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気に入らぬ者にも気持ちよく応対せよ。すべて我が身に返ってくる

自分にとって都合の良い人には機嫌良く振る舞い、
気に入らない人に対して不機嫌な態度に出るのは
実に残念極まりないことだ。
犬などが可愛がってくれる人にはしっぽを振り、
いじめる人には吠えて逃げるのと大差ない。
人間は犬とは違うのだから、好ましい人には言うに及ばず、
たとえ嫌悪したくなるような人に対しても
気持ちよく接するように努力すれば、
やがて相手は心をあらためるようになっていくものだ。
もしあまり変化がなく相変わらず不快な人であったとしても
自分が不快な相手に対しても敬意をもって接している様子は
神仏は憐れみ深く見ていてくださるものだし、
また、ちゃんと見ている人もいて、心の中では評価しているだろう。
相手がどんな人であろうとも、人に悪くあたることは、
よからぬ因果をもたらすものだ。

『仕事で活かす武士道 北条重時の家訓48』より



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