宇宙で戦士として戦っていた夢
ちょうど10年くらい前に見た夢だ。
たぶん、誰にも話したことはなかったと思う。
印象に残る夢だったけど、誰にも話さなかったのは
たぶん、すごく、怖かったから…だと思う。
そして、現実でもないのに話す気持ちにはなれなかった。
宇宙の、地球ではないどこかの星だった。
私は戦士で、ある場所で戦わなければいけなかった。
具体的な部分まではよく覚えてないけど
そこは屋外ではなかった。
室内というか、戦うために用意された場所だった。
そこには同じような戦士が何人もいた。
私は、ある一人の人物と戦っていた。
おそらく敵だったのだと思う。
そして私は、その人物に
ある場所に落とされた。
──そこはまるで、奈落の底。
暗い
深くて暗い。
「ここに落ちた者は、魂ごと消滅する」
それは、死ぬよりも恐ろしいことだった。
本当に、本当に、恐ろしいことだった。
ただ死ぬだけというなら大したことではないのだ。
死ぬことは怖いことではない。
でも
「魂の消滅」
それは、自分の魂がなくなってしまうこと。
すべてが消えてしまうこと。
自分自身の何もかもが消えてしまうこと。
落ちる瞬間、
私は、咄嗟に自分の守護存在の名前を呼んだ。
「エミリーナ!!」
守護存在のエミリーナの名を呼ぶと、エミリーナは姿を現し
そして、私の体はふわりと上がった。
……─── 助かった。
小さな妖精のようなエミリーナ。
ふわふわのロングヘアで色素の薄い金髪の、可愛らしい少女のような子。
守護天使という言葉が合うかもしれない。
エミリーナは、名前を呼ばなければ現れない。
どんなにピンチの時でも、たとえ魂の消滅に関わる時でも、呼ばなければ現れない。
でも名前を呼ぶと現れて、助けてくれる。
私はエミリーナに助けられ、
起こりうる最悪の出来事を免れた。
恐怖感が、随分とリアルだった。
夢を見た後も、思い出すだけで恐ろしかった。
助かって良かった。
でも助かってなかったら……?
そんな気持ちと恐怖感で震える。
「魂が消滅する」
そんな話は現実で聞いたことがあった。
スピリチュアルとかの世界で。
ありえない話ではない。
でも、実際にこんなことがあるのだろうか?
と、夢だけど
あまりにもリアルだったのでそんな風に思ってしまった。
夢の中の話だけど
「魂が消滅しかけた」
と、まるで、記憶のように心に刻まれた。
あれは本当に怖かったし、今でもあの感覚を思い出すと恐怖感がある。
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