローをしているのか


という点。番組サイドが、
「まだカメラいってないー!」
って言う時に、「カメラなんて待ってられるかー」と人命救助をしていく。
もちろん、当たり前なことなんだけど、彼らの目的は目立つことなのか、それとも人を助けることなのか。

よく、私は

目標と目的 両方作って欲しい

と話します。

目標というのは、目に見えるもの。ヒーローのランキング、ポイントですね。これは、自分が頑張る分かりやすい指標としてすごく大切。
ただ、これだけだと、例えば一位の人は、これを維持しないと、という強迫観念に駆られることもありますし、本来なんでヒーローをやってるのかが、ランキングのために移行してきてしまう人がいます。

そこで大切なのが目的の力。

そもそも、なんで目指したの?なんのために自分の命をかけて、生活の色んなことを犠牲にしてやっているのか。

この目的があると、ランキングがどうであれ、やることに疑念はなくなる。

ランキングが落ちようが、自分は市民を助けるためにやっている。
その"市民を助ける"という目的が彼らにとても大切。

目的があると、最後までめんどくさい、諦めてしまおうかな、にならず最後の一歩までやり遂げられるのです。そして、諦めたとしてもまたもどってくる。それが、目的。

これはアスリートでもヒーローでも、それ以外の私たちでも大切なこと。
私は、笑顔をふやしたいという目的があります。だから、診察もするし、スポーツメンタルでも、スポーツで悲しむ姿より、笑顔を生み出したい、その気持ちが大きいんです。
そのためになら、色々戸惑うことはありますが、試行錯誤しようとがんばる。うまくいかないとき、奮い立たせてくれるものですね。

そしてもう一つ。
能力(個性)との向き合い方
最初はみんなNEXTの扱い方がわからず、物を壊してしまったり、暴走してしまう。これを少しずつ自分の特性として、自分で知って、どう使うか考えていく。

ここは人間の個性につながるところだと思います。
人それぞれ、特徴があって、個性がある。特に分かりやすい例でいえば、発達障害がこの例に当てはまりそうです。
発達障害を、私は個性が限りなく強い!と捉えてほしいと話しています。
逆にいえば、障害とはあまり考えてほしくないと伝えています。
例えば、ADHDについて考えましょう。この特徴は、多動性、衝動性、注意力散漫といったもの。まず自分の特徴はこうなんだ!と自分で理解しないと、ただ生きにくいってだけで、特徴との付き合い方まで話がおよびません。
なので、まずは自分を知ること
そして、次はそれとのうまい付き合い方を考える。ヒーローたちがそれを自分の持ち味にかえるように。
例えば、
・多動性を好奇心旺盛
・衝動性を思い立ったらすぐ行動。
こんな感じです。

大切なのは、みんなできないことがある。だからこそ、そこはそこで助けてもらう。そのできないことも知るのが、自分を知るということです。ヒーローもみんな個性が強くて、誰も完璧じゃありません。
ここのチームワークについては、シーズン2でさらに詳しく話せればと思います。

セルフコンパッション

セルフコンパッションという言葉、ご存じですか?
あるがままを受け入れる、ということです。

私はこれが成長するためにとても重要だと思っています。まずは自分をしって、できることもできないこともしっかり受け入れる。

ヒーローたちも自分の個性に昔は悩んだはずです。
でも、その使い方を知って、自分を受け入れたからこそ、今はそれを長所として使える。

短所は人と違うところ、だからこそ長所にもなりえます。

シーズン2についても、また次回お話ししていきます!

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