一方通行の挨拶

大きく都会でもない限り
近くにご近所さんがいるはずだ
そのご近所さんは 例えばこれから学校へ向かう時に出会えば、「行ってらっしゃい」と、声をかけてくれる。
そうすればこちらも、「行ってきます」と返事をする。
あたたかな人間関係を感じる瞬間である。
そして、大抵向こう側から挨拶してくれるのは、こちらよりも20、30歳も年上の人達である。

このあたたかな雰囲気は、ある場面において大きく変わる。

それは、帰宅時である。
「こんにちは」や「こんばんは」ならまだしも、
向こう側は「おかえり」と言ってくる。
この瞬間を私は危惧しているのだ。
なぜなら、いい返答が思いつかないからである。
「ただいま」というのは少し馴れ馴れしく、目上の人に使う言葉ではない気がする。
「こんにちは」と返すのは、やり取りの流れとして違う気がする。
A:「おかえり」

B:「こんにちは」
リスニングなら間違いの選択肢である。
ならばなんと答えれば良いのか。
私が出した結論は「ただいまです」である。
少しでも丁寧にその上で近所の人というアドバンテージを最大限に生かし少しほっこりした子なのだと思わせるテクニックである。自分にそう言い聞かせている。

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