見出し画像

フォーティーンブラス 3/15

ドラマだか映画でミスをして以来、くさってしまった俳優を主人公に据えたハムレットをやる一座の話。

まじクソだとアングラ出身のおっさんとヒロイン・オフィーリア役の女子と劇場で飲んでたら作品内ではハムレットの父と決闘して死んだ、という一文のみしか書かれていない、フォーティーンブラスの父を名乗る幽霊が出てきて、フォーティーンブラスはどいつだ、というので仕方なく舞台でその役を務める羽沢(大光ちゃん)が名乗り出るとハムレットを殺すように言われる。
その話を出演者のひとりにしたところ、それは岸川(悠仁)父であると言われ、翌晩会いに行くが、岸川としての記憶は全て失っているようであくまでフォーティーンブラス、羽沢が息子であると主張する。

ただでさえハムレット役の男に手を焼いているのに、おっさんにまで振り回される状況に謎に適応できる羽沢、ハムレット野郎に彼女に手を出されそうになるわ、常に二番手以下だったコンプレックスの元の父親はフォーティーンブラスの父を名乗ってるわで踏んだり蹴ったりな岸川に、出世するのは前者だろうな、とも思った。
結局、みんなの心を動かしていい舞台になるよう促せる人材なわけですし。
そんな頑張り屋さんが大ファンだった明け透けな元バラエティアイドルなヒロインとくっつくのはなかなか微笑ましくて好き。
逆に自分の命を使って好きだった岸川父を天国に連れてくおばさん愛重くて怖い。

最後に、演技もろもろのところでいうと、大光ちゃんは「GYPSY」に出されただけはある演技力。劇中劇のフォーティーンブラスとしてのセリフは古い言い回しで馴染まないのか棒読み気味(キャラ作りだったらごめんだけど)だけど、普段の会話セリフはしっかりこっちに届いてくる。
悠仁はできてるところもあるんだけど、時々早口が気になる。特に怒ってるところのセリフが感情がうまく乗っておらず、ただ早くて聞き取りにくい感じになってしまっていた。怒ってる演技って本当にうまくないと難しいよな、つくづく思った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?