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センスの磨き方⑧伝統に触れる

見る目が肥えてくると
新しいものは「ない」と知るようになります。
この世界のほとんどのものは
もともとあった何かの別の形なのです。
そこに気づくとセンスを磨く上では
流行を追いかけるのではなく
伝統に触れることが重要だと気づきます。
「古きに学ぶ」ことはむしろ
「新しきを得る」ことになるのです。
伝統に触れる上では、
私は「稽古の世界」に入るのが一番だと思っています。
どんなことでも見るだけ聞くだけでは
本質的なことも、微細なことも
結局はわからないのです。
実際にやってみて、やることを積み重ねていくうちに
ふいに深淵に触れる時が出てくる。
池の深みを泳ぐ鯉の姿が一瞬見えるような
そんな気づきがあるのです。
特に「茶の湯」の世界に凝縮していると
私は感じています。

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