ケトン体ダイエットで本当に痩せる?安全性は?

炭水化物の摂取量を極端に減らしその分おかずをお腹いっぱい食べて痩せる魔法のダイエット。

その名もケトン体ダイエットです。

さて、このケトン体ダイエットで痩せるという話題が数年前からよく聞かれるようになった訳ですが、果たしてそんなに都合よく痩せるのか?

と思っている方も多いと思います。

まず結論から言いますと、痩せる効果は十分にあります。

しかし、やり方次第ではすぐリバウンドするだけでなく、非常に危険が伴うダイエット法です。

理由はこれから説明しますが、私自身このケトン体ダイエットは推奨しません。

そしてどのようにダイエットするのが効果的かについても後述していきます。

ケトン体ダイエットとは?

まず栄養の話になりますが、食事で摂取する栄養のバランスとしてPFCバランスというのがあります。

PFCとは、P(タンパク質)、F(脂質)、C(炭水化物)の頭文字をとったものです。

PFC=2:3:5の割合が通常の目安になっているとおり、半分が炭水化物を占めています。

炭水化物はブドウ糖に変換された後、効率的にエネルギーとなり活動する上でとても重要な役割を果たしているので、大切な栄養です。

余った分は肝臓でグリコーゲンとして、さらにいらない分は脂肪として蓄えられます。空腹が長時間続いても肝臓に蓄えられているエネルギーを使うことができます。

ケトン体ダイエットはこの炭水化物をなるべく摂取しないようにするわけですから、すでに肝臓にもエネルギーのもとがありません。

そこで、人体は体脂肪を分解してエネルギーに変換できるようになっています。

脂肪を分解するとケトン体と乳酸が作られ、ケトン体がエネルギーのもととなります。

炭水化物がなくてもエネルギーが作れるし同時に体脂肪も減らせるので効率よく痩せることができる!

という見解です。

ではなぜこれが危険なのか?

なぜ危険?

脂肪を分解してできるケトン体と乳酸ですが、これらは酸性です。

酸性の物質が体内に溜まっていくと当然体内は酸性に傾き、悪影響を及ぼします。代謝性アシドーシスといいます。

また、炭水化物の分をおかずで補おうとするとタンパク質や脂肪の摂取量が大幅に増えます。

そうすると、血液の流れが悪くなったりなど痩せていくのに不健康になるという状況におちいります。

実例ですが、30代の方がケトン体ダイエットを実践して見事大幅に痩せることができました。その後も同じような食事を続けた結果、1年後に突然死してしまったのです。原因は、血液の流れが悪くなって血栓が心臓に詰まり心筋梗塞を起こしたとのことでした。

極端な例ではありますが、実際にこのような恐ろしい事例があるのです。

もちろん、肉などだけでなく野菜をたっぷり食べて食欲を満たすのであればこのようなことにはならないのでしょうが、果たして続けることができるでしょうか。

おかずをたくさん用意するので食事や弁当の準備にも手間がかかり、ご飯なども食べれないので物足りず、そのうち我慢できず暴食して簡単にリバウンドしてしまうという話はよくあります。

また、脂肪からエネルギーを生み出すことは効率が悪く、脳に栄養が渡りにくく頭がぼーとしたり集中力が低下して仕事や勉強に影響を及ぼす可能性もあります。

もし短期間でやせることはできても大切なものを犠牲にしている可能性があるのです。

ではどうやって痩せればいい?

みんなが短期で痩せらる訳ではありませんが、少なくとも健康的かつダイエット効果は十分にあるものです。

まず前述したPFCバランスを意識して食事をしてもらえば問題ありません。

P(タンパク質)、F(脂質)、C(炭水化物)=2:3:5 ですね。

つまり、普通にご飯などを食べてもらっていいのですが、おかわりや大盛りはしないようにして下さい。笑

個人的にはタンパク質と脂肪の割合が逆になるほうが良いと考えます。タンパク質は筋肉のもとになり、筋肉量が増えれば代謝が良くなり痩せやすくなるからです。

タンパク質の摂取量は体重1Kg/1gくらいです。

当然脂肪の摂取量が少ない方が痩せやすいということもあります。

あとビタミンとミネラルも大切です。

野菜もしっかり食べてビタミン、ミネラルを摂取しお腹も満たしましょう。

あとは、食事の始めは野菜をまず食べましょう!

ベジファーストといいます。

ベジファーストをすることで、血糖値の急上昇を防ぎ太りにくくするとともに食欲の爆発も抑えてくれるのでとても効果的ですよ。

まとめ

ケトン体ダイエットで確かに痩せることはできますが、健康を損なう、リバウンドをしやすいなどのデメリットがあります。

健康とダイエットは比例します。

あくまで食事はバランスが大切です。

筋トレなどもプラスαすることで効果はアップするのでよかったら⤵︎の記事も参考にして下さい。



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