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「病は気から」は本当か
「病は気から」と言うことわざがあります。
語源は中国とされていて、「気」はエネルギーを意味しています。身体に巡るエネルギーが不足すると、上手く巡らなくなり病気になるというのがもともとの意味でした。
現在ではこの「気」が「気持ち」として考えられ「病気は気持ちの持ちようで良くも悪くもなる」と言う意味で使われているようです。
この「病は気から」を科学的に証明する実験が、2017年に北海道大学の研究チームにより行われ、ストレスが病気を悪化させる分子メカニズムを解明したことを発表しました。
北海道大学遺伝子病制御研究所 所長の村上正晃教授らの研究グループが、マウスに慢性的なストレス(睡眠障害等)を与えたあと、脳内に自分の神経細胞を攻撃してしまう病原性の免疫細胞を移入すると、脳の血管に微小な炎症が誘導され、消化器や心臓の機能障害に約7割が1週間ほどで突然死するという結果になったそうです。
マウスを調べたところ、脳内のストレス中枢が活性化し、自己免疫疾患を引き起こす細胞が脳の特定の血管に集まりわずかな炎症を起こすことが確認されたそうです。この脳の炎症が新たな神経回路を活性化させ、胃や腸、心臓などの臓器の炎症や機能低下を起こすことが判明されています。
このマウスの実験で解明されたメカニズムが人間でも同様ならば、臓器障害や突然死の可能性を事前に察知できるかもしれないと、研究では報告されています。
「ストレスは心身に悪い」わかっていても、ついつい無理をしてしまう人は少なくないと思います。しかし、慢性的ストレスが突然死の引き金になると聞けば、その無理にも多少のブレーキを掛けられるのではないでしょうか。
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